DVD-RAM

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技術仕様
DVD-RAM
記録方式 相変化
回転制御方式 ZCLV
マーク方式 マークエッジ
記録位置 ウォブルランド&グルーブ
トラック形状 同心円
ディスクサイズ 直径 12cm/8cm(カムコーダ用)
転送速度 最大16倍速
記憶容量 片面4.7GB、両面9.4G B
セクタ容量 2048 B
書き換え回数 10万回
  
DVD-RAMメディアの表面
記録面の耐久性が改善された事により、カートリッジ無しでも使用できるようになった。

DVD-RAM(ディーブイディー・ラム)は、記録型DVDの規格の一つで、他の書き換え可能なDVDに対して書き換え耐用回数などの点で優れている。DVDフォーラムにより策定され、1998年4月に松下電器産業(現・パナソニック)日立製作所から最初の製品が発売された。また、このほか東芝も積極的に推進している。

目次

[編集] 概要

当初は、DVD-RAMの元となったPDとの互換性を保ち、片面2.6GBの「バージョン1.0」が策定されたが、後の「バージョン2.0」ではPDとの互換性が廃され、容量が片面4.7GBへと拡張された。ディスク両面に記録する5.2GB/9.4GBという規格も存在する。8cmディスクでは片面1.46GB、両面2.8GBとなる。コンピュータのデータ記録用として開発されたが、現在はビデオ録画用としても利用されている。Panasonicの全AVCREC対応レコーダーやNECのAVCREC対応PCの一部では、DVD-RAMにハイビジョン画質での録画が可能となっている。

  • 記憶容量:片面4.7GB、両面9.4GB(v2.0)
  • ディスク外径:120mm
  • ディスク厚:1.2mm(0.6mm×2)
  • 記録方式:相変化記録方式
  • レーザー波長:650nm
  • 書き換え可能回数:10万回以上

[編集] 特徴

DVD規格の一つであるが、DVD-RAM発表当時は“DVD”を名乗りながらも他の書き換え型DVDであるDVD±R/RWなどとは異なり、一般的なDVD機器との互換性が無かった。これは記録密度・ランダムアクセス性向上のためにDVD-ROMとは異なるアドレスの検出方式やトラッキング方式をとっており、なおかつ、DVD-RAM規格を採用した製品が少なかったためである。

しかし、DVD-RAMはパーソナルコンピュータ用途として10万回以上の書き換え回数を誇り、デフェクト管理など可換記録メディアの機構が十分に規格上に存在している。

また、他の書き込み型DVDと違い、カートリッジに入ることで傷がつきにくく扱いが容易である。当初はディスク保護のため全てカートリッジが付けられていたが、後に記録面の耐久性が改善され、カートリッジ無しでも使用できるようになった。そのおかげで、製造コストの安いカートリッジ無しタイプがラインナップされるようになり、2008年現在では、日本メーカーのメディアについては、店頭でのDVD-RWとの価格差は、かなり少なくなってきている。 一方で、ノンブランドのメディアでは、日本メーカ製品との価格差が小さく、結果として、同じノンブランドメーカーの製品でもDVD-RWの方が安価な状態となっている。

記録面を見ると、細く短い線が、微妙に角度を変えながら、全面に見えている。これは埋め込みサーボ技術のサーボパターンで、シーク中などにこのパターンを検出することで瞬時にヘッドの位置を認識することが出来、ランダムアクセスの高速化に役立っている。同様の技術はMOHDD(磁気情報なので肉眼では見ることが出来ない)にも使われている。

書き換えにおいて特別なアプリケーションを必要とせず、フロッピーディスクと同様の操作で書き換えが可能なためバックアップ・ディスクとして使用されることが多い。但しMOと違ってマイクロソフトOSデフォルトではフラグメンテーションの解消が出来ず、読み書き速度は時間を経るにつれて多大な時間を要すようになるので頻繁なバックアップ用のメディアとしては適切ではない。

尚、コンピュータでのDVD-RAMへのデータ書き込みは常に正確性を検証(ベリファイ)しつつ行われる。これにより信頼性が向上するが、動作完了までに倍の時間を要する。

[編集] ファイルシステム

仕様としてはユニバーサルディスクフォーマット(UDF)とFATを採用している。

[編集] Class

DVD-RWと同様にClassという概念があり、同じClassのディスクとドライブを使えば、記録可能な最大速度にかかわらず使える。

4倍速が二種類あるCD-RW、Classに相当する概念のないDVD+RW、Classという概念はあるが2倍速が二種類あるDVD-RWでは混乱が生じた。そのため、DVD-RAMのClass1は、混乱を避けるよう考慮されている。

[編集] Class0

書き込み速度は、2~5倍速。(等倍速は、1385KB/秒。)CLV。

[編集] Class1

書き込み速度は、6倍速、8倍速、12倍速、16倍速。CAV。RAM2というロゴが付く。読み出しや再生は、Class0のみ対応ドライブの多くが対応する予定。

[編集] アプリケーションフォーマット

標準フォーマットはUDF1.5で、これで初期化することでパケットライト書き込みに対応する。

UDF2.0で初期化することで、書き換え型のアプリケーションフォーマット(DVD-VRモード)が使用可能になる。

一般的に提供されている製品(書き込み・読み取り機能を持った機器やソフトウェア)においては、映像ファイル記録用のアプリケーションフォーマットとしては、現状DVD-VRモードの他に AVCRECモードによるハイビジョン記録がある。

規格上はDVD-RAMもDVD-Videoフォーマットにも対応していて、ごく一部の機器やソフトウェアでは動作上Videoモードの読み取り・書き込みが可能になっているものもあるが、前述した様なメディア製品の説明記述の例でもわかるように、対応している器機やソフトウェアが少なく互換性が低いので一般的には推奨されていない。

[編集] 対応アプリケーションソフトウェア

ソフトウェアでDVD-RAM(DVD-Videoモード)対応を公式に謳ったアプリケーション製品は、松下電器製のDVD-Moviealbum、UleadのDVD Diskrecorder(DVD MovieWriterにも実装)、ペガシス製のTMPGEncシリーズ等がある。これらのソフトウェアは主にタイトル名編集、カット編集、DVD-Videoモード形式への変換などの機能がある。

[編集] タイプ一覧

タイプ ディスクの直径 カートリッジからのディスクの取り出し 記録面
タイプ1 120mm 不可 両面/片面
タイプ2 120mm 可能 片面
タイプ3 120mm ディスクのみ 片面
タイプ4 120mm 可能 両面
タイプ5 120mm ディスクのみ 両面
タイプ6 80mm 可能 両面
タイプ7 80mm 可能 片面
タイプ8 80mm ディスクのみ 両面
タイプ9 80mm ディスクのみ 片面

[編集] 備考

2003年の時点では記録型DVDとしてのシェアは約10%、日本ではレコーダーの普及により約60%のシェアを持っていたが、反DVD-RAMのシャープの台頭によりシェアは大きく下げている。ドライブの製造メーカーとしてはDVDマルチドライブ(DVD-R/RW/RAM)としてパナソニック、日立LGデータストレージ、東芝サムスンストレージ・テクノロジーなどがある。

テレビの録画用DVDレコーダーにおける日本の採用メーカーはパナソニック、日立、東芝日本ビクターであった。2006年4月からはパイオニアも加わった。このうち日立・日本ビクター・パイオニアはカートリッジタイプのディスクは使用できない(カートリッジから出せば使用可能。従ってディスクを出せないタイプ1は使用不可)。その後日立・日本ビクターがDVDレコーダー事業から事実上撤退(ビクターは後に完全撤退)したため、2007年12月時点ではパナソニック・東芝の2社のみとなった。

このうち日本ビクターが2006年に出したデジタルチューナー内蔵モデル及び、日立が同年に出したVHSビデオデッキとの3in1機であるDV-DT1(通販限定のため一般のカタログには掲載されていない)は録画も再生もできない。前者はシャープ、後者は船井電機(共に-RW陣営)へのOEMとなったため。さらに日立が2007年秋に出したモデルも船井電機のOEMのため、再生しかできない。また、東芝は再生専用機ではDVD-RAMの対応を行っていない。(同社のDVDプレーヤーはDVD-RAMを採用していないオリオン電機などからのOEMが多いため。現在のところは自社生産品であるHD DVDプレーヤーにおいても「HD-XA1」というDVD-RAM対応機があるが、CPRMへの対応は行なわれていない)。パナソニックでさえ車載用機器では対応していない。

当初規格統一に参加していたソニーやオランダのフィリップスなどは、DVD-RAMがDVD-ROMとの互換性が比較的低いことなどを理由に、1997年5月片面に3GB、両面に6GB記録でき、DVD-ROMとの互換性があるDVD+RWを対抗する規格として提唱したが、後にDVD-RAMでこれを上回る片面4.7GBのVersion 2.0規格が登場した。ソニー、フィリップス、ヒューレット・パッカードの3社を中心とするDVD+RWアライアンスは、対抗規格として同等の容量を持つ「DVD+RW」を策定している。これはDVDフォーラム外での作業であるため、正規のDVD規格としては認可されていない。

DVD-RAMは、不要な部分だけを簡単に消せる、ファイナライズの作業が不要など、使い勝手という点で圧倒的な優位性を保っていたが、Blu-ray Discの規格戦争勝利後は、他のDVD規格ともにBlu-rayに少しずつではあるが市場を奪われている。

2009年現在、CPRM対応のDVD-RWに対して価格面、対応機器に劣りシェアを大きく落としている。またDVD-RAMを使用していたユーザーは、Blu-rayへの移行が進んでおり、更なる市場の縮小は避けされない状態である[要出典]

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年10月7日 (水) 12:39 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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