HELLSING

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HELLSING
ジャンル アクション
漫画
作者 平野耕太
出版社 少年画報社
掲載誌 ヤングキングアワーズ
発表期間 1999年 - 2008年
巻数 全10巻
漫画:THE DAWN(外伝)
作者 平野耕太
出版社 少年画報社
掲載誌 ヤングキングアワーズ増刊号
巻数 未刊行
アニメ
原作 平野耕太
企画 春名剛生
川村明廣
梶田浩司
監督 浦田保則
シリーズ構成 小中千昭
キャラクターデザイン 村田俊治
メカニックデザイン 河野悦隆
アニメーション制作 GONZO
製作 王立国教騎士団
放送局 フジテレビ系列
放送期間 2001年10月 - 2001年12月
話数 全13話
OVA
原作 平野耕太
監督 ところともかず→田中洋之
キャラクターデザイン 中森良治
メカニックデザイン 天神英貴
アニメーション制作 サテライトマッドハウス
製作 WILD GEESE
話数 既刊6巻
テンプレート使用方法 ノート
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HELLSING』(ヘルシング)は平野耕太青年漫画作品。少年画報社月刊漫画雑誌ヤングキングアワーズ」に連載されていた。また、外伝『THE DAWN』がアワーズの増刊号で掲載されている。

目次

[編集] 概要

少年画報社のヤングキングアワーズ誌に27号(1997年5月2日発売)から2008年11月号まで連載されていた。

主に20世紀末のイギリスを舞台とし、大英帝国の王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」と、これに所属するインテグラ、アーカード、セラスの3人を主軸に展開する吸血鬼と吸血鬼ハンターとの戦いを描いたバトル漫画である(ただしアーカード、セラスは吸血鬼でありながら、吸血鬼狩りを本業としている)。「平野節」と呼ばれる作者独特の過激な台詞回しも特徴の一つとして評価される。また、1944年ワルシャワを描いた外伝『THE DAWN』がある。

外伝『THE DAWN』は現在6話まで存在しているが、連載していたヤングキングアワーズプラスが休刊したため未完であり、単行本にも未収録なので読むことは非常に難しくなっている。

題名の「ヘルシング」はブラム・ストーカーの恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物ヴァン・ヘルシング教授に由来し、ヘルシング教授の子孫が主人公の一人インテグラとされる。ただし、ヘルシング教授の名前の綴りは“Helsing”である。

作者本人の過去の作品からの登場人物(名前、外見問わず)の流用が多く、また、ナチスドイツの残党やイスカリオテ機関などの設定の原型も同様に見られる。さらに「HELLSING」のタイトルで、ストーリーもほぼ第1話に沿った作品が過去にCOMIC快楽天の読み切りとして存在している。

2001年ゴンゾ・ディジメーションによってテレビアニメ化された。その後、2005年サテライトによってOVA化される。

米国では、2003年から英訳単行本7巻が刊行され、2006年には大手出版業界関係とNBCの協力で行われる「クィル賞」の「読者が選ぶベスト本」ベスト・グラフィックノベル部門に『NARUTO -ナルト-』と並んでノミネートされた(受賞は『NARUTO -ナルト-』)。

また、(インターネットによる投票のため幅広い層の支持と言えるかは不明だが)日本でも2006年「日本のメディア芸術100選・マンガ部門」で22位に選ばれている。


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[編集] ストーリー

20世紀末、英国では不可解な吸血鬼事件が頻発し、「ヘルシング機関」がその解決にあたっていたが、ヘルシング本部が強襲されるなど多大な被害を受ける。一方で犬猿の仲であるバチカン及びその直属「イスカリオテ機関」と紆余曲折を経て協力関係を持ち、事件の黒幕が南米に逃れたナチス残党による組織「ミレニアム」だと知る。

ブラジルでの戦闘を経て、ミレニアムの正体が先の大戦末期ヘルシング機関が潰した「少佐」と呼ばれる男の部隊であるとわかる。それに対して、少佐は英国王室の会議に乗り込み宣戦布告を行い、無視されたイスカリオテ機関は英国とミレニアムをともに潰そうとする。

そして、ミレニアムは少佐率いる1000人の吸血鬼部隊を率いて再び英国本土を強襲、これに乗じたヴァチカン教皇庁の第九次空中機動十字軍3000人も加わり、ヘルシング機関を合わせた三つ巴の大戦争が始まる。

[編集] 登場人物

[編集] ヘルシング機関(王立国教騎士団)

大英帝国と英国国教会プロテスタント)を反キリストの化物から護る為に組織される。その長はヘルシング家の当主が務めるため、通称ヘルシング機関。本部もロンドン郊外にあるヘルシング家の屋敷である。

アーカードや若き日のウォルターなどが吸血鬼退治に当たるが、一般人員も多く抱えていた。しかし、バレンタイン兄弟による本部襲撃で、人員は数名を残してほとんどが死亡。その後、ベルナドット率いる傭兵部隊を充ててカバーしている。

アーカード
声 - 中田譲治
圧倒的な強さを誇る吸血鬼。ヘルシング機関における化物に対する鬼札(ジョーカー)と表現される存在。インテグラに使役される。普段は黒い長髪に長身の青年の姿。
大英帝国女王とも対等に振舞う傍若無人な性格。インテグラの命令を受けて吸血鬼でありながら吸血鬼狩りを行う。本人曰く「姿形は関係が無い」と述べる通り時に普段とは違った姿をとることがあり、鎧にマントをつけた髭顔の偉丈夫という伯爵(本来の姿)や黒髪の少女の姿になることもある。吸血鬼である以上、主食は血液であるが輸血用パックにストローを挿して飲んでいるなどの描写が見られる。
武器には白い拳銃「454カスール カスタムオートマチック」と、黒い拳銃「ジャッカル」の二丁拳銃を用いる。人知を超えた強大な強さを誇るが、普段は拘束制御術式(クロムウェル)と呼ばれる封印をかけ力を制限している。能力は一般の吸血鬼の設定に準じるが、今までに吸った血が膨大であるために超常の能力・不死性を持ち、特に不死性に関しては頭や心臓を潰されても死なないというほど。完全に彼を殺すには彼が今までに吸った数十万、数百万ともつかない数の人数分だけ殺す必要がある。
100年前にロンドンに侵入するがヘルシング教授とその仲間達の4人によって倒される。その後はヘルシング家に使役される存在となる。そして、先代アーサーの時代に地下に封印されるがヘルシング家を継承したばかりのインテグラの血によって復活し、現在に至る。名前や描写、後述の回想などからその正体はドラキュラ伯爵と思われる。
かつては人間であり、一国の王として軍を指揮するも敗退し、処刑された瞬間に生身の人間から吸血鬼になる。怪物・化物としての狂気じみた言動をよく取り、戦うことを至上の喜びとしている。敵を無慈悲に葬る冷徹な性格の一方で、茨の化物になったアンデルセンや吸血鬼化したウォルターに、化物とは人間でいることに耐えられなかった弱い生き物であるというような言葉を述べており、人に対しても一定の価値を置き、化物を倒す事ができるのは人間だけであると考えている。
第二次ゼーレヴェ作戦では、あえて陽動作戦に乗ってミレニアム本隊のロンドン侵攻を許す。ほぼミレニアムと十字軍が存在するだけの壊滅状態のロンドンに帰還すると「死の河」を開放して瞬く間に戦局をひっくり返す。そして宿敵と認めたアンデルセンを倒し、若返ったウォルターも退ける。しかし、再び血の河を築こうとする最中に、少佐の策によってシュレディンガーがアーカードの命に溶け込んだことによって、彼の能力が付与され、自己を認識できなくなって消滅した。その後30年をかけて自らの取り込んだ命をシュレディンガー以外殺しつくし、自身がシュレディンガーと同じ存在となって再びその姿を復活させる。
名前のアーカード(Alucard)は、ドラキュラ(Dracula)の逆綴りである。
外伝『THE DAWN』では、黒い長髪の少女の姿でドラムマガジン付きのトンプソンM1928を使っている。
インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング
声 - 榊原良子(幼少時:水橋かおり
ヘルシング家当主。英国国教騎士団局長で円卓会議の一員。長髪、眼鏡で褐色肌の女性。通称インテグラ。アーカードの主人。
威圧的な人物で、よく葉巻を咥えている。だがそんな普段の態度に対して非常時などには焦りや弱さなどをのぞかせることがあり、部下であるアーカードの手綱を握っていると言い難い時もある。処女。
最初のアンデルセンとの対峙や、第二次ゼーレヴェ作戦下で見られるように武器としては剣を使う。アンデルセンの一撃を受け止めたり、吸血鬼を倒したりと腕は相当に立つようである。
10年前に父・アーサーの遺言で家を継ぐが、それを良く思わない叔父・リチャードによって命を狙われる。ヘルシング邸地下に逃げ込んだ際に偶然アーカードの封印を解いて彼の主人となり、叔父を殺して名実共にヘルシング家の当主となる。
第二次ゼーレヴェ作戦においては、その身柄を狙う武装神父隊にふてぶてしい態度で臨み、アンデルセンに気に入られて、彼らに護衛されながらヘルシング本部へと向かう。アーカード到着、及びアンデルセンの死亡後には、少佐の招きを受けて、セラスと共に旗艦デウス・エクス・マキナに乗り込む。少佐との一騎討ちでは左目を負傷するもこれを打ち倒す。少佐の理念に対しては「人間だけが倒す事を目的として戦う」ため、戦いの愉悦を目的に戦う少佐は「いくら人間を自称しようとも、正真正銘の化物だ」と指摘する。合わせて、人間のみが化物を倒すことができるが故に、少佐にアーカードを倒すことはできず、彼はいずれ帰ってくると予言した。
2030年には負傷した左目に眼帯を付けているが、ヘルシング家当主としては健在。一家が国の一機関を統括するのは時代遅れだとし、自分の死後は通常の国家機関とする旨のことを述べている。
セラス・ヴィクトリア
声 - 折笠富美子
アーカードの眷族の女吸血鬼。元々は警官であったため、通称は「婦警」。金髪で胸が大きいのが特徴。後述のチェダース村事件によってアーカードにより血を吸われて吸血鬼化して、ヘルシング機関員となる。
アーカードを「マスター」と呼び慕い、基本的にアーカードの従者のような立場にいる。戦闘に関しては専用武器「ハルコンネン」、第二次ゼーレヴェ作戦下では「ハルコンネンII」を用いるが警官時代の組み手や吸血鬼としての基礎能力による格闘戦なども行う。
見た目は美人であるが性格はどこか気弱で、吸血鬼であることに対しての気後れなどが見られる。そのためたとえ輸血用の血液であっても血を飲むことを拒否し、アーカードの行動にも付いていけないことがある。対して激昂すると並の吸血鬼やグールなど敵にならないような戦闘力、また残虐性を発揮することもある。アーカードに「おっかなびっくり夕方を歩く奴」と言われるように、作中では人と吸血鬼の間を漂うような存在となっている。
幼い頃、警官だった父親の命を狙った二人組の犯罪者に自宅を襲撃され目の前で両親を殺された上、自身も瀕死の重傷を負う。そして孤独な幼少時代を過ごした後、周りの反対を押し切って警官となる。その後、吸血鬼の牧師が起こしたチェダース村事件に警官隊の一員として派遣されて巻き込まれ瀕死の重傷を負うが、(処女であるため)血を吸われて吸血鬼になるかそのまま死ぬかの選択肢がアーカードによって与えられ、血を吸われて吸血鬼になることを選択した。表向きはチェダース村事件で行方不明ということになっている。
第二次ゼーレヴェ作戦ではベルナドットと共にヘルシング機関の防衛任務を負い、ゾーリンの部隊を迎え撃つ。ゾーリンとの戦いでは左腕を斬り落とされ、目を潰されるなどの瀕死の重傷を負うが、ベルナドットの遺言に従って彼の血を吸い一人前の吸血鬼として成長し、ゾーリンを難なく倒しアンデルセンも感嘆するほどの存在となる。また切られた腕は不定形の黒い霧のような物に変えられるようになり(最終回では「影」と呼ばれている)、翼に変形して空を飛ぶなどの能力も得る。そして、インテグラと共に旗艦デウス・エクス・マキナに乗り込み、自分の中のベルナドットと協力しながら大尉を倒した。
2030年には不在のアーカードに代わって、かつての彼の様な位置にいる。切り落とされた腕は再生していないが、通常の腕と同じ状態を保てるようで不自由ではなさそうである。また、その影をヘルシング本部に張り巡らし、訪問中のイスカリオテのメンバーを監視していた。
ウォルター・C(クム)・ドルネーズ
声 - 清川元夢
ヘルシング家の執事。先代ヘルシング卿の頃よりヘルシング家に仕える老人。現在でこそ老成しているが、若い頃は口が悪く煙草も吸う「悪ガキ」であった。
「死神」の異名を持ち、かつてはヘルシングの先兵として吸血鬼狩りを行っていた。得物は極細の鋼線であり、これを自在に操ることであらゆる物を切断し時にはこれを編みこむことで銃攻撃すら防ぐ盾としても活用する。55年前の若き日にはアーカードと共にナチスの吸血鬼研究機関を壊滅させており、その際に現在のミレニアムの原型となる少佐の部隊と交戦している。
バレンタイン兄弟がヘルシング機関本部を強襲した際は、セラスと共にヤン率いる武装したグールの軍隊を一掃する活躍を見せる。そして第二次ゼーレヴェ作戦では英国安全保障特別指導部本営の裏切り者を一掃しインテグラを護衛してヘルシング本部へ向かう。その途中で因縁深い大尉と対面し、インテグラを逃がすために自らはその場に留まった。その後、経緯は不明だが、アーカードと闘いたいという理由でミレニアム側に寝返り、余命幾許も無いというリスクを負ってまで、かなり無茶な吸血鬼化の施術を受ける。吸血鬼化し若返った際の能力は、高層ビルを切り倒し、由美江を瞬殺するなどまさに「死神」の異名に相応しいものであり、アーカードとも互角に渡り合う。しかし、囮のルークなどによる足止めで間に合わず、アーカードにとどめを刺す前に施術の拒絶反応が限界を迎え、身体が少年時代にまで戻り、事実上敗北した。
アーカード消滅後、彼を自分で殺すことが出来ずに放心状態だったところをハインケルに狙撃される。一時、そのまま殺されることを受け入れようとしたが、幕引きのために旗艦デウス・エクス・マキナに向かう。そこで逃亡しようとしている博士を殺すと、燃え尽きる飛行船と運命を共にして死亡。
いつヘルシングを裏切ったかについては一切不明である。
ピップ・ベルナドット
声 - 平田広明
バレンタイン兄弟の襲撃によって全滅したヘルシングの兵の補充のために雇われた傭兵部隊の隊長。左眼の眼帯がトレードマーク。
10代前から傭兵家業と言う家の出で、父親も傭兵として戦死している。一見軽いノリの青年だが、後述のように優秀な傭兵である。危険な状況下でも、洒落っ気のある言動は忘れず、部下達からは慕われている。
主な武器はAK-74コルトSAAなどの銃器。ブラジル編では混乱の最中、単独で敵司令部を壊滅させ、さらに雇用主であるアーカードの次の動きを読んでヘリの奪取を実施する。続く第二次ゼーレヴェ作戦下では、ヘルシング本部の防衛任務を負い、卓越した指揮で敵吸血鬼部隊に大打撃を与えるなど、傭兵としてその戦闘能力は非常に優秀である。
第二次ゼーレヴェ作戦下では、先述のように敵部隊に大打撃を与えるもののゾーリンの幻術によって一転、窮地に陥る。その後、ゾーリンとセラスの戦いの際に、セラスを庇い致命傷を負う。自らの血を吸えとセラスに言って死亡し、彼の血を吸ったセラスは本物の吸血鬼として目覚めた。その後、セラスの命と同化した状態となり、対大尉戦ではセラスに助言したり鼓舞し、大尉に致命打となる「銀の差し歯」を打ち込んだ。
原型となったのは『COYOTE』の主人公ピップ・ボルナードだが眼帯は無く、アンデルセンと同じ銃剣を愛用武器としていた。
アーサー・ヘルシング
声 - 大塚周夫
先代ヘルシング卿でインテグラの実父。先代ヘルシング機関当主。本編では故人。アイランズ卿とはオックスフォードの同窓生で盟友。
1944年9月、ナチスドイツ占領下のワルシャワにおいてアーカード、若き日のウォルターらを派遣しナチスの吸血鬼部隊およびアンデッド研究機関を壊滅させる。英国国教騎士団局長に就任後の1969年、対化け物用に使用するにはあまりに強力すぎる等の理由でアーカードをヘルシング機関ロンドン本部地下に封印している。その20年後の1989年に死亡(死因は不明)。
外伝で登場した若い頃は、破天荒で大酒飲みの女好きという放蕩の青年であった。

[編集] 大英帝国円卓会議

アーサー王伝説円卓の騎士に倣い英国王室に忠誠を誓う政治家、貴族、軍人など12人の政財界の重要人物で構成された組織。インテグラもこのメンバーの一人。

ヒュー・アイランズ卿
声 - 水野龍司(TV版)/堀勝之祐(OVA版)
円卓会議議長で中心人物の老人。先代ヘルシング卿(アーサー)とはオックスフォードからの同窓で、アーサーと呼ぶなど仲が良かったと同時にアーサーの余りに破天荒な性格に苦労していた。尚、少佐の宣戦布告時に「邪魔をしないでくれ若造」と軽くあしらわれている。
2030年には、彼の曾孫が後を継ぎ、円卓会議の一員として登場している。
シェルビー・M・ペンウッド卿
声 - 北川勝博(TV版)/広瀬正志(OVA版)
円卓会議の一人で英国海軍中将。第二次ゼーレヴェ作戦では英国安全保障特別指導部本営の将軍として本営を構える。
第二次ゼーレヴェ作戦によってロンドンに侵攻した吸血鬼の武装親衛隊に部下達と防戦した。最期は本営内に突入してきた吸血鬼達を巻き込んで自爆、死亡。人外の多い本作品において、最も端的に描かれた人間の一人である。
バレンタイン兄弟による円卓会議強襲時には、弱音を吐きながらも拳銃を構え円卓会議の一員としてヤンを迎撃している。吸血鬼のロンドン侵攻の際には「自分以外の者は全員脱出しろ」と震えながら発言するも結果的には多くの部下達が留まり、共に任務を果たしていることから部下からは慕われていたことが伺える。円卓会議の若いメンバーや一部の人間からは円卓会議の中の内通者として疑われていたが、アイランズ卿など古参のメンバーからは「裏切る前に自殺してしまう」「無能だが男の中の男」と人格を高く評価され、そして本人も「私は臆病だが卑怯者ではない」と言っていたとおり裏切り者ではなかった。
回想シーンで幼少時のインテグラと対峙した際すらも気弱な面を見せたが、それ自体が笑いを誘う。基本的にコミカルなキャラクターだった。
2030年には、彼の孫が登場。やはり祖父と同様気弱な性格で、インテグラにヘリコプターの代金を要求されていた。
ロブ・ウォルシュ中将
円卓会議参議。アイランズ卿、ペンウッド卿とは共通の友人。老体だが眼光は鋭い軍人。
第二次ゼーレヴェ作戦では、女王の近衛隊としてロンドン郊外にいる。アイランズと共にヘルシング機関を信じ、ミレニアムへの対抗策である核ミサイル発射計画を遅延させていた。2030年には、退役大将となり、円卓会議議長に就任している。

[編集] イスカリオテ機関(法王庁特務局第13課)

ヴァチカン法王庁特務局第13課、通称「特務機関イスカリオテ」。作中でヴァチカンには十二使徒の名を冠した12の課が置かれていることになっており、イスカリオテはその活動内容から秘匿されている表向き存在しない13番目の課である。

裏切者イスカリオテのユダの名を冠したヴァチカンの保有する唯一にして最強の戦力であり、カトリックの地上における神罰代行者として悪魔、化物、異教異端の殲滅を存在目的とする。英国国教会(プロテスタント)の守護者であるヘルシング機関とは対立していたが、第二次世界大戦時に一部のヴァチカン関係者がミレニアムと関係があったことを知らせ、ミレニアムに対抗するために呉越同舟の共同戦線を張る。

ミレニアムのロンドン侵攻に乗じて英国を裏切り、第九次空中機動十字軍の召集及び第九次十字軍遠征熱狂的再征服(レコンキスタ)を発動。英国を再びカトリックの支配下に置くために第三勢力としてロンドンを強襲する。しかし、予め派遣した先遣武装神父隊(アンデルセン)の命令拒否や、アーカードの“死の河”開放によって戦局が悪化し、総司令官のマクスウェルの死亡を持ってアンデルセンにより第九次十字軍失敗が宣言され、イスカリオテ機関及びヴァチカンは大半の戦力を失うこととなる。

2030年には間久部機関長の下で再編されている。

エンリコ・マクスウェル
声 - 田中秀幸(TV版)/速水奨(OVA版)早水リサ(OVA版幼少時)
イスカリオテの局長。司教から後に大司教へ昇格。非常に傲慢な性格で、カトリックの絶対性を疑わない狂信者。
物語前半ではヴァチカン代表として英国との情報交換に顔を出し、また、かつてミレニアムを支援していた教会内部の背教者達を粛清していた。その後、第二次ゼーレヴェ作戦に際し第九次十字軍を率いて参入しこれまで手を組んでいた英国を裏切って無差別な殲滅戦を行う。少佐には全く相手にされていなかったが、ロンドン侵攻時には一転し「やればできる子」と評価された。
妾の子として生まれて親に捨てられたため、幼少期はアンデルセンの勤める孤児院で過ごした。そのため己を疎む全てを憎み、また、それらを見返すための上昇志向が強く、第九次十字軍の長および大司教に昇格した際の台詞によく現れている。狂信者ではあるが、ロンドン侵攻時の言動から、同じ狂信者であるアンデルセンは、その拠り所が「神」ではなく「神の力」だと看破し、後述の粛清を招くこととなる。
「死の河」開放後、劣勢に立たされる中でも変わらず進撃命令を繰り返したが、護衛ヘリを撃破され亡者の只中へ落とされる。そして、守りの硬化テクタイト複合強化ガラスの壁も部下であるアンデルセンに破られたことで、串刺しとなって死亡。
名前の由来は他に「シュレディンガー」がいることから、同じく物理学者のエンリコ・フェルミジェームズ・クラーク・マクスウェルから取られたものと思われる。
単行本の巻末に収録されている短編『CROSS FIRE』にも登場する。その頃の容姿は眼鏡や髪型などがインテグラに近いデザインだったが、キャラがかぶるため変更された。
アレクサンド・アンデルセン
声 - 野沢那智(TV版)/若本規夫(OVA版)
イスカリオテの神父。ヘルシング機関におけるアーカードの様な存在で、対化物用の鬼札と言われる。「聖堂騎士(パラディン)」「銃剣(バイヨネット)」「天使の塵(エンジェルダスト)」「殺し屋」「首切り判事」など数多くの異名を持つ。また、アーカードが「宿敵」と呼んだ登場人物でもある。
普段は温和で優しげな神父で、孤児院に勤めている。子供達に慕われているがその実の顔はマクスウェルに輪をかけた狂信者であり、子供達の喧嘩を仲裁した際には「暴力を振るって良い相手は悪魔(バケモノ)共と異教徒共だけです」と述べる。なお同じ機関員であるマクスウェル、ハインケル、由美子などはこの孤児院の出身である。孤児院の子供達には深い愛情を注いでおり、マクスウェルとインテグラの会談が行われた美術館に「子供達を連れてくる」と言った時には晴々とした笑顔を見せていた。
生身の人間でありながら生物工学の粋を凝らした自己再生能力(リジェネレーション)と回復法術(ヒーリング)により、例えば頭を銃で撃たれても致命打とならない。武器は大量の銃剣(銃に装着はせず、そのまま手に握る)であり単純に刀剣としての格闘以外にももっぱら投擲武器としても使用し、鎖に爆薬と共に括りつけて攻撃する「爆導鎖」などバリエーションがある。また聖書のページを護符のように利用し、結界を張ったり突然の出現・撤収を行ったりもする。
第二次ゼーレヴェ作戦の発動時、十字軍本隊に先駆け、先遣武装神父隊を率いて英国に上陸する。マクスウェルの行動を「神ではなく神の力に仕えている」とし、自らの意志を以て独自行動を取る。最終的に「死の河」によって十字軍が壊滅する中、マクスウェルに実質的なとどめを刺して、第九次十字軍遠征失敗を宣言した。その後、アーカードに闘いを挑み、切り札として用意した聖遺物「エレナの聖釘」によって棘の化物となってアーカードを追い込むも、最期は心臓を握り潰され敗北。地獄での再会をアーカードと約束したのち死亡。
短編『CROSS FIRE』にも登場するが、名前は英語風に「アンダーソン」になっている(ただし頬の傷が無く、所属も第3課「ヨハネ」になっている)。原型は『ANGEL DUST』(出版社により原稿紛失、未単行本化)の主人公で元殺し屋の神父アンデルセン。
ハインケル・ウーフー
声 - 斎賀みつき(OVA版)
単行本1~3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場する、神父服を着たマニッシュな外見の女性。ほぼ同じ設定のまま『HELLSING』にも登場するが、こちらではほとんど男性であるかのように描かれている。「ぱふ」2005年12月号のインタビュー記事では作者によって「ふたなり」であることを匂わせる発言がされている(ただし冗談とも取れる表現)。厳格なカトリックは本来、異性装を禁じているので単に男性に変更された可能性もある。
『CROSS FIRE』の設定では、高木由美子/由美江とコンビを組むイスカリオテの暗殺者。2人は依頼を受けると必ず任務を遂行するが、過激な言動から甚大な被害をもたらすため疫病神扱いされている。二挺拳銃で戦うガンマン。
『HELLSING』本編では単行本4巻頃からちらほら顔見せしており、6巻になって武装神父隊のリーダー的立場として正式に登場する。由美江がウォルターに殺された際は激昂して銃を取り出すも大尉に頬を撃ち抜かれ、あげく応急医療キットを渡されるという部外者扱いに大いに屈辱を味わう。その後、包帯を顔に巻いた状態でアーカード戦後の放心状態のウォルターを狙撃しダメージを与えるも、止めを刺す前に左の手足を切断され取り逃がす。
2030年には、かつてのアンデルセンのような立場となっておりヘルシング本部を訪れた間久部に付き添いながら、同じくアーカードの立場にいるセラスと対峙している。外見はほとんど変化しておらず、大尉に撃たれた頬の傷も癒えていないため、まともに喋れていない。
名前の由来は第二次大戦中のドイツ空軍の夜間戦闘機・ハインケルHe219ウーフー
高木由美子/由美江
声 - 甲斐田裕子(OVA版)
単行本1~3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場するシスター。ほぼ同じ設定のまま『HELLSING』にも登場する。
『CROSS FIRE』の設定では、ハインケルとコンビを組んでいるイスカリオテの暗殺者。大人しい“由美子”と狂戦士の“由美江”の人格を持つ多重人格者であり、メガネの有無でどちらの人格が目覚めているかが解る(メガネ無しが由美江)。島原抜刀流の使い手で、主な武器は長尺の日本刀。なお、技の名前はいずれも第二次世界大戦中の日本の軍用機の名前から来ている。
『HELLSING』本編では、単行本6巻で先遣武装神父隊と共に登場する。島原抜刀流の使い手であることは変わらないがメガネは最初からかけておらず名前も“由美江”としか呼ばれないので、多重人格者であるかは不明。言動も『CROSS FIRE』の時のように派手で傲岸不遜ではなく、やや気は短いがどちらかというと無口である。最期はアンデルセンの亡骸を踏み躙ったウォルターに激昂して斬り掛かるも、逆に鋼線で刀ごと体を切断されて死亡した。
『CROSS FIRE』での彼女の髪は直毛であるが、『HELLSING』ではウェーブヘアである。
ちなみに彼女の使う島原抜刀流の必殺技は、名前が旧日本海軍の艦上攻撃機に由来している。
間久部
2030年におけるイスカリオテの機関長。タレ目で顔には傷がある。
ヘルシング機関にやってきた際には、今なら制圧できるという部下の言葉を諌め、500年待ったのだから、あと数百年待つのはわけないと述べている。
原型は『進め!!聖学電脳研究部』の同名のキャラ。

[編集] ミレニアム

南米に逃れたナチス残党によって結成された組織及び軍団。名前のミレニアムは千年王国の意味を持ち、「最後の大隊(ラスト・バタリオン)」と名乗ることもある。指揮官である「少佐」以下1000名の構成員全てが吸血鬼化した戦闘団(カンプグルッペ)であり、士官の中には「ヴェアヴォルフ」と呼ばれる特殊能力を持った幹部もいる。またSS大隊であるが、空軍、海軍の士官やSS降下猟兵の姿も見受けられる。さらに各所にスパイやシンパもおり、単なる捨て駒から重要拠点の制圧などの作戦行動を担っている者もいる。

その前身は、大戦中よりヒトラーの命令「総統特秘666号」を遂行すべく結成され「少佐」を筆頭に人為的な吸血鬼作成の研究を行っていた独立部隊。資金集めや、永遠の命を餌に一部のバチカン関係者との協力関係の構築も行っていた。戦中は成り損ないのグールしか作れずそれもヘルシング機関によって潰されるが、戦後に逃れた南米で研究を完成させる。

物語初期では南米ジャブローの本拠地・豹の巣(パンテルシャンツェ)から使い捨ての吸血鬼たちを使い散発的に英国を襲わせてデータを集め、中盤より第二次ゼーレヴェ(あしか)作戦を発動してロンドン侵攻を行う。ナチス亡き今、正規軍と呼べるものではないが宣戦布告を行うなどあくまで英国と対等関係での戦争行為を自負している。

少佐の意のままに動く軍隊であるが、その最終目的は判然としない(目的などの詳細は「少佐」の説明を参考)。

少佐
声 - 飛田展男(OVA版)
ミレニアムのリーダーで、眼鏡をかけた肥満体の男。作中では「少佐」「総統代行」「大隊指揮官」等の階級・役職名でしか呼ばれていない。
「目的のためには手段は選ばない」という『君主論』を引き合いに出した上で、「手段のために目的は選ばない」と称するほどの戦争狂。その言動の節々に戦争に対する狂気がある。大戦争を巻き起こし、アーカードを殺すという目的に基づいて行動していた。また相当な策略家で自軍の損失を含めて全て計算通りに事を進めている。逆に射撃の腕はとてつもなく下手。
60年前と比べて外見上まったく老化が見られず、実はサイボーグであった。「人間」を「意思の生き物」と定義しており、それゆえ血液を介して他者と融合する吸血鬼の本質を憎みこれを否定する。たとえ見た目が「化物」のようであっても確固たる意思を持つ己は「人間」であるとしており、逆に吸血鬼(アーカード)を「人間」のような「化物」として人としてアーカードを倒すことを人生の目的とした。そのため、第二次世界大戦時にソ連兵に撃たれた際にはアーカードのように生身の状態から吸血鬼になれる可能性があったのにも関わらずこれを拒否している。
第二次世界大戦中に「総統特秘666号」の特命を受け人為的吸血鬼研究を始めるが、1944年9月のワルシャワで研究機関をヘルシングに潰され戦後は南米に逃れる。その後、形式上は上官にあたるナチス残党の大佐らが上層部に就き自身はその下に従う立場であったが、第二次ゼーレヴェ作戦を前にこれを粛清して名実ともにミレニアムのリーダーとなる。
カバー裏などのオマケでは作中でのキャラが一転して側近の大尉、博士と共にオタクと化しておりコミケに参加している。
原型となったのは『COYOTE』全編を通して登場する悪役キャラ、モンティナ・マックス(髪型・衣装は同じだが痩身の青年)。続編である『ANGEL DUST』では、サイボーグ化され長髪長身の美形キャラとなって再登場している。また、本名に関しても4巻41Pの背景の文字中や5巻表紙カバー裏側の身分証から同じモンティナ・マックスと考えられる。
大尉
襟を立てた熱帯用オーバーコートと規格帽といった、北アフリカ戦線風の軍人。寡黙で無表情(劇中で一度も喋った事が無い)。作中では「大尉」としか呼ばれず本名は不明。 常に少佐の傍らにつき従う側近でヴェアヴォルフ筆頭。
サーベルと見紛うほどの長銃身を持つモーゼルM712(メーターモーゼル)が愛銃。物語前半では正体が伏せられていたがその正体は正真正銘の人狼(ヴェアヴォルフ)であり、ミレニアムの最高戦力とされる。巨大な狼そのものの姿になったり、霧のように身体の構造を変える事もできるものの、ヴェアヴォルフの中では特殊能力より身体能力を駆使して戦う。
第二次ゼーレヴェ作戦ではヘルシング機関へ向かうインテグラの車両に立ち塞がり、インテグラとウォルターを引き離し拘束制御術式零号開放寸前のアーカードに挑む。その後、デウス・エクス・マキナ船内でセラス(及び彼女内部のベルナドット)と戦い終始優勢に進める。しかし、ナチスが収集した財産を集めた部屋へ追い込んで「銀の差し歯」を渡して戦いを挑み、最後はベルナドットの手により「銀の差し歯」を心臓に撃ち込まれて死亡。消滅する瞬間には(無言のままではあったが)初めてセラス曰く「楽しい夢を見た子供のような」笑顔を見せた。
博士(ドク)
声 - 中博史(OVA版)
吸血鬼製造などの研究を行っているマッドサイエンティスト。作中では「ドク」としか呼ばれず本名は不明。少佐の側近。
いつも血塗れの白衣と多重レンズ付の眼鏡を身につけている。外見は、外伝『THE DAWN』の登場時より老化が見られない。ポケットに無線式発火装置の起爆等を兼ねた多機能コントローラーを2台ほど携帯し、ヤンの発火など部下の処断は彼が直接手を下している。ナチス時代から吸血鬼製造の主任を務めている。
少佐を怖れている節もあるが、彼に褒められるのが好きで指揮官として心底慕っている様子。外伝では手料理(ザワークラウトや腸詰など。特にザワークラウトは、キャベツから育てたらしい徹底ぶりである)を作って少佐をもてなしている。
少佐の死亡と前後して、自らの研究を続けるために脱出しようとするも、ウォルターに阻まれる。科学者として研究成果を世界に広めると主張し、彼を発火させようとリモコンを出したところで片手片足を切断され、最期はさらに落とされた機材に潰されて死亡。
シュレディンガー准尉
声 - 白石涼子(OVA版)
ヒトラーユーゲントの服装をした猫耳の少年。ヴェアヴォルフの一人。
性格はまさに自由気ままな猫といった感じで、少佐にも平気で憎まれ口を叩く(少佐自身もそれを許している)。しかし、大尉にだけは弱い。
頭を吹き飛ばされても死なず、何事もなかったかのように再登場する。また一瞬にして離れた場所に出現したり、あるいはゾーリンの時のように他者の思考の中に現われたりもする。曰く「僕はどこにでもいて、どこにもいない」。より具体的には「彼が自分自身を認識出来る状態にある限り(どこにでも)存在できる」という能力で、ヴェアヴォルフの中でも殊更に特異な能力である。その内容から量子力学で使われる「シュレディンガーの猫」を元にしている。
作中ではアーカードを倒すための少佐の切り札であり、アーカードが「死の河」を自身の身体に戻す際に自らの首を切って彼の命と同化する。同化したアーカードは、シュレディンガーの能力が付与されるが、その幾百万と言う命の中で自身を認識することは不可能であるためにアーカードは消滅し、少佐の最終目的は達成された。
ゾーリン・ブリッツ中尉
声 - 沢海陽子(OVA版)
短髪で右半身に奇怪な紋様を刻んでおり右目が斜視気味の女吸血鬼。死神を連想させるような大鎌を武器にし、また幻術を行使する。ヴェアヴォルフの一人。
幻覚の発動時には右半身に刻まれた刺青が蠢くような感じとなり、自身が巨大化しているように見せたり怪我を負わせたような感覚を与えたりできる。さらには相手の記憶を汲み取った幻覚を見せることもできる。ただし、目に頼らない吸血鬼には利かない。
第二次ゼーレヴェ作戦にて少佐の命を受け、斬り込み部隊を率いてヘルシング機関を強襲する。その後、一時苦戦を強いられるも幻術によって事態を打破し独断専行によってヘルシング邸に突入、ベルナドットの傭兵部隊を殲滅する。さらにセラスに致命傷を与え、ベルナドットを殺害するもベルナドットの血を吸って覚醒したセラスによって壁で頭を磨り潰されて倒される(頭の一部が辛うじて残るくらいまで削られ、巻末のおまけページでは「死因はもみじおろし」と称される)。死ぬ前に既に兵を失っていたため、最期は少佐にも見限られていた(もっとも少佐にとってはそれも計画に折り込み済みの事案であり、むしろ「兵の華である」と評している。その上で「無能な部下を処断するのも指揮者の華」としている)。
リップヴァーン・ウィンクル中尉
声 - 坂本真綾(OVA版)
長髪に眼鏡の女吸血鬼。旧式マスケット銃を武器に、魔弾の能力を持つ。魔弾の射手。ヴェアヴォルフの一人。
武器のマスケット銃でホーミング能力を持った銃弾を撃つことができ、さらにこれは対象に命中した後も運動能力を失わず一発で複数の獲物を仕留めることができる。この能力で、少佐から歌劇になぞらえて「魔弾の射手」の称号を与えられる(直接は知らないはずだが、「魔弾」のあだ名自体はヘルシング機関でも用いられている)。本人も気に入っている様子で『魔弾の射手』(の「狩人の合唱」)を歌っている場面が多くある。
作中では降下猟兵部隊を率いて英国海軍インヴィンシブル級航空母艦「イーグル」を乗っ取りハーケンクロイツを染め抜いた旗艦「アドラー」(ドイツ語でを意味し、イーグルと同義)を立ち上げ、第二次ゼーレヴェ作戦直前の陽動作戦を行う。そして高速戦略偵察機改造の実験機・SR-71改を駆るアーカードに突入され、自身のマスケット銃を心臓に突き立てられた上で彼に食い尽くされて倒される。アーカードに一方的に屠られたが彼をロンドンから離れさせるという最大目標は達成しており、少佐より「任務を果たした」としてミレニアム全軍が彼女に敬礼を捧げた(そもそもアーカードに倒されることは少佐にとって予想済みである)。
アーカードの拘束制御術式零号開放時にトバルカインと共に亡者の一人として復活し、最後の大隊と十字軍を攻撃している。また外伝『THE DAWN』の中で当時のアーカードと対峙しているが、怪物化した棺桶にチョップを食らった上に蹴飛ばされてKOされるなど、全くのギャグキャラ扱いとなっている(当時の階級はSS下級突撃隊指揮官=親衛隊少尉)。
トバルカイン・アルハンブラ
声 - 大塚芳忠(OVA版)
ペルシア的な風貌で「伊達男」の異名をとる吸血鬼。中尉。無限枚数のトランプ(カード)を武器とする。シュレディンガーの言葉によるとヴェアヴォルフではない。
「伊達男」の異名通りのいでたちで紳士的な言動を取るが、しばしば「Gooood」や「なぁぁぁぁめぇぇぇぇるぅぅぅぅぅなぁぁぁぁ!」など、間延びしたような話し方をする。武器のカードで傷つけられた傷は修復できない。
ミレニアムの情報を集めるためにブラジルにやってきたアーカード達を迎え撃ち、当初はアーカードと互角に戦うも結果は惨敗。アーカードに「血」から情報を引き出された挙句、体内に仕掛けられた無線式発火装置によって燃え尽きた。
アーカードの拘束制御術式零号開放時にリップヴァーンと共に亡者の一人として復活し、最後の大隊と十字軍を攻撃している。
バレンタイン兄弟
声 - (兄)子安武人 / (弟)中井和哉(TV版)、高木渉(OVA版)
兄・ルークと弟・ヤンの吸血鬼兄弟。ルークは准尉。武装したグールの群れを率いて円卓会議中のヘルシング機関を強襲する。
ルークは白を基調としたイメージのジェントルで、ヤンは黒を基調としたチーマー風の青年。ヤンは瞬発力以外に目立った能力は見られなかったが、ルークは近距離で銃撃をかわす反射神経と常人の目では捉えられないスピードを持ちアーカードからA級と評される。また、ルークは左腕に小型拳銃を仕込む用心深さも見せている。
ルークは単身アーカードに挑み、彼にある程度認められて拘束制御術式の開放にまで及ぶ。しかし使い魔や修復能力など持たない(本人は吸血鬼の持つ能力全てを備え、それ以上だと豪語していたが)人為的な吸血鬼であり、特殊能力も無いために瞬く間に追い込まれてアーカードを落胆させ、最後は黒犬獣に喰われる。ヤンはグール部隊を率いてヘルシングの構成員の殆どを殺害するも、セラスとウォルターにグール部隊を壊滅させられた挙句に捕縛される。最後、仕掛けられた発火装置によって体が燃える中「ミレニアム」という言葉を遺して灰と化す。
ルークは血を吸われたわけでは無かったため、アーカードの拘束制御術式零号開放時には登場しなかったが、ウォルターとの戦いで黒犬獣が両断された際に再登場する。また、あくまでアーカードという存在になったわけでも無かったのでウォルターに強制的に操られながらもミレニアムの構成員としてアーカードを攻撃する。しかしアーカードに血を吸われて同化し、ウォルターを出し抜くための囮として本当の最期を迎える。
TVアニメ版では設定が異なりロンドン暗黒街の顔役で、TV番組のスクープを通じて存在を知ったヘルシング機関を排除しようとした。その最期はほぼ原作に準じているが、ヤンは完全な焼身自殺である。
作者のお気に入りらしく巻末などのおまけ漫画「ルークとヤンの人情紙○○」(○○の部分は毎回適当な単語に置き換わる。また一番初めは人情ではなく人生だった)では主役を張っており、自作品・他作品のパロディから特別意味の無い適当な内容などで掛け合い漫才のようなことをやっている。最終巻のおまけでは「一番の事件は、こいつらの存在そのもの」とされている。
彼女
外伝『THE DAWN』に登場。1944年9月のワルシャワにおいて全身を隙間なく包帯で巻かれた上、ベルトや鎖などで雁字搦めに拘束され吸血鬼の人工製造機関の研究所に幽閉されている。少佐らは彼女をヒロインと称し、彼女を模倣する事で吸血鬼を作ろうとした。
正体は『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物ミナ・ハーカーの死体。アーカード(=ドラキュラ伯爵)の血を唯一吸った存在であり、例え彼女が人間に戻ったとしてもアーカードが生きている限り、その痕跡は彼女の奥底に残っていた。そこで少佐たちは、彼女を研究材料にし、彼女を模倣することで、即ちアーカードを模倣し、吸血鬼研究を発展させていた。
飛行船デウス・エクス・マキナ内の博士の研究室に積まれていたが、墜落炎上する飛行船と共に彼女の死体も燃え尽きた。

[編集] その他

山守義雄
天政会初代会長。単行本のあとがきでのキャラクター紹介でのみ毎回登場している、東映配給の劇場版『仁義なき戦い』の登場人物である。
常に殴り描きのペンタッチで描かれる上、登場するたびに名前と肩書きの紹介が省略され説明文の内容が「身長50m以上、体重2兆トン」「ゲッターエンペラーが主食」などとエスカレートしていく(ちなみにゲッターエンペラーの大きさは冥王星も含めた太陽系に匹敵する)。単行本9巻の紹介文で「このまんがの主人公」とまで言われる存在である。

[編集] 用語集

吸血鬼
文字通り人の生き血をすする存在。作中における吸血鬼の設定はほぼオリジナルに忠実で、不老不死の肉体と普通の銃弾では死なない生命力、常人をはるかに凌駕する怪力を持つが日光を浴びる事が出来ず、銀の弾丸や祝福された武器に弱く流水に触れたりその上を越える事も出来ない。また作中において男の吸血鬼は「ドラクル」、女の吸血鬼は「ドラキュリーナ」と呼ばれる。
作中では処女童貞が吸血鬼に血を吸われた場合に吸血鬼になると定義されている(TVアニメ版では吸血鬼の自由意志で血を吸った相手を同胞にすることができるという設定)。ただし、アーカードはいわゆる「真祖」なので例外。ちなみに、少佐には「真祖」になる機会があったが、人間であり続けるために拒絶した。ミレニアムは人為的に吸血鬼を作り出すことに成功しこの場合には処女・童貞でなくとも吸血鬼になれる上、若返る事すら出来るらしい(具体的な方法は明示されてない。TVアニメ版では吸血鬼化させるチップが登場する)。ただし、人為的な吸血鬼の場合にはたとえ血を吸った相手が処女・童貞であってもグールになってしまう。
アーカードやヴェアヴォルフなどにとっては日光や流水は致命的な弱点にはならず、そのような上位種はそれぞれに異なる超常の能力を持つ事がある。
グール
グール以外にもアンデッド、リヴィングデッドなどと呼ばれる死者。作中では吸血鬼に血を吸われた者が非処女・非童貞であった場合(TV版では餌として血を吸われた場合)、人の肉を好んで喰らう食屍鬼となる。いわゆるゾンビ。グールに襲われた者もまたグールとなる。
生身の人間に対して強いとはいえ動きが鈍く、知能が低いために吸血鬼ほどに危険な存在足り得ない。またグールはその親と言える吸血鬼の支配下に置かれ、自由意志を持たない。そして、その吸血鬼が倒された場合には自動消滅してしまう(ミレニアムの人為的な吸血鬼の場合はこの限りではない)。
1944年9月の段階で少佐らによる人工吸血鬼製造の研究はこのグールを人為的に製造するところまで進んでおり、これを組織的に投入する事で戦線を混乱させようとした。また吸血鬼製造に成功した段階でもグール達を兵装させてグール部隊を作り、ヘルシング機関を強襲させて多大な被害を与えている。
ヴェアヴォルフ
「狼男」を意味するワーウルフのドイツ語読み。バルカン半島のあたりに伝わる伝説の狼男で、しばしばヴァンパイアと同一視される。本作においては、特殊能力を持つミレニアムの幹部連を指す。
元々は大尉一人にのみ使われる名称であった事が『THE DAWN』にて語られている。史実でも、ナチスがヴェアヴォルフ部隊を編成している。詳しくはヴェアヴォルフを参照。
拘束制御術式(クロムウェル)
アーカードに施されている能力抑制・制御のための封印。第3号・第2号・第1号、更に零号の4段階に分けられている(TV版では第5号もある)。
封印を開放するとアーカードは複数の眼や腕を持ち蝙蝠や狼に姿を変える不定形の姿となり、圧倒的な戦闘能力を誇る。また、航空機や空母といった無機物とも同化することが可能。さらに零号を解くと自身が今までに血を吸った存在の全てを死者として召喚し、劇中では多大な軍事力を誇っていた十字軍とミレニアムを瞬く間にまとめて壊滅させる。作中では「死の河」とも呼ばれる。ただしアーカード自身に内包される命は1つとなり、最初のアンデルセンとの対決で見せた彼特有の不死性(首を切っても心臓を潰しても死なない)も失われることとなり諸刃の剣と言える。
封印と言ってもその開放の判断は基本的にアーカード自身に委ねられている。ただし、零号に関しては契約者であるインテグラの承認を必要とした。
黒犬獣(バスカヴィル)
アーカードの使役する使い魔の一体。
ブラックドッグ自体は、英国の民間伝承に登場する怪異である。『バスカヴィル家の犬』のモデルでもあり、地獄の番犬やあるいは使者のような存在だといわれる(en:Black dog)。
バレンタイン兄弟のヘルシング機関襲撃の際にルークを喰らう。その後、アーカードとウォルターの戦いにて召喚された際にウォルターに両断されて支配率が変化しルークが復活した。このことから、あくまでアーカードとは独立した存在と思われる。
.454カスール カスタムオートマチック
アーカード専用装備の白い拳銃。銃自体に愛称はつけられていない。形状から見て、現実に存在する銃であるLARグリズリーのようなコルト・ガバメントを原型にスケールアップしてマグナム弾を使用できるようにしたものと思われる。
全長約39cm、重量4kg。形状はジャッカルとほぼ同じ。ランチェスター大聖堂の銀十字を鋳溶かして作った.454カスール弾規格の爆裂徹鋼弾頭を使用。銃本体はモルゲンクルノデウム鉄鋼で作られており、硬くて頑丈。ジャッカルが登場する以前から使っており、ジャッカル登場後は二挺拳銃として併用する。場面によってはジャッカルより目立っている。
グール程度なら一発で破壊する(人間も当然一撃)という凄まじい威力を誇るがアンデルセンに対しては威力不足だったと見え、後にジャッカルが作られる事になる。
ジャッカル
アーカード専用装備の黒い拳銃。正式名称は「対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル」。
全長39cm、重量16kg。装弾数6発。純銀製マケドニウム加工弾殻に法儀式済み水銀弾頭、装薬にマーベルス化学薬筒NNA9を用いた専用の13mm炸裂徹鋼弾を使用する。曰く「人類には扱えない代物」。銃身に「Jesus Christ is in Heaven now」と刻まれている。
ウォルターが対アンデルセン用にオーダーメイドした物でウォルターが製作時に爆弾を仕掛けていたらしく、アーカードとウォルターの戦闘中に博士の遠隔操作によって爆破される。
ハルコンネンと同じくジャッカルの精(声:玄田哲章)が宿っており、『ジャッカルの日』でジャッカルを演じたエドワード・フォックスの姿をしている。これとは別に頭髪が薄くサングラスをかけ、タンクトップにパンツ、裸足、そして語尾に「ウィリス」を付けて喋る『ダイ・ハード』に出演した際のブルース・ウィリスの姿の偽者(声:玄田哲章)がいる。元ネタは彼がジャッカルを演じた『ジャッカル』(『ジャッカルの日』のリメイク)のパロディである。
20mm改造対戦車ライフル
セラスが初期に使っていた武器。一見すると木製銃床を備えた普通のストックだが、口径20mmの対戦車ライフル弾を使用する。マガジンは箱型のものが標準だが、トバルカイン戦ではドラムマガジンを使用した。ハルコンネンIIの登場後、侵入した吸血鬼の口に銃口を突っ込んで以降は使われていない。
ハルコンネン
セラス専用武器。正式名称は「30mm対化物用「砲」ハルコンネン」。
弾は劣化ウラン弾及び爆裂徹鋼焼夷弾を用いる。主力戦車を除く全ての地上・航空兵器を撃破できる。全長は2m以上。人間には扱えない。
ハルコンネンの精(声:石塚運昇)が宿っており本編ではセラスの夢の中に登場するほか、テレビ版の予告編ではセラスと掛け合いを見せていた。元ネタは、SF映画『デューン/砂の惑星』のウラジミール・ハルコンネン男爵を演じたケネス・マクラミンである。
ハルコンネンII
セラス専用武器。正式名称は「局点防衛用長々距離砲撃戦装備ハルコンネンII」。
30mmセミオートカノン(Semi-auto cannon 9)2門に砲弾補給用の巨大なコンテナボックスを繋ぎ合わせた物。射程距離4km、総重量345kgでありながら人が持ち運び座ったまま使用するように出来ており、コンテナは背負えるようになっている。弾倉部分であるコンテナを取り外し、ベルト給弾式にして運用する事も出来る。砲身には「VLadimir HALLCONNEN」(ウラディミール・ハルコンネン)と刻まれている。
巨大な焼夷擲弾「広域立体制圧用爆裂焼夷擲弾弾筒ウラディミール」が発射可能であり、作中では一斉射でミレニアムのヒンデンブルク級飛行船「グラーフ・ツェペリン2」を撃墜した。
外観は、『機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー』に登場するデンドロビウム(アームドベース・オーキス)をモチーフにしたもの。平野自身も調子に乗りすぎたと発言している。

以上で「HELLSING」に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 単行本

平野耕太著、少年画報社刊

[編集] 補足

  • 作者は大のビデオゲーム好きで、各話の副題はそれぞれ有名ビデオゲームの作品名に由来している。その幅は広く、アーケードタイトルからPCゲーム、コンシューマタイトル、海外移植ソフトなど。かなり古い国産PCゲームのマイナータイトル等も含まれることから作者のマニアック度、こだわりがわかる。
  • 作者自身が1年に1冊出すのを目標にしているが、単行本の刊行は多少遅れる事が多い。6巻および8巻の巻末おまけ漫画でも、作者の単行本の刊行ペースについてバレンタイン兄弟がネタにしていた。
  • 2巻以降のカバー裏では、作中のシリアスな展開を覆すシュールなギャグイラストが掲載されている。アーカードを初めとする登場人物が弄られていたが、その中でも少佐は、部下のドクなどと共にコミケに参加するなど、典型的なオタクキャラとしての地位を確立していた。最終巻では、登場人物がそろって強烈なコスプレを披露している。

[編集] 収録されている各話のサブタイトル

括弧入り数字は正確には丸付き数字。

  • 単行本第1巻収録
  • 単行本第2巻収録
    • 第1話 DEAD ZONE(1)
    • 第2話 DEAD ZONE(2)
    • 第3話 DEAD ZONE(3)
    • 第4話 DEAD ZONE(4)
    • 第5話 BALANCE OF POWER(1)
    • 第6話 BALANCE OF POWER(2)
    • 特別収録 CROSS FIRE(2)
  • 単行本第3巻収録
    • 第1話 BALANCE OF POWER(3)
    • 第2話 ELEVATOR ACTION(1)
    • 第3話 ELEVATOR ACTION(2)
    • 第4話 ELEVATOR ACTION(3)
    • 第5話 ELEVATOR ACTION(4)
    • 第6話 ELEVATOR ACTION(5)
    • 特別収録 CROSS FIRE(3)
  • 単行本第4巻収録
    • 第1話 ELEVATOR ACTION(6)
    • 第2話 AGE OF EMPIRE(1)
    • 第3話 AGE OF EMPIRE(2)
    • 第4話 AGE OF EMPIRE(3)
    • 第5話 CALL TO POWER
    • 第6話 ULTIMA ON LINE
    • 第7話 D(1)
    • 第8話 D(2)
    • 第9話 D(3)
  • 単行本第5巻収録
    • 第1話 FLASH POINT
    • 第2話 D(4)
    • 第3話 D(5)
    • 第4話 D(6)
    • 第5話 D(7)
    • 第6話 D(8)
    • 第6話 D(9)
    • 第8話 XANADO
    • 第9話 FINAL FANTASY(1)
    • 第10話 FINAL FANTASY(2)
  • 単行本第6巻収録
  • 単行本第7巻収録
  • 単行本第8巻収録
    • 第1話 WIZARDRY(2)
    • 第2話 WIZARDRY(3)
    • 第3話 WIZARDRY(4)
    • 第4話 WIZARDRY(5)
    • 第5話 HANDRED SWORDS(1)
    • 第6話 HANDRED SWORDS(2)
    • 第7話 HANDRED SWORDS(3)
    • 第8話 MIGHT AND MAGIC(1)
    • 第9話 MIGHT AND MAGIC(2)
    • 第10話 PSYOBLADE
    • 第11話 CASTLE VANIA(1)
  • 単行本第9巻収録
  • 単行本第10巻収録
    • 第1話 WOLF FANG(1)
    • 第2話 WOLF FANG(2)
    • 第3話 BLACK ONYX(1)
    • 第4話 BLACK ONYX(2)
    • 第5話 BLACK ONYX(3)
    • 第6話 BLACK ONYX(4)
    • 第7話 SORCERIAN(1)
    • 第8話 SORCERIAN(2)
    • 第9話 OBLIVION
    • 第10話 ROMANCIA

[編集] 外国語版

『HELLSING』は諸外国語にも翻訳されており英語版、ドイツ語版、中国語版等がある。本作は、主人公一団がナチスの残党と闘う話故に翻訳に当たっては国毎に様々な配慮が成されている。

[編集] 英語版

英語版では原典に忠実に翻訳を行っておりハーケンクロイツ等も殆どオリジナルのまま残しているが、作者本人の「ナチス好き」発言に就いては「作者のジョークである」等の説明が加えられている。

[編集] ドイツ語版

ナチスの過去を持つドイツでは、ハーケンクロイツは別のマーク(「田」の字を45度傾けたもの、つまり原画のハーケンクロイツに線を書き加え正方形に繋げたもの)に置き換えられている。「諸君 私は戦争が好きだ」で始まる少佐の大演説は"MEINE KAMERADEN, ICH LIEBE DEN KRIEG!..."と全文を忠実に翻訳している。

[編集] アニメ

[編集] テレビ版

2001年10月18日よりフジテレビ、11月より東海テレビで放送され関西地区は関西テレビではなく独立UHF局サンテレビで放送。制作はGONZO(ゴンゾ)及びディジメーション(制作当時は同一資本下の別会社で企画部門がゴンゾ、制作部門がディジメーションだった。後に両社合併しGONZOへ社名変更)で全13話。

原作に対してかなりの改変が見られ、特に後半は殆どオリジナルの脚本に差し替えられている。設定においても、海外に輸出・配給される事への配慮から、ナチスやプロテスタントとカトリックの対立などが排除されたため、例えば少佐率いる組織(ミレニアム)が出ることなく終わる。また、吸血鬼の設定においては、本作の脚本家・小中千昭が以前脚本を担当したアニメ版『デビルマンレディー』からの流用が見られる。作者の平野は自身のサイトの日記などでアニメとスタッフに対して意に満たない旨の事を書いている(角川書店版『進め!!聖学電脳研究部』では、ゴンゾ版ヘルシングのDVDをまんだらけに売ったという記述がある)。また、10巻の巻末のバレンタイン兄弟のオマケ漫画でも、それ自体がネタとは言え、アニメ化を非常に軽い扱いに置いている。一方で、改変の甲斐があってか、当時、原作読者の少ない海外では好評を得た。以下、主な相違点を挙げる。

  • ヘルシング機関が公の機関として認知されており、警察と対立関係にある。また円卓会議やその他機関とも確執が目立つ。
  • ベルナドットを始め、ミレニアムに関わる人物などが登場しない。代わりに、ピーター・ファーガソン(声:石塚運昇)やギャリス(声:志村知幸)といったヘルシング機関の隊員、吸血鬼の少女ヘレナ(声:平松晶子)、怪人インコグニート(声:山崎たくみ)、セト神等、アニメオリジナルキャラクターが出る。
  • セラスが何の抵抗も無く血を飲む。
  • 拘束制御術式に第5号が存在。また、1号が原作の零号のような扱いに変わり、インテグラの承認を必要とする。
  • ミレニアムが登場しないなど、ナチス関連の描写は一切出てこない。
  • 円卓会議の一部が英国を裏切り、ヘルシング機関を罠に嵌める。
  • 敵は倒すがインテグラは逮捕され、吸血鬼の増加も不明なままで終わる(字幕で「必死の調査にも拘らず秘密組織の謎は解けなかった」と解説される)。

第6話「Dead Zone」では地上波放送時、ヤンの過激なセリフがピー音に変えられて放送された。これは元々CSでの放送を前提として脚本を書いていた為らしい。DVD版及び後述のOVA版ではピー音は外されている。

[編集] スタッフ

  • 原作:平野耕太(少年画報社刊「月刊YOUNG KING OURs」連載)
  • 総監督:飯田馬之介
  • 監督:浦田保則
  • シリーズ構成:小中千昭
  • キャラクターデザイン:村田俊治
  • メカニックデザイン:河野悦隆
  • 美術監督:片平真司
  • 色彩設計:甲斐けいこ
  • 撮影監督:武山篤
  • 音楽:石井妥師
  • 音響監督:鶴岡陽太
  • アニメーション制作プロデューサー:石川学、坂上貴彦
  • プロデューサー:川上大輔、植田康之、石川真一郎
  • アニメーション制作:GONZO/Digimation
  • 製作:王立国教騎士団(Hellsing製作委員会:フジテレビジェネオンエンタテインメント、GONZO)

[編集] 各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
Order:1 The Undead 小中千昭 浦田保則 村田俊治
Order:2 Club-M 鈴木薫 斎藤浩信
Order:3 Sword Dancer 小野学 門智昭
Order:4 Inocent as a Human 関木菜織 竹田豊 河合静男
Order:5 Brotherwood 佐野隆史 花井信也 日向正樹
Order:6 Dead Zone 角銅博之 上坪亮樹 柳瀬雄之
Order:7 Duel ほそのゆうじ 上坪亮樹 鈴木薫 当山金三
Order:8 Kill House 小中千昭 工藤鉱軌 西山明樹彦 斎藤浩信
Order:9 Red Rose Vertigo 佐野隆史 山内東生雄 柳瀬雄之
Order:10 Master of Monster ほそのゆうじ 宮尾佳和
Order:11 Transcend Force 小中千昭 仁賀緑朗 いたがきしん 神戸洋行
Order:12 Totally Destruction 飯田馬之介 鈴木薫 田頭しのぶ
Order:13 Hellfire 浦田保則 村田俊治

[編集] OVA版

幾度かの延期を経て、2006年2月に「原作そのまま」かつ「原作が終わるまでOVAをリリース」かつ「(アンデルセン神父以外の)主要キャストはアニメそのまま」を謳い文句に(但し、TVアニメで原作に忠実だった部分、例えばヘルシング邸に突入する直前のヤンの台詞やアーカードとマクスウェルが対峙した際の台詞の一部は変更または削除されている)、「ミレニアム」の章を取り扱うOVA版の製作が決定している。タイトルは"Hellsing Ultimate OVA Series"。アニメ制作は新たにサテライトが担当する事となった。

公式サイトにはアンデルセンの声優が替わった事を知らせる為に「見敵必殺 強力若本 Brand new Alexander Anderson」とトップに大々的に記されていた。

なお本作は品質をかなり重視している為、1巻はリテイクの上で、2~4巻はそれぞれ当初の予定日より発売が延期された(この事をジェネオン主催のイベント「RONDO ROBE 2007」での告知映像で自虐的にネタにしていたほどである)。

DVD のオーディオコメンタリーで中田が「大きな画面で観てみたい」と発言していたことから、「秋葉原エンタまつり」の企画として2007年10月28日秋葉原UDXにて1~3巻のマラソン放映が実施された。また、発売前の4巻Aパートもプレミア放映された。

また「RONDO ROBE 2008」では製作がサテライトからマッドハウスが担当することになり、監督がところともかずから変更することが発表された。

[編集] スタッフ

  • 監督:ところともかず(#1 - #4)→田中洋之(#5 - )
  • シリーズ構成:黒田洋介
  • キャラクターデザイン/総作画監督:中森良治
  • サブキャラクターデザイン:大塚八愛(#1、#3 - )、寺沢伸介(#2)、鷲田敏弥(#3)
  • メカニックデザイン:天神英貴
  • 色彩設計:佐野ひとみ(#1)、のぼりはるこ(#2 - )
  • 美術監督:緒続学(#1、#2、#5 - )、中原英統(#3)、Brunet Stanislas(#4)、二嶋隆文(#5 - )
  • プロダクションデザイン:神宮司訓之
  • 撮影監督:福士享(#1 - #4)、Oh Seong ha(#5 - )、Lee Suk bum(#5)、五関寿・関谷能弘(#6)
  • 音響監督:鶴岡陽太
  • 音楽:松尾早人
  • アニメーション制作プロデューサー:稲村努(#1)、白井勝也(#2、#3)、稲村努・渡嘉敷八起(#4)
  • プロデューサー:上田耕行筆谷芳行、吉本聡(#5)、二方由紀子(#5 - )、橋本健太郎(#6)
  • アニメーション制作:サテライト(#1 - #4)→マッドハウス(#5 - )
  • 製作:WILD GEESE

[編集] 各巻リスト

タイトル 発売日 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
HELLSING I 2006年2月10日 黒田洋介 ところともかず
殿勝秀樹
殿勝秀樹 大塚八雲、奥田佳子
相馬満
HELLSING II 2006年8月25日 倉田英之 殿勝秀樹
ロマのフ比嘉
榎本守 鷲田敏弥、関口雅浩
小美野雅彦、大塚八愛
HELLSING III 2007年4月4日 黒田洋介 古川順康 小林孝志、鹿島典夫 大塚八愛、鷲田敏弥
湖川友謙、関口雅浩
丸藤広貴、Lee jong hyun
Kim dong joon
HELLSING IV 2008年2月22日 倉田英之 ところともかず
松村やすひろ
神原敏昭、藤本義孝
岡崎幸男、金澤勝眞
清水一伸、福田貴之
濱崎義浩、楠本巨樹
大塚八愛、丸藤広貴
津幡佳明、鷲田敏弥
山内則康、相馬満
小美野雅彦
HELLSING V 2008年11月21日 阿部恒 田中洋之 有田周平(エフェクト)
白石達也(エフェクト)
Kim Dong Jun、Kim, Dae-Hoon
Lee Hyeon Jeong、Jang Hee Kyu
Jang, Kil-Yong
HELLSING VI[1] 2009年7月24日 黒田洋介 田中洋之、大久保唯男 有田周平(エフェクト)
白石達也(エフェクト)
Yang Byung Gil、阿部恒
梅原隆弘、Kim Dong-sik
Jang Hee-kyu、Kim Dong-jun
Jang Gil-yong、Lee Hyun-Jeong

2006年1月22日にはテレビ神奈川で第1話のダイジェスト版(30分用に編集したもの)が放送された。

[編集] ゴンゾ版アニメのOST

[編集] Ruins

  1. 世界最終黎明期
  2. 葉隠れの和声
  3. SKY OF GOD MASTER
  4. 罪作りな憎いヤツ
  5. SOUL救命隊
  6. I.B.C.J.包囲網
  7. 死傷ヶ丘での銃劇戦
  8. 精神警察捜査課の裏事情
  9. 原色ジバクラヴソング
  10. シークレット カルマ セレナーデ
  11. 桔梗薫るイロハ道
  1. 真理響
  2. ねつ造されたBACK GROUND
  3. 原点回顧 RYTHM NATION
  4. 真夜中の暗殺者
  5. ロゴスなきワールド〜マルコムXに捧ぐ〜
  6. 罪減ぼしジプシー
  7. さらばボンコツWORLD
  8. 666より777
  9. 大麻の煙が目にしみる
  10. 嗚呼、青春のエロ魔界
  11. 予期せぬ出来事

[編集] Raid

  1. ロゴスなきワールド
  2. 莫迦越えのニルバーナ〜恨みなき厳禁〜
  3. 楽音遊戯 拈華微笑
  4. 必勝 妙法蓮華曲
  5. 神々への供養〜勝手にやらせてもらいます〜
  6. 官能的誘惑の罠にはまった左足
  7. ドラキュラ聖徒とR&R
  8. P.S.南無阿弥陀仏
  9. カオスの海〜創造主の思惑〜
  10. 原罪〜処女を守りぬけないがために〜
  1. 大聖堂の菩薩〜Featuring 田部井辰雄〜
  2. 仮面神父とチャペルの鐘
  3. 悪魔の仕業か神業か
  4. 死成の無垢
  5. 不誠実な道の上でのサバイバル
  6. 漠源ドラムの嘆き
  7. 生(盛)者への鎮魂曲
  8. 非神経症的捨て曲〜オマエライツタイナンナンダ?
  9. 戦争するなら弓、槍、剣で戦え!
  10. SHINE(ending edit)(MR.BIG

[編集] その他

  • ブランドMARS SIXTEENより平野描き下ろし絵を使った公式Tシャツシリーズが現在6種類販売(2009年8月現在)されている[1]
  • en:Guardians of Order社より2002年8月30日にテレビアニメ版の解説書が2巻、2004年6月7日d20システムを採用したTRPG版Hellsing[2]が発売された。

[編集] 脚注

  1. ^ 初回限定版は「ルークとヤンの人情紙○○」のアニメや『CROSS FIRE』のドラマCD等のオマケ付き

[編集] 外部リンク

フジテレビ 水曜26時後半枠
前番組 番組名 次番組
HELLSING
Kanon(アニメ第1作)

最終更新 2009年9月16日 (水) 11:51 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【HELLSING】変更履歴

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