VAIO
VAIOの最新ニュースをまとめて検索!
VAIO(バイオ)とは、ソニーが販売するPC/AT互換機に準拠しWindowsを搭載したパーソナルコンピュータのシリーズ名である。「Video Audio Integrated Operation」の頭字語とされ、AV機能を重視している[1]。2008年7月には「Visual Audio Intelligent Organizer」と再定義された[2]。デスクトップ型、ノート型、PDA型がある。
"VAIO"のロゴの意匠のうち、VAは正弦波(厳密には余弦波)でアナログを意味するとし、IOは1と0でデジタルを意味しているという[1]。VAIOは「アナログとデジタルの融合」というスローガンを掲げている[1]。また、ノートパソコンの電源投入時に再生されるサウンドは、アメリカ合衆国の電話(トーンダイヤル)でそれぞれV, A, I, Oに割り振られたキーを押下したときのプッシュトーン(DTMF、いわゆるピポパ音)をモチーフとしている[1]。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] 第一世代 VAIO
日本におけるVAIOの一号機は、1997年7月にタワー型のデスクトップPC「バイオマイクロタワーPCV-T700MR」である。1996年に米国において先行発売されている。 単体でも高価格なデバイスであったビデオキャプチャMPEG-1デコーダとCD-Rドライブを搭載し、ビデオ入力端子によるアナログキャプチャとビデオCDの作成が可能であった。当時のPCでは最高レベルのスペックを搭載しており、販売価格は40万円前後であった。
1997年11月に発売された初代VAIO NOTE 505(PCG-505)は、筐体を銀色と薄紫色の二色で塗り分けた、薄型のB5サイズモバイルノートであった。VAIO NOTE 505が最初の薄型ノートだと思われがちだが、1995年に発売された、DEC(現:ヒューレット・パッカード)のDigital HiNote Ultraの方が早い。
当時のPCのボディカラーは白もしくは黒・グレー系で占められていたが、VAIOでは意図的にバイオレット(紫色)を用いた。理由には、「バイオ」という愛称の語感を"violet"と関連付けて名前と製品の特徴を覚えてもらうことと、基本機能では差別化が困難だったPC市場において、売り場で目立つようにすることが狙いだったともいわれている。 「デザインで差別化する」という手法で成功したことは、他社の製品にも影響を与え、それまでは「傷が目立つ」「コストが高くなる」(傷が目立つが故に傷がつきにくい強度の確保が必要)といった理由で地味な色使いが多かったノートパソコンのデザイントレンドに変化をもたらし、いわゆる「銀パソ」が広まるきっかけ[要出典]となった。
なお、ノートパソコンにおいてソニーは「バイオノート [VAIONOTE]」と「バイオ [VAIO]」とでは区別して称していた。バイオノート***とする場合は通常のノートパソコンとして使用することを想定し、バイオとする場合は「カタチにとらわれない使い方を」としていた。
その後のバイオノートC1(1998年)やUシリーズ・type U(2002年-2008年)、type P(2009年)はその小型さが、バイオMX・バイオノートGT・NVシリーズ(2000年-2002年)は、今まで無かったPCの利用法をそれぞれ実験的に提案するエポックメイキングとなった。同程度のスペックを備えた他社製PCよりも高価格であっても好んで用いるユーザーもおり、中古品の流通も盛んである。 デスクトップ製品ではAV機器としての機能を追求し、iLINK端子の搭載によるDVビデオカメラの動画編集や、1999年にマイクロタワー系統の「バイオR」で本格的なテレビチューナキャプチャーボードと操作ソフトのGiga Pocketを搭載させ、いち早くビデオパソコンとして売り出した。一方、高価格の要因であるビデオキャプチャやスペックを落としたエントリーモデルの「VAIO J」や、液晶ディスプレイを用いて省スペース化を図った「VAIO L」を発売している。
2002年にはノートPCのパーツを用いた薄型の液晶・本体・キーボード一体型のデスクトップPC「VAIO W」を発売し、持ち運びできるデスクトップPCを提案した。
[編集] 第二世代 VAIO
2004年5月、ソニーはVAIOというブランドの第一段階は終えたとして、それまでの「まず目的があって、それをVAIOを用いて達成する」という位置づけから「様々な目的のためにVAIO自身が変化していく、VAIOする」というコンセプトへ変えた。これが、第二世代「Do VAIO」である。
第二世代の製品の特徴としてはまずイメージカラーの変更が挙げられる。バイオのイメージとしてはバイオレットシルバーが基調であったが、この製品群のテーマカラーは黒である。それと同時に、今まで分散して搭載されていたテレビ視聴やDVD再生などのソフトウェアは、その各機能をまとめたアプリケーションとなり、Do VAIOとして搭載された。製品型番はデスクトップ製品がVGC-、ノートブック製品がVGN-へと変更を受けている。また薄型ノートパソコンとして505シリーズを発売、後にアップルが着目しMacBook Airへ繋がったとされる。
第二世代VAIOのCPUはほぼインテル製で、AMD製はほとんど存在しない。
[編集] 新世代 VAIO
2007年5月16日の決算発表会で、PC用ディスプレイと標準型デスクトップの終息が発表された。今後は付加価値があり差別化が図れるtype R Masterやtype X Living、もしくはTV side PC TP1(以上生産終了済)、type LなどのAV志向の強い製品や、UMPCが先行する前に小型タブレットノートのtype U製品化など、ポータブル製品に注力していった。実際に、第二世代VAIOでの中心コンセプトとされた「Do VAIO」はなくなるなど、第二世代VAIOとは違った展開を見せている。
2007年5月17日には、VAIO国内販売10周年記念としてtype Tの新型で、VGN-TXの後継となるVGN-TZ系統の製品が発表された。
2008年に廉価なネットブックで海外メーカーが隆起すると、価格崩壊を懸念したため同分野の機種発売には消極的であると報じられていた時期もあったが、2009年1月に一般的なネットブックより小型かつ高解像度の「type P」を発表し、type Uシリーズよりも大幅に廉価な10万円以下の実勢価格で売り出された。同シリーズは『ポケットスタイルPC』と提唱し、ジーパンの尻ポケットに本体を差し込んで歩く広告が制作されている。さらに、他社のネットブックと同程度のスペックを持たせたエントリーユーザー向けの「VAIOのネットブック Wシリーズ」が8月に発売されている。10月のWindows 7の発売時期には「type 505 エクストリーム」や「type P」を凌ぐ、薄さと長時間稼働を10万円前後の実勢価格で実現させた「type X」の発売が予定されている。
[編集] アプリケーション
VAIOシリーズは全般的に、SONY独自のアプリケーション環境によって統一されたイメージやアイデンティティを構築しており、これには賛否の両論が存在するが、VAIOファンによればハードウェアとこれら「VAIOアプリ」の両輪によってVAIOをVAIOたらしめているとする見解もある。なお、いわゆるメーカー製PCはDell等を除き、多かれ少なかれカスタムアプリケーションを搭載していることを併記しておく。
以下に、ソニー純正のVAIO専用アプリケーションを列挙する。
- PictureGear
- 初期のシリーズにプリインストールされていた静止画・動画・音声といったマルチメディアファイルのブラウズをするソフト。画像のサイズおよびフォーマット変換、レタッチなどが可能だったが、その後登場した圧縮動画データやRAW形式の画像ファイルに対応できなかったことから、現在は静止画のみに機能を絞り、アルバム機能をメインに据えたPictureGear Studioへとバージョンアップをしている。Windows Vista搭載機種にはWindows フォトギャラリー、もしくは、Google Picasaが搭載されているため、PictureGear Studioはプリインストールされていない。
- SonicStage
- SonicStageを参照。
- Giga Pocket
- Giga Pocketはテレビ視聴または録画対応モデルにプリインストールされている、テレビ視聴・録画用ソフトである。また、内蔵の専用チューナーカードとも連携している。付属のテレビリモコンと連動しているため、リモコンからテレビの基本操作や録画ファイルの視聴、また本体のスタンバイを行える(休止状態への移行は不可)。V3.0以前のものは録画形式が特殊であり、使いまわしが難しかったが、最近ではMPEG1・2形式で保存・出力されるようになり、他社ソフトとの親和性は大きく改善されている。
- VAIO Media
- PC上にある静止画・楽曲(著作権保護の楽曲は一部制限あり)・動画を他のパソコンから視聴するソフトで、Do VAIOの前身となったソフトでもある。DLNAに対応している。ソフトにはサーバー・クライアントが存在し、サーバー上にある画像などを視聴できる。またサーバー用ソフトがインストールされたPCが存在しなければ意味がないが、逆に、サーバー・クライアントが同一PCであっても使用できる。またクライアント用ソフトは他社PC上でも保証対象外であるものの使用できる。
PictureGear・SonicStage・Giga Pocketに静止画・楽曲・動画を登録する必要がある(動画についてはサーバー上にGiga Pocketが存在することが条件)が、最近では登録せず、公開するフォルダを指定するだけで視聴できる。Giga Pocketについては録画番組だけでなく放送中の番組を視聴できる機種もある。UPnP対応ルータを経由することで外出先からも視聴できる。 - Do VAIO
- Do VAIOは、VAIO専用の10フィートGUIである。その概要は、専用リモコンにより誰でも手軽に未来的なインターフェース上でテレビ・DVD・音楽・フォトなどを視聴できるマルチメディア統合ソフトである。しかし、優れた点があると同時に、VAIOに対するユーザーの不評を増やす要因となってしまった。誰にでも使えるソフトを追求するあまり、中級者以上のユーザーにとっては、かえって使いづらくなってしまったのである。以下が、その理由である。
- DVDレコーダー感覚を取り入れた「リモコン主体の操作法」であり、マウスでの操作性は軽視されている。
- 以下のような一例により、現在のメリットを残しながら、これらの不満点を解消する事が求められている。
- ギガポケット、ソニックステージなどのソフトを、単体ソフトとして用意する。
- リモコン操作用に、上記の単体ソフトを統合するために、Do VAIOを用意する。
- マウス操作しやすいよう、メニューバーを用意する。
- ※ Giga Pocketからのデータ移行については、後にソフトウェアが提供された。
なお、Windows Vista Home Premium、及び、Windows Vista Ultimate搭載機種にはDo VAIOと同じく10フィートGUIのWindows Media Centerが標準搭載されているため、2007年春モデル以降の製品にはWindows Media Centerを搭載しないWindows Vista Home BasicやWindows Vista BusinessにもDo VAIOはプリインストールされていない。
※これらの専用アプリは、VAIOのアイデンティティの一角とされながらも、古くWindows 95/98/SE/Meの時代にはプリインストールされ自動的に起動されるVAIOアプリのみでPCのリソースを大方使い潰してしまい、VAIOは動作が不安定、VAIOは遅い、といった不評を招く元凶の一つにもなっていた。基本的なユーザビリティよりもブランドイメージの押しつけやユーザーの囲い込みを優先するといった立場を嫌気して不評を醸成する遠因となったともいわれる(VAIOが常にユーザビリティで劣るという意味ではなく、競合他社製品をよく研究し改善した商品も多く存在する)。リソース問題はWindows 2000およびXPの時代に入ると実質的に解消することとなるが、実際的なユーザビリティよりもVAIOという「イメージの提供」を優先するSONYの姿勢は現在に至るまで本質的に変わらず、これを熱狂的に支持するファンも少なくない一方、VAIOというブランド名だけで眉を顰めるかつてのユーザーやアンチを生み出すことにも繋がった。
なお、Windows Vista登場以降は、上記の様なVAIO専用アプリケーションは高機能なVistaの標準機能と競合する事も多いため数を減らしている。また、2007年秋冬モデルの一部機種にはGoogleが同サイトで無料配布しているPicasaにオリジナルソフトへのリンクを追加した仕様で標準添付されている。
[編集] 販売不調について
ソニーショックなどソニーの業績不振の一因としてVAIOの販売不調がクローズアップされた時期がある。
原因としては、大まかに以下の三つが挙げられる。
- 今まで、マルチに活躍する多機能型パソコンをめざしてきたのを、2003年以降機能的に集約・統合をしたのだが、それがユーザーにとってバイオと他のパソコンとの差別化ができなくなり、商品としての魅力が希薄化してしまったこと。
- 2003年夏頃からAMD社CPU搭載機種を販売しなくなったことでローエンド機の価格が上昇したこと。
他にも、筐体デザインを優先するあまり強度や耐久性に疑問が残る製品の存在(いわゆるソニータイマーもこの系統の問題)が、特にPCを酷使するヘビーユーザーなどを中心に警戒され避けられる要因となったという見解や、音楽の著作権を保護するために、OpenMG等に代表される著作権保護技術を採用した事、記録メディアの対応の遅れ(以下に記述)などが原因となっている。
[編集] 対応の遅れについて
VAIOはかつて、メモリースティック以外のメモリーカードやDVD-RAMなどに対応が遅れていたが、これはソニーが自社規格(=ユーザの囲い込み)にこだわったためといわれている。
メモリースティック以外のメモリーカードについては、2006年9月時点ではあらゆるメモリーカードに対応するようになった機種が増えたものの、対応自体は他社よりも遅れていた。なお、未練があるのかどうか定かでは無いが、メモリースティックとSDカードのスロットは個別に用意してあるのも特徴である。なので他メーカーと異なり、2枚装着が出来る。DVD-RAMも採用は2004年秋モデルからであり(しかしソニー製DVDレコーダーでは、DVD-RAMがつい最近まで録画はおろか再生すら使用不可能であったが、現在は再生のみ可能である)、それ以前はDVD±RWドライブやDVD-RWドライブなど、DVD-RAMが使用できないドライブしか搭載していなかった。
[編集] ビジネスモデルの変更
2007年にはソニーは通常型のデスクトップPCの製造を中止し、以降は据置きのPCはリビング向けのものや映像編集等に用いられるハイエンドのみを販売している。ラップトップでは、後述のtype Gを投入することでビジネスPCの分野に本格参入した。また、単体販売向けの液晶ディスプレイの生産を中止する発表をした。液晶ディスプレイは陳腐化・低価格化の速い分野である
[編集] VAIOオーナーメード
ソニーは2005年より、直販サイト「ソニースタイル」や一部の量販店での出張カウンターでオーダーメイド (Built To Order, BTO) での注文を受け付けるようになった。ソニーではこのサービスをVAIO・OWNER・MADE(VAIOオーナーメード)と呼んでいる。CPUやメモリ、ハードディスクドライブなどといったハードウェア仕様から、プリインストールされるソフトウェア、その他周辺機器など自由にカスタマイズできる。また、type Sのプレミアムバージョンやtype Uのゼロスピンドルモデルなどのオーナーメイド限定の製品や構成もある。オーナーメード製品にはメーカーから購入者に宛てた事業本部長の署名入りのメッセージカードが同梱されている[3]。
[編集] ラインナップ
現在の第3世代VAIOに共通する、他社製品と異なる特徴として次のようなものがある。
- AVエクスペリエンスの重視
ソニーは元々業務用機器に強いメーカーではあるが(放送分野等)、ベーシックな性能のみが求められコスト競争も厳しいビジネスPCには消極的だった。近年Let's noteのようなPCがビジネスPCの中でシェアを伸ばしたこともあり、現在は後述のようにtype BZやtype Gといったビジネス型をラインアップしている。 なお、大手の中にはIBM(現レノボ)のように極端なビジネス向けモデル偏重の戦略を採るメーカーもある。
- 自社規格メモリースティックスロットの搭載
- 特徴的な外見
誰でも一見してVAIOとわかるように大きくロゴをあしらわれてはいるが、ほとんどのモデルはデザイン自体も特殊なものが採用される。デスクトップではボードPCのtype L/type R/type J、円柱型のTP1、ノートでは薄型のtype T等、大手メーカーのPCとしては異端的なデザインを採用することが多い。
現行並びに過去に発売されたシリーズについては、VAIOの機種一覧を参照のこと。
[編集] 脚注
- ^ い ろ は に VAIOホームページ(Internet Archiveのバックアップデータ), The philosophy of VAIO「VAIO」の由来とフィロソフィー 2000年
- ^ ソニー (2008-07-16). [[1]]. Press release 2008-07-17 閲覧。.
- ^ 手書きではなく印刷。また、一時期のソニーのハイエンドAV機器には技術の解説などもふんだんに載ったフルカラーの取扱説明書が附属していたが、この冒頭にはその製品の事業本部長の写真と言葉、署名が印刷されていた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月22日 (日) 01:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【VAIO】変更履歴





