World 4u

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World 4u_」(ワールド・フォーユー)とは『週刊少年ジャンプ』・『ジャンプ the REVOLUTION!』および『ジャンプスクエア』に掲載された、江尻立真による短編連作シリーズ漫画である。

目次

[編集] 概要

2003年から2006年までおよそ年1回のペースで新作が発表されていたが、以降は作者・江尻が『週刊少年ジャンプ』にて「P2! - let's Play Pingpong! -」の連載を行っていたため、実質上シリーズは中断されていた。しかし、『ジャンプスクエア』2008年4月号で2年振りに新作が掲載された。2009年現在単行本等は未刊行であるが、江尻本人は「4u_はライフワーク」と述べている[1]

都市伝説」をテーマにした、オムニバス形式の短編連作シリーズである。「4u」の由来は「Unnamed Unborns Under the Urban」と「for you」を掛けている。短編の物語の単位は「lore.(ロア)」。lore.9以外は、1回の掲載につき2話が収められている。1本目は恐怖が現実になるラスト、2本目はラストに救いがあるストーリーであるパターンが多い。また、「lore.」に収まらない冒頭部分やラストシーンで、短い都市伝説が描かれることもある。

『ジャンプ the REVOLUTON!』に掲載された際には物語の骨子を借りて雑誌サイト内にWorld 4u_特設サイトが設けられ、「君のまわりの都市伝説」が公募された。現在は、同サイト内で優秀作3本を閲覧することが出来る。

[編集] 掲載誌・掲載号

基本的に1回掲載で「lore.1」と「lore2」の2本が掲載されるが、『ジャンプ the REVOLUTION!』ではシリーズ通し番号の「lore.5」「lore.6」として掲載された。また『ジャンプスクエア』では1本のみの掲載になっている。

  • 『週刊少年ジャンプ』2003年25号「lore.1 "夢を知っていた男"」「lore.2 "むじな坂" 」 - センターカラー43P。
    • 江尻の本誌初掲載作品。作家紹介のページも設けられた。
  • 『週刊少年ジャンプ』2004年6・7合併号「lore.1 "十三階段"」「lore.2 "福袋" 」 - センターカラー43P。
  • 『ジャンプ the REVOLUTION!』2005「lore.5 "砂嵐"」「lore.6 "ニャンボトル"」 - 48P。
    • 特設ウェブサイトと連動して「君の周りの都市伝説」の募集も行われた。
  • 『週刊少年ジャンプ』2006年3号「lore.1 "駄菓子屋之怪"」「lore.2 "異聞雪女" 」 - センターカラー43P。
  • 『ジャンプスクエア』2008年4月号「足売りババア」 - センターカラー30P(うち4Pは読者投稿文)。
    • 『ジャンプスクエアマスターピースvol.001』(2009年刊行)に再掲載。その際、時間経過に関する一部の台詞が変更されている。

注意以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


[編集] ウェブサイト「4u」

圭吾が街に流れる奇妙な噂話や不可解な体験談、出鱈目な作り話や民話・伝承等を蒐集し紹介する為に開設した。一日に数十万単位[2]のアクセス数を誇っている。噂話の数は日々増え続け、その数は13000話を誇る。

『週刊少年ジャンプ』2004年6・7合併号までと『ジャンプ the REVOLUTION!』2005以降では「4u」のサイトデザインが大きく異なる。これは『ジャンプ the REVOLUTION!』2005に掲載された際、雑誌サイト内に「4u」を模したサイトを作ったことが大きいとみられる。

[編集] 主な登場人物

田島圭吾
都市伝説を扱ったウェブサイト「4u」の"管理人"で、このシリーズ全般のストーリーテラーを勤める狂言回しの少年。常に学生服[3]で眼鏡姿だが、名前と「4u」の"管理人"だということ以外は一切不明。
「週刊少年ジャンプ」2003年25号の時点ではまだ名前は明かされず、「4u」を管理する謎の男子学生だったが、lore.7で初めて、物語の中の登場人物としても登場する。そこから推測するに、lore.1, 2で登場したキャラクターと同じ学校の生徒であるらしい。学校では保健委員を務めている。

[編集] あらすじ

物語は圭吾が漫画の冒頭・中盤・ラストに登場し、各ストーリーを紹介してゆく形で進められる。各物語に入るとモノローグの主はそのストーリーの主人公になる。

夢を知っていた男
子供の頃のトラウマが元で人の大声が苦手なのり子は、友人の明日香から「4u」の存在を聞き、好奇心から「夢を知っていた男」の話を読む。
女の子がストーカーに殺される夢を見る。その日の帰り道、夢で見た男が着けてくるので公衆電話で助けを呼び、母の車に乗り込んだ瞬間、男が呟いた「夢と違うじゃないか」と。
そのとき、隣家からの大声にショックを受け卒倒するのり子。夢の中で彼女は踏切と電車の音、そして恐ろしい形相で吠える男の姿を見る。
翌朝、登校途中にのり子はその男の姿を見る……。すると、男が追いかけて来た。
実は男も昨晩、夢を見ていた。故障した踏切を渡ろうとしたのり子が列車に跳ねられ、宙を舞った彼女と目が合う夢。それを伝えたかっただけなのに、のり子は踏切へと走ってゆく。そして……。
むじな坂
明日香の通う学校には裏門があり、駅からも近いのに誰も利用しない。それはその坂が「むじな坂」だからだと文は言う。
小泉八雲の『むじな』で有名な紀の国坂と似たような伝承が裏門の坂にあるらしい。戦後間もない頃は"むじな"が出現し、神隠しがあったり親が口減らしに子供を置いて行ったりしたという。
その裏門からふたりは興味半分で下校することにした……。すると、文と明日香はお互いを見失う。そして、明日香がやっとの思いで見つけた文はのっぺらぼうだった。慌てて警備員に助けを求めようとするが……。
十三階段
大晦日の深夜0時、西校舎の屋上へ通じる12段の階段が1段増えて、死刑台へ登るときの階段と同じ十三階段になるという噂がその学校では流れていた。
雫の親友の美咲が弓道部の萩野に恋をした。しかしその直後に雫は萩野から告白を受ける。雫と違って行動派でプライドの高い美咲は、雫に自らが告白して玉砕したことや彼が雫を思っていることを語った直後、マンションから飛び降りて自殺した。
そのことに罪悪感を抱いた雫は大晦日の夜、12段の階段を上りはじめた。するとそこには十三段目の階段が現れ、絞首台が……。そしてそこには萩野の姿も……。
福袋
しっかり者の一枝とおっとりした一葉の姉妹は里帰りした母親の故郷の老舗デパートで福袋を買う。元が取れたと大喜びする一枝に、中に入っていたワンピースが気に入りご満悦で写真を撮って貰う一葉。しかし何故かその袋には、お守り袋が入っていた。
その日から「誰か」の気配を感じはじめる姉妹。更に一葉が体調を崩したところに、一枝は祖母から先日の写真を見せられる。そこには2年前に亡くなった少女の姿が写っていた。末っ子だった少女は、お下がりに耐え切れずワンピースを万引きしようとしたところ失敗し、逃走中に交通事故に遭って死んだのだった。その話を一枝が聞きふと気付くと、一葉はふらふらと何処かへ出掛けていた……。
ちなみに、後日談として「お守り袋を混入させてしまった」デパートの末路も描かれている。
砂嵐
「放送終了後のテレビの砂嵐を見続けていると……」という都市伝説の結末には亜流が幾つもある。「気が狂う」「アラビア風の女性が現れ、見た人をテレビの中に引きずり込む」「殺人現場が見えてくる」「人の名前のリストがテロップで流れ、最後に『以上がNHK受信料未払い者です』と表示される」「同じようにリストがテロップで流れ、最後に『明日の犠牲者は以上です』と表示される」……等。
あゆみの幼なじみ・ゆづるは、ある日突然"砂嵐"の話の結末を彼女に問いただす。一日中彼女の様子が気になるゆずるとそれに気付いていて逆に気になるあゆみだったが、学校帰りの夜中、あゆみが突然ナイフを持った男に襲われる。ゆづるが"砂嵐"の中に見ていたのは、あゆみの名前だった。間一髪のところでゆづるが彼女を助け、2人でゆづるの部屋に帰るが、そこであゆみが見たものは……。
ニャンボトル
猫避けの効果があるとされる空きペットボトルに水を入れたもの、通称猫水は猫の多い東京から全国へと広まった。但しこれは迷信なので、気休め程度にしかならない。
また、猫は時々何も無い方向を見る習性がある。これは「人間には見えない霊を見ているのではないか?」という噂がある。
小学生の主税悠記の3人は小学校の裏でこっそり猫を飼っていた罰として、校内に60本の猫水を置くことになった。そうすれば先生の家で猫を引き取ってくれるという声に3人は嫌々ながらも作業することになる。しかしその横で早速くつろぐ猫を見て、迷信(疑似科学)の事実に脱力する3人。
しかし作業が終わった途端、3人は突然猫に睨まれる。そしてその帰り道、異様に喉が渇きはじめた。自動販売機のジュースでは足りず、先刻の猫水まで飲みはじめる3人。
……かつて、東京では空襲で多くの人間が焼死した。だからこそ、東京から猫水が広がったのかもしれない……。
駄菓子屋之怪
前川駄菓子屋の店番のオババがボケてしまっているのをいいことに、店の品物を食べまくった後に30円だけオババに握らせることを度々行っていた。偶然圭吾と出会ったその日、前川は店の中で値札のついていない飴玉を見つけ、最後の1個という点と飴の中に浮かぶモノに惹かれてそれを万引きする。
翌日、体調の優れない前川は授業中に突然、蛆虫に腹を裂かれる幻覚を見て倒れる。保健室でふたりきりになった圭吾は前川に、あるOLの話をする。
彼女が海外へ行った際、市場で無農薬の果物を買った。無農薬という言葉に安心し水洗いしただけで皮ごと食べてしまった彼女だが、帰国後数日で死んでしまった。原因は現地に生息する蛆虫で、果物の皮の裏に卵を植え付ける習性と果物を皮ごと食べた動物や人の体内で繁殖する性質を持っていた……と。
その話に慌てた前川は、駄菓子屋へマクリチョコレートを漁りにゆく。そこには今までのツケを請求するオババの姿があった……。
異聞雪女
白音山に伝わる雪女の物語は、良く知られる物と全く異なる。彼女等は晦日の吹雪の晩に雪赤子を抱いて現れ「この子を抱いて下さいまし」と言う。断れば冷たい奴と凍らされ、赤子を抱いたとしても何十倍にも膨れ上がった赤子に押しつぶされて死んでしまう。
8年前、男はスキーをしに白音山へ行った。その年は酷い異常気象でスキーどころではなく、彼も行きつけの宿で足止めを食らっていた。宿の煙草も売り切れ、彼は外の自動販売機へ煙草を買いに行った。
その帰り道、同じ宿に泊まる柄の悪い2人の男の姿を見つける。ひとりは目の前で氷漬けになり、もうひとりは大きな穴の底に押しつぶされていた。そして、男の目の前に雪女が現れた。「この子を抱いて下さいまし」と……。
足売りババア
学校の帰り道、夕闇の四ツ辻に現れる"足売りババア"。出会った人間に「足はいらんかね?」と尋ね「いりません」と答えると足を1本もぎ取られ、「いります」と答えると余計な足を1本付けられてしまう。彼女を追い払うには「自分はいらないので◯◯のところへ行ってください」と答えるしか無い。
足売りババアの話を聞き「これだ」と感じたサッカー部のの元へ、彼女が現れた。辻は同じサッカー部の親友である筈の佐倉の名を口にした。そして足売りババアは、佐倉のもとへ訪れる……。

以上で物語に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 余談

  • よく「World_4u」と誤記されることが多い。正しくは「World 4u_」である。
  • lore.5(『ジャンプ the REVOLUTION!』2005掲載)で描かれる「TV放送終了後の砂嵐」から現れたリストには、江尻本人の名前とアシスタントである及川友高・高木七彦・村瀬克俊の名前が紛れている。
  • 『週刊少年ジャンプ』2006年3号でのラストシーンである街の雑踏のなかにある看板には、高木・村瀬と中島諭宇樹、そして当時の担当編集・浅田貴典の渾名が紛れている。

[編集] 脚注

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  1. ^ 「江尻立真メッセージ」ジャンプスクエアマスターピースvol.001、2009年8月21日発売、集英社
  2. ^ 4度目の掲載では「100万近いアクセス」となっていた。
  3. ^ 学生服の詰襟には「I」のマークがついている。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年9月11日 (金) 17:39 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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