カーオーディオ

カーオーディオの最新ニュースをまとめて検索!

センターコンソールにはめ込まれたカーオーディオ

カーオーディオ(Car Audio)は自動車に搭載されるオーディオ機器のことで「カーステレオ」ともいわれる。またラジオ放送受信機能のみのものはカーラジオともいう。

目次

[編集] 歴史

[編集] 初期

初期のカーオーディオは米国の「ガルビン・コーポレーション」が1930年に製作したカーラジオから始まった。これは、モトローラ5T71型という名前であり、モトローラとは、モーター(自動車)のオーラ(音)という意味である。この会社はのちこの名前を社名にした。同じく米国ゼネラルモーターズ傘下では子会社デルコ・エレクトロニクスが1936年にダッシュボード内に装着したカーラジオを製作する。ラジオによる移動中の情報入手や音楽放送の楽しみはあったがドライバーや同乗者ができるのは好きな放送局を選ぶことだけであった。

[編集] 1960~70年代

しばらくして、自分の好きな音楽を聴きたいときに聴ける仕組みができた。音声用磁気テープを使用したものとしては、最初に4トラックカートリッジが1964年(開発元のある米国では前年の1963年)に発売される。寸法は後述の8トラックとほぼ同じであるが、ピンチローラーは再生機側に搭載されている。またプログラム切り替えは当初手動のみであった。その後自動切り替え機能を搭載した機種も発売されたが、日本市場では本格的な普及には至らなかった。次に現れたのが初期のカラオケシステムで使用された8トラックカートリッジである。しかし当時のオーディオソースの主流はレコードであり、気に入った歌でも家庭で聞くためのレコードと車で聴くための8トラックカートリッジとそれぞれ別に購入するのが一般的だった。録音用生テープや録音用機器もあるにはあったが、主流は家庭ではレコードプレーヤーとコンパクトカセットであり、その上に録音用8トラック機器の購入というのはよほどの好き者であった。この他にも、70年代にはパイオニアからハイパックというカセットテープ大のエンドレスカートリッジを採用したカーオーディオも発売されたが、元となったプレーテープ規格と同じく収録時間の短さや一般ユーザー向けに録音機器が出なかったこともあり、数年の間に姿を消した。

1970年代前半まではAMチューナーのみが主流であり、主要車種に設定される「デラックス」グレードに標準装備されることも多かった。同時期からFMチューナー搭載機種が増え始め、電子チューナーも登場した。

[編集] 1980年代

1980年代になるとFMチューナー内蔵型のコンパクトカセットが主流になる。8トラックと同様に録音済み市販テープも購入し聴くことはできたが、それ以上に自分の所有するレコードやFMラジオなどからのエアチェックによる個人の趣味的な録音による自由な選曲のカセットテープを車内に持ち込めるようになったことが画期的であった。好きな女の子とのデートでかける、自分の選曲を集めたマイテープを作ることが流行るのがこの頃である。

80年代後半になるとCDプレーヤー搭載機種も高級機を中心に登場した。購入した音楽ソースをそのままかけられることは8トラック時代から同様であるが、8トラックが酒場カラオケソング中心であったのに対し、レコードと主役を交代しほとんどすべての音楽ソースがCD形態で販売されたことで車内で聴ける音楽ソースを多様化した。マイテープを作らないのであれば家庭のオーディオ機器がなくとも車のオーディオだけで済んでしまう時代の到来となった。

また、1980年代末からそれぞれのメーカーの車名を冠し、CDやイコライザー付きデッキを標準装備したり、スピーカーの数を増やして臨場感あふれる音を実現した「スーパーライブサウンドシステム」「ロイヤルサウンドシステム」(トヨタ)「スーパーサウンドシステム」「ホログラフィックサウンドシステム」(日産)といった高級オーディオシステムが、メーカーオプション(一部車種には標準装備)で用意される車種も増えてきた。

[編集] 1990年代

1990年代になるとデジタル化の波が急激に進み、CDが主流となる一方MDが登場しコンパクトカセットの機能はMDに引き継がれる。純正FMラジオと接続する後付け型CD/MDチェンジャーデッキや、ポータブルCD/MDプレイヤーの登場でカセットアダプターやFMトランスミッターも売れ出した。一方、DCCパナソニック CQ-DC1D)やDATソニー DTX-10等)を搭載した機種も発売されたが、ほとんど売れなかった。

デザイン面では、社外品はFL管発光ダイオードを使った凝った物となり、純正オーディオとの差別化を図った。

1990年代中盤から後半にはAMステレオ放送対応のチューナーも存在した。

[編集] 2000年~現在

2000年代になるとカーナビゲーションシステムが普及してきたことで、それまでディスプレイ部分に採用されていたFL管や発光ダイオードに加えて液晶ディスプレイを組み込んだ一体型も多くなり、操作ボタンもタッチパネルが多くなってきた。

一部機種ではハードディスクドライブを内蔵し、1,000曲以上録音(リッピング)できるもの、MP3WMAAACの再生に対応したものが出てきた。

デジタルオーディオプレーヤーの普及で、フロント部・背面部に外部端子(AUX入力端子・出力端子等)を備えた機種も増えており、USB端子を設置してiPodをカーオーディオ側から操作できるものも出てきた。また、日本国外を中心にA2DPプロファイルに対応したBluetoothを搭載したものなども出てきている。

BOSEやマークレビンソンといった、海外の高級オーディオメーカーのサウンドシステムをメーカーオプションで用意する車種も高級車を中心に多い。

米国ではテレマティックスを基盤としたエンターテイメントサービスとして、ゼネラルモーターズがオンスターで提供しているw:XM Satellite Radioや地上デジタルラジオ"HD Radio"などのデジタルラジオチューナーが登場している。

2007年夏には米国で、ピュアオーディオファン待望のSACD再生対応カーオーディオが米SONYから登場している。

[編集] 自動車用オーディオ機器としての特徴

ドライバーが運転中に使用することを考慮し、ボタンやスイッチの位置を大きくしたりするなど家庭用の据え置き型に比べ操作性に配慮した設計となっている。かなり初期の段階から人間工学ユニバーサルデザインに相当する観点に立った設計がなされていた。また、自動車は極寒の地から熱帯までの広範囲の温度範囲で動作するように、常に震動にさらされる悪条件でも安易に壊れたり誤動作を起こさないように設計されている。

クラリオン製1DINオーディオ(シトロエン・C2に装着)

[編集] 取付

カーオーディオの取付けサイズは、DINの規格のものが多い。1DINとは高さ50mm×幅178mmで、2DINとは1DINと横幅は同じで縦が2個分となる。車側が1DIN規格の場合には1DIN規格サイズの機器1台が、車側が2DIN規格の場合には1DINサイズの機器2台もしくは2DIN規格の機器1台が取り付け可能となる。2007年現在、1DINはCDデッキが主流で、2DINはCDとMDデッキの複合機かカーナビゲーション用のDVDドライブ+CDデッキ(またはDVD2基)+液晶ディスプレイが主流である。最近はDINにこだわらない独自のデザインのコンソールを擁した車種が増えてきているが、この場合、社外品への交換は全く不可能か、別途変換キットなどの導入によりDIN規格の社外品の取り付けが可能になるか、車種によって状況が異なる。

[編集] 社外品への交換

かつては、自動車にラジオ以外のオーディオは付いていないか、付いていたとしてもカーメーカーの純正品は最低限の仕様を満たすだけのものであり、オーディオを楽しむ目的では社外品に交換することが当たり前に行われていた。現在ではメーカーの純正品でもそこそこの音を楽しめるまでになってきていることと、車両コストダウンのためセンターコンソールとの一体化(DIN規格サイズではない専用品)も進んでおり構造上・デザイン上の理由、また車両側に装備された各種カメラやエアコン、ステアリング・スイッチ、ナビゲーションシステム、通信用端末など、車両側システムとの密接な連携が図られたシステムも増えており、社外品に交換し難い状況になっている。

カーオーディオ単体を純正品から社外品に変えるだけでも機能性の向上や見た目の変化は楽しめるが、車両に最初から取り付けられている配線は特にオーディオ性能を考えていない普通の電線であり、またスピーカーも鳴りはするが音が良くないものがほとんどであるので、これらの部品も社外品に交換するとよりよいサウンドが楽しめる。さらにサウンドを追求する向きでは、スピーカーの取り付け部分の剛性を強化するデッドニング処理を施すこともある。

荷物室を利用したサブウーファーとパワーアンプ、専用スピーカーボックスの装着例(ランドクルーザー100

[編集] カスタマイズ

乗用車のカスタマイズではエアロパーツやエンジン、足回りなどのチューニングと並んで人気のあるカテゴリーである。カーオーディオ専門のショップも多く、自動車雑誌でもカーオーディオを中心としたものが刊行されている。また東京オートサロンを筆頭とするカスタムカーのイベントでは必ずといってよいほどカーオーディオに凝った車が出展されていることを見れば明らかだろう。

カスタマイズの内容も単にメーカー純正品から高性能・高機能な機材に替えるだけでなく、家庭用の高級オーディオ機器同様に好みの音質を追求する人(サブウーファーを載せて低音を強化する人が多い)、ネオン管LEDを音に連動させて光らせることで見た目のかっこよさを求める人、ホームシアターの自動車版を作る人など、楽しみ方はバラエティに富んでいる。SUVやミニバン、ワンボックス車では後席の快適性・娯楽性 (いわゆるリアエンターテインメント)を求めて後席専用のテレビやDVDプレーヤー(かつてはビデオデッキが多かった)、カラオケ用のマイクロフォンミキサー、ゲーム機などを設置する車もある。

[編集] カーラジオ

一般にラジオ放送受信機能のみの製品を指す。主に商用車(ライトバン・トラックなど)や社用車・公用車の法人向けモデルや廉価グレードに装備されていることが多い。日本では乗用車の廉価グレードや商用車では中波(AM 522-1629kHz)のみが大半だったが、コミュニティFMが普及した2000年代になってからはモノラルタイプのものでもFMチューナー内蔵の機種も登場し、上級モデルはFMステレオ放送受信機能を搭載していることもある。

FMトランスミッターを介して、外部のカセット、CDを再生することができる。近年ではiPodや携帯電話もよく接続される。

カーラジオ(AM専用)

[編集] 使用上の注意

  • 機器を増やす、特にパワーアンプを複数台システムに組み込む場合は、消費電力が増えることでバッテリーやオルタネーターの負担が大きくなるので、大容量のバッテリーやオルタネーターに替える、電源回路の組み方を工夫するなどの調整をすること。
  • 家庭で使用するオーディオ機器と同様、必要以上に大音量で再生した場合、音が外に漏れ聞こえて近所や他の車の迷惑になるため配慮が求められる。特に未明・早朝・深夜に再生する場合は音量に注意を要する。車内で要求される音量で車外にかなりの音量が漏れる場合は音漏れ対策を施すことも必要となる。
  • 緊急車両の接近等、車外の情報を音で知る事を妨げる事態も発生しているので配慮が必要。

[編集] 主なメーカー

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月21日 (土) 09:51 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【カーオーディオ】変更履歴

ご利用上の注意