スピードリミッター

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スピードリミッターとは、原動機エンジンモータなど)の運転最高速度を制限あるいは制御する装置である。自動車などの原動機を有する車両だけでなく、高速に動作する機械において事故防止の目的で備えられる。

目次

[編集] 概要

何らかの方法で速度を検出し、設定された速度以上になると原動機の出力を低下させることで速度の上昇を防止する。

[編集] 鉄道車両

路線毎に定められている最高速度を超えないようにスピードリミッターを取り付けることがある。

[編集] 設定速度

[編集] 電動アシスト自転車

日本における電動アシスト自転車では補助は最大66%であり、速度が上がると電動機での補助を低くし、24km/hでは電動機の補助を行なわない方式になっている。日本以外ではこれらの制限がない場合が多い。

[編集] 原動機付自転車

日本の原動機付自転車においては1980年代では点火の制御で対応する方式が主流であったが、減速比の設定で機械的に最高速度を制限する方式が採用されることもあった。2000年ころより電子制御燃料噴射を採用する原動機付自転車が登場し、自動車用ガソリンエンジン同様の制御が可能になった。

[編集] 自動車

エンジンに燃料を送るポンプに対して電気的または電子的な制限を加え、燃料噴射を抑制する方法が一般的である。 自動車のディーゼルエンジンでは燃料の噴射タイミングまたは噴射量で対応する。 自動車のガソリンエンジンでは1980年代に普及し始めた電子制御燃料噴射装置を用いたエンジンでは車速センサーで速度を検出し、燃料の噴射を停止することで対応することが多かったが、希薄燃焼によるエンジン損傷を防止するために1990年代には点火も同時に停止する方式が主流になった。これらの方式では特別な装置を必要としない。点火時期の遅延や点火の停止を用いる方式では、キャブレターや機械式燃料噴射装置を用いたエンジンでもスピードリミッターを備えることが可能になる。

[編集] 設定速度

日本で製造販売されている車両には、安全の観点から法律や業界自主規制によりスピードリミッターが設定されており、設定された速度に達した場合は、指定速度以下となるまで、エンジン出力を抑えるようになっている。なお、必ずしも指定速度まで出せるとは限らず、車種によっては若干個体差がある。

[編集] 海外に置ける状況

アメリカの場合 オイルショック後の一時期、85マイルでのスピードリミッター着用の規制があった。当時のコルベットや二輪車でもハーレーダビッドソンなどで85マイルまでのメーターと当時のアメリカの高速道路での制限速度である55マイルを指す表示があるものがある。現在ではこの規制はない。

欧州では乗用車は250km/h、スポーツカーは275km/hに設定されている物が多い。 チューニングメーカーや少数生産メーカーによって生産、製造されたものはその限りに無く300km/h以上出るものもある。かつてはハイスピードツアラーと呼ばれる大型自動二輪車のメーカー間における最高速度競争が熾烈になっていた時期があり、2000年代初頭に300km/hのスピードリミッターが追加された。

フランスのサルコジ大統領は乗用車に対して130km/h以上出せないようにするリミッターの装着を近隣諸国のメーカーにも義務付けていく方針を示した。だが、メーカーからは反発を受けている。

種別 規制速度 規制の根拠 スピードメーター 補足
自動車 日本製 小型自動車
普通自動車
180km/h 自主規制 180km/hまでが多いが排気量の少ない場合120km/hやさらには70km/hも存在する。 ただし、最近は規制緩和によりフルスケールメーターも増えている(例:レクサス・IS-Fは300km/h、日産・GT-Rに至っては340km/hまで表示されている)。さらに、日産・GT-Rでは特定のクローズドコース(鈴鹿サーキット、筑波サーキット等のサーキットの事)に限り、リミッターの解除が可能。
軽自動車 140km/h 自主規制 140km/hまでが多い 1980年代くらいの軽自動車は120km/hのものがあった。なお、スズキ・エブリィなどの商用車のノンターボ車では、速度計の表示は120km/hまでであるが、一方でリミッターは140km/hであるため、高速走行をすると120~140km/hの間で速度不明になる。
一部の輸入車(欧州車) 210km/hまたは250km/h 自主規制 260km/hまでが多い スポーツカーなどでは275km/hに設定されているのも多い。
大型トラック 90km/h 道路運送車両法 140km/hまでが多い スピードリミッター(速度抑制装置)の装着が2003年9月に義務付けられた(道路運送車両法第8条4項及び5項)。
日本に逆輸入される国産自動二輪車及び輸入二輪車 300km/h 自主規制 目盛りが300km、数字の表示280km/hまで 2001年欧州共通自主規制により300km/hに規制された
125cc超の国産自動二輪車 180km/h 自主規制 180km/hまでが多い
日本における国産原動機付自転車 60km/h 自主規制 60km/hまでが多い 1980年代前半の頃までは90km/hまで出せる車種もあった。

競技用車両においても、危険回避の目的でスピードリミッターが装着されるものもある。

  • F1のピットロードでは2009年の規定で100km/h以下に制限されており、ピットイン時にスピードリミッターを効かせるスイッチをドライバーが押す。

[編集] 可変リミッター

自動車の一部の車種に装備されているもので、スタッドレスタイヤの装着時や、他人に車両を貸した場合などを想定して、制限速度を変更できる機能である。

[編集] リミッター外し

スピードリミッターを外す改造のことで、速度制限を取り払うことを目的として行われる。大型貨物自動車でのリミッター外しは違法であるが、その他の乗り物については業界自主規制のため、リミッター外しそのものをもって違法とはならない。方法としては、ECUのプログラムを書き換え、速度信号をカットしたり変更を加えることで、制御装置に速度制限に達していないと思わせる改造を行うことが多い。FC3S RX-7はメーター裏のビスを1本外すだけでリミッターカットができるなど、リミッター外しの手法は車種によってばらばらである。ただし、最近の自動車においては、速度信号だけでなく選択中のギアやエンジン回転数など複数の信号を監視しているため、速度信号だけに手を加えてもリミッターを外すことはできなくなっている(しかしそれに合わせてチューニングメーカーによる解除実績も増え、技術力のステータスとなっている節がある)。特殊な例としては、日産・GT-Rで特定のクローズドコース以外でリミッターを解除するなどした場合ログが残るようになっており、発覚した場合は日産・ハイパフォーマンスセンターでのサポートを拒否される。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月20日 (火) 09:47 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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