テント
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テント(Tent)または天幕(てんまく)とは、木や金属の骨組みと布地で居住場所を作る道具である。その歴史は古く、旧約聖書の出エジプト記などにも、儀式や居住のために天幕を設営する描写がみられる。
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[編集] レジャー用テント
[編集] 登山用
登山では、テントを含む全ての荷物を背負って行動するので、軽量かつコンパクトであることが求められる。そのため、後述する他のテントに比して、居住性が犠牲となっている。
- 基本的な形状
現在は2本のポールをクロスさせその張力で立てるドーム型が主流である。同じドーム型でも複数のポールを使うものや魚座型にクロスさせるなどメーカーにより様々な工夫が成されている。かつては三角柱を寝かせた形のテント(A型テント)やそれを改良した家型(ロッジ型)テントが主流であったが設営時間・居住スペース・剛性の面からドーム型に劣るため廃れていった。しかしながら今でもキャンプ場の常設テント等では使用されている。
テントのシートに防水性があっても、それ一枚だけでは結露や人間自体の呼吸・発汗等によって内部が湿ってしまうため、現在はフライシートとインナーシート(インナーテントとも呼ばれる)で二重構造にし、隙間を作ってこの問題を解決しているものが主流である。フライシートには防水性が高いものを、インナーシートには(底面以外に)通気性がある素材が使用されていることが多い。最近はゴアテックスと呼ばれる透湿防水性フィルムを使用した布地で本体を作りフライシートが無いテントもある。
基本的にはインナーシートの四隅にある穴にクロスさせた2本のポールを差込み、ポールを張力で自立させる。このときにスリーブ式と呼ばれるインナーシートにポールの差込み口があるものは、あらかじめインナーシートにポールを通したあとにポールを自立させる。吊り下げ式と呼ばれるものは、ポールを自立させたあとにインナーシートについたフックをポールに引っ掛けてインナーシートを立ち上げる。その後、フライシートを掛け、テントから張り出したひもを地面に打ち込んだペグや立ち木などで固定する。
人数の面で分けると1~2人用、4~5人用、10人用の大中小3つに大別されるが種類はかなり豊富にある。ただし8人以上が入れるタイプは大規模登山におけるベースキャンプ用途であり、かなりまとまった設営スペースが必要となるので一般的な登山には不適である。登山では10人以上であっても4~6人タイプのものを複数使う。
登山以外にも、軽量であることに着目して、野宿を伴う徒歩旅行、自転車・バイクのツーリングにもよく使われる。重量が多少アップしても居住性やコストを重視した、ツーリング向けモデルを出しているメーカーもある。
使用時期によりスリーシーズン(春、夏、秋)用と冬季用に分かれる。
非常時やビバーク時などに使用されるツェルトと呼ばれる小型軽量テントもある。
代表的な登山用テント(カッコはメーカー名)
- エアライズ(アライテント)
- アルパインドーム(モンベル)
- VL(プロモンテ)
- メスナー(ニッピン)
- フュージョン(MSR)
[編集] オートキャンプ用
運搬に自動車等をつかうため登山用と違い軽量であることはさほど重視されていない。居住性やキャンプになれていない人でも設営出来ることが重視される。ドーム型がほぼ100%の登山テントと違い様々な形状がある。ドーム型、A型、家型(ロッジ型)等。登山用に比べ、人数が同じでも一人分のスペースがかなり大きめに計算されている。タープやツーバーナー等と組み合わせてテントサイトを形成することが前提となっている。なかには夏場の使用を想定してメッシュタイプの蚊帳に近いものや複数の部屋が組み合わさったものもある。
登山用品店からホームセンターやデパートなど様々なところで売られているが価格・品質にかなりばらつきがある。
代表的なオートキャンプ用テント(カッコはメーカー名)
- アメニティドーム(スノーピーク)
- ミネルバDX(小川テント)
- B.C.ドーム(コールマン)
[編集] レジャー用テントの用具
[編集] 仮設テント
地盤面に対し堅結接合されていないレジャー用以外のテント
[編集] 集会用
三角屋根と6本程度の足だけで構成されているテント。マーキーテント(マーキー)という。家型の大型テントで、パイプの組立式の骨組みにキャンバス地の屋根を張ったもの。通常のテントよりかなり大型で、中に人が立って活動するのに充分な高さがある。居住用ではなくイベントなどで雨と日光を防ぐためのものである。使用目的によって、側方にも幕を張って用いることがある。横風に弱い。そのため、脚に土嚢を置いて固定することもある。最近では骨組みが蛇腹状になっており広げるだけで設営できるものもある。日本国内においては、学校や町内会をはじめとする集会・運動会等 屋外イベントの本部用・救護用テントなどとして用いられ、目にする機会が多い。
[編集] 遊牧や狩猟のための簡易住居
乾燥地帯や砂漠の各地を巡回する遊牧民などは簡単に設営解体できる天幕住居を利用する。パオまたはゲルと呼ばれる物が代表的である。
そのほか狩猟民族においても、長期に移動したり、酷暑から逃れるために風通しの良い、簡易の住居として夏場だけ天幕住居を利用する人々もいる。これらの住居は、中で火を焚くことが出来、普通の意味でのテントではない。
[編集] その他用途
戦争時の軍隊の居住用から災害時の避難施設としての仮設住宅や難民キャンプなどで国連をはじめとする国際支援によって設置されるテントなどがあり、その仕様は軍事用のものから一般の市況品まで様々である。なかには自然保護区にあるサファリホテルや資材の運搬が困難な場所に建つリゾートホテルなどコテージ部分に限らず全体が大型の仮設テントで作られているものもある。
[編集] 仮設建築としてのテント
仮設建築とは地盤面に対し堅結接合されているが建築構造体は恒久的な(住居や事務所など)使用ではないという条件の下(もと)主要構造部や屋根などに対し防火性能や強度において一定の基準の低減が認められた建築物や工作物をさす。防火性能などの基準を満たすテント(膜式屋根材)も製造されており一般の住居である建築物の屋根にも使用されている。また庇部分においては規定の範囲外とされる部分もあるので商業建築の開口部の庇や住宅の玄関の庇などにもテントが使用されている。
[編集] 用途
荷さばき場や商店街のアーケード通路などで使われる。基本的に一度設営すると解体しない。設営および撤去には土木工事が必要になる。そのため骨組みはかなり頑丈で、布も非常に厚手のビニールや帆布製である。大きさは数十メートルになる場合もあり、数ヶ月ごとに各地を巡回するサーカス小屋もここに含まれる。
[編集] 構造
建築学において、テント(テント構造)膜構造建築の一種として位置づけられる。ドイツの構造家フライ・オットー(Frei Otto)によって確立され、ミュンヘン・オリンピック公園のテントでれっきとした建築構造として認知されることとなった。柱・梁の数を必要としない膜状の吊構造であり、軽量・低コストで大空間を構成することができるというメリットがある。なお、鉄骨造などで壁を組み、その上に膜構造の屋根を架けるという手法もある。 日本のテントメーカーとして『テンパル』が有名である。




