トヨタ・ヴィッツ

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トヨタ・ヴィッツVitz)はトヨタ自動車の1,000-1,500ccクラスのハッチバック乗用車

スターレットの後継車で、欧州などでも生産販売される世界戦略車の一面をもつ。

目次

[編集] 概要

1998年パリサロンで「ヤリス」として出展。日本国内では1999年1月から発売された。当時の日本では、デミオマーチに代表される完成度の高いコンパクトカーも存在したものの、同社においてもスターレットカローラIIなどのように価格の安さに価値が置かれる傾向が強かった。ヴィッツはギリシャ人デザイナーのソティリス・コヴォスによるデザインや品質、衝突安全性能や環境性能の高さなどで、国内外で爆発的なヒットを記録した。コンパクトカーブームに更に拍車をかけたことにより、他社もホンダ・フィットや日産・マーチ(3代目 K12型)などの対抗車種を投入することになり、日本のコンパクトカー市場に大きな影響を与えた。その意味でも、これらの車種は、「日本の小型車を変えた存在」として現在でも評価が高い。マーチ、フィットとともに、日本のコンパクトカー御三家といわれたこともある。

TRDの手により欧州向けモデルのディーゼルターボ用ユニットと中近東向けモデルの大容量ラジエーターを流用し「RS」に装着したモデル「ヴィッツRSターボ Powered by TRD」も発売されている。

また、ヴィッツ限定のワンメイクレースネッツカップヴィッツレース」、同じくワンメイクラリー「ヴィッツラリー」が開催され、モータースポーツの門戸を広げる重要な車の一つであると言える。

2005年2月1日にはモデルチェンジを行い2代目に移行。製造はトヨタ自動車の高岡工場とトヨタグループの豊田自動織機が行っている。

[編集] 歴史

[編集] 初代 SCP/NCP1#型(1998年 - 2005年)

トヨタ・ヴィッツ(初代)
SCP/NCP1#型
3ドア(欧州仕様・前期型)
販売:1999年1月 - 2001年12月
5ドア(後期型)
販売:2001年12月 - 2005年2月
5ドア(後期型・リア)
乗車定員 5人
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
エンジン 1SZ-FE型 1.0L 直4 DOHC
2NZ-FE型 1.3L 直4 DOHC
1NZ-FE型 1.5L 直4 DOHC
変速機 CVT/4速AT/5速MT
駆動方式 4WD/FF
サスペンション 前:ストラット式
後:トーションビーム式
全長 3,610mm - 3,660mm
全幅 1,660mm
全高 1,500mm
ホイールベース 2,370mm
車両重量 810kg - 970kg
データモデル 1.0U FF 4速AT(前期型)
先代 トヨタ・スターレット
-このスペック表は試行運用中です-
1999年1月
初代ヴィッツ発売。当初のラインナップは1.0L 4気筒DOHC16バルブ1SZ-FE型(70ps)のモデルのみ。1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤープラッツファンカーゴと共に受賞(トヨタとしては初の3連覇となった)。
1999年8月
一部改良。1.3L 4気筒DOHC16バルブ2NZ-FE型(88ps)搭載の4WDモデルが追加される。同時にエクステリアをシックにしたクラヴィアを追加。ボディカラーの「スーパーレッドII」に替わり、「スーパーレッドV」を設定。
1999年10月
インターネット限定でユーロスポーツエディションを発売。欧州仕様ヤリスサスペンションを流用し、日本仕様には省かれていたスタビライザーを装備。
2000年1月
一部改良。オフセット衝突に対する安全性能を向上。
2000年5月
外装色ペールローズメタリックオパールが、第2回 オートカラーアウォード2000、グランプリ&オートデザイナーズ賞を受賞。
2000年8月
一部改良。排ガス記号を変更する。
2000年10月
1.5L 4気筒DOHC16バルブ1NZ-FE型(110ps)を搭載したスポーツグレード、RSが発売される。なお、1.3Lエンジン搭載モデルも存在する。
2000年12月
ISO-FIX対応シート並びにEBD付ABSを全車標準装備化。
2001年6月
アイドリングストップ装置とギヤ比を変更した1.0Bエコパッケージ(5速MTのみ)を追加。
2001年12月20日
マイナーチェンジ。1.0L車が「超-低排出ガス」認定を取得。フロントデザインを変更すると共に、ハイマウントストップランプを標準装備化。また、主要グレードに6:4分割式リアシート、ラゲージルームランプなども標準装備化した。「U」の2WD車は1.3Lに格上げされ、1.0Lモデルは「B」とDパッケージを含む「F」に集約。「U」および1.3Lの「RS」にそれぞれ一部の機能と装備を省略したDパッケージを新たに設定。
2002年4月15日
販売累計50万台達成を記念し、「F」と「U」をベースに、Dパッケージの装備及びワイヤレスドアロック対応キーを2本にし、電動格納式リモコンカラードドアミラー、リアプラバシーガラスを装備した特別仕様車「F/U Dパッケージ Bealtifulセレクション」を発売。
2002年6月3日
同年4月に発売された「F/U Dパッケージ Bealtifulセレクション」にGPSボイスナビゲーション(1DINタイプ)を追加した特別仕様車「F/U Dパッケージ Bealtifulセレクション・ナビスペシャル」を発売。
2002年8月
1.3L車と1.5L車も「超-低排出ガス」認定を受けると共に、1.3L車(4WD・AT車を除く)は「平成22年度燃費基準」を達成。
2002年12月25日
マイナーチェンジ。変更点は、インテリアデザイン(メータークラスター部)、ルーフアンテナを短いポール式にしたうえルーフ後端に移動した点、制動灯がLED式になった点。フロントベンチシート&コラムATを装備する「ペアスタイル」を1.0L車に追加。ヴィッツ初のCVT車&アイドルストップ付のインテリジェントパッケージを1.3Lの「U」に追加。これと入れ替わる形で1.0「B エコパッケージ」は廃止され、3ドア車はスポーティ仕様の「RS(1.5L/1.3L)」とベーシック仕様の「F」/「B」(1.0L)に整理した。
2003年1月23日
TRDが開発・販売したターボチャージャーキットを1.5Lの「RS」グレードに載せた、ハイオク仕様の「RSターボ」を発売。最高出力150ps/6400rpm、最大トルク20.0kgm/4800rpm。モデリスタ経由での特殊な販売車種の為車両形式は「UA-NCP13-A(G・H)MVK」ではなく「NCP13-VLMJ(G・H)MV」となった(Gは3ドア、Hは5ドア)。
2003年8月20日
一部改良。外板色の「ペールローズメタリックオパール」を廃止し、「ラベンダーメタリック」を追加。同時に「F/U "Lパッケージ・ラベンダーエディション"」、「U "Lパッケージ・スポーティエディション"」の3つの特別仕様車を発売。
2004年2月
一部改良。ボディカラーの「イエローパールマイカ」、「レッドマイカメタリック」を廃止し、替わって「イエローグリーンメタリック」、「ペールオレンジマイカメタリック」を追加。
2004年2月3日
アイドルストップ機構付の「U "インテリジェントパッケージ"」が省エネ大賞受賞。
2004年5月1日
新生ネッツ店の誕生を記念し、専用のラジエーターグリルとバンパーコーナープロテクションモール等を装備した特別仕様車「F/U "Lパッケージ・NEO Edition"」を発売。

中国の天津一汽夏利汽車に技術供与され、現在も威姿(Vizi)として現在も生産中である(搭載エンジンは1SZ、8A)。


[編集] 2代目 KSP/SCP/NCP9#型(2004年 - )

トヨタ・ヴィッツ(2代目)
KSP/SCP/NCP9#型
5ドア(前期型)
5ドア(後期型)
3ドア(米国仕様)
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
エンジン 1KR-FE型 1.0L 直3 DOHC
2SZ-FE型 1.3L 直4 DOHC
2NZ-FE型 1.3L 直4 DOHC
1NZ-FE型 1.5L 直4 DOHC
変速機 CVT/4速AT/5速MT
駆動方式 4WD/FF
サスペンション 前:ストラット式
後:トーションビーム式
全長 3,750mm
全幅 1,695mm
全高 1,520–1,540mm
ホイールベース 2,460mm
車両重量 980–1,110kg
横滑り防止機構 1.5RSに設定
備考 2005年度グッドデザイン賞受賞
-このスペック表は試行運用中です-
2005年2月1日
2代目ヴィッツが発売。欧州では2代目ヤリスとして発売されたが、今回のモデルからは米国でも販売されている(3ドア)。
プラットフォームを刷新し、ボディサイズが一回り大きくなったほか、衝突安全性が大きく強化され、衝突試験速度を従来の50km/hから衝突時のエネルギーがおよそ2割増える55km/hに引き上げている。トヨタ自動車では今後他の乗用車でも同様の衝突安全基準を採用するとしている。エンブレムには"N"をかたどった物を採用。以降ネッツ店で専売となる車種にも採用されている。また、日本向け仕様は5ドアのみ。海外仕様には引き続き3ドアが設定される。
エンジンはダイハツ製の1.0L直列3気筒DOHC12バルブ1KR-FE型エンジン、1.3L直列4気筒DOHC16バルブ2SZ-FE型エンジン、4WD用の1.3L直列4気筒DOHC16バルブ2NZ-FE型エンジン、1.5L直列4気筒ローラー・ロッカーアーム式DOHC16バルブ1NZ-FE型エンジンとなり、トランスミッションはトルクコンバータ付CVTを基本にスポーティグレードの「RS」には5速MTも用意、四輪駆動車は従来形のトルコン付遊星歯車ギアの4速ATのみとなる。
一部グレードには「スマートエントリー&スタートシステム」を用意。これはスマートキーを携帯することにより、ドアハンドルやスイッチで施錠・開錠ができるスマートエントリーと、プッシュボタン式エンジンスイッチのスマートスタートをサポートする。メーター類はアナログ仕様のみとなっているが、ヤリスにはデジタルメーター仕様もある。前期型には電波時計が装着されていた。
「RS」はFF1.5Lとなり、ディスチャージヘッドランプが標準装備されたが、欧州仕様のヤリスにはハロゲンヘッドランプのみを設定。
2005年4月
「F/B "Intelligent Package"」を追加。自動でアイドルストップを行うシステムを搭載。ベース車にエアスパッツを装着することにより空気抵抗を低減させている他、エンジン停止時の空調のためにオートエアコンを搭載している。なおエンジン再始動時には通常の鉛バッテリーではなく、搭載しているリチウムイオンバッテリーを使用するため、オーディオ等の電装類も通常通り使用可能である。
2005年8月23日
「F(1.0L・2WD車及び1.3L・4WD車)」をベースに、内装・シート表皮に専用色のグレージュを設定すると共に、スマートエントリー&スタートシステム、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)を装備し、専用ボディカラーに「ローズメタリックオパール」を設定した特別仕様車 「F "Cream Collection"」発売。
2005年12月19日
新グレード「I'll」を追加。欧州仕様と同じ外観に、専用本皮シート、専用外装色(ダークレッドマイカ、グレイッシュブルーマイカメタリック)、内装の加飾、フロントフォグランプ装備、専用フロントグリルを装備すると共に、Bluetoothハンズフリー対応オーディオをメーカーオプションで用意した上質感を演出するグレードである。同時に他のグレードも一部改良し、ディスチャージヘッドランプが「RS」以外のグレードでもメーカーオプションで装備可能になり、ヘッドライトのマニュアルレベライザー(ディスチャージヘッドランプ搭載車はオートレベリング機能)が追加、1.5「X」の標準装備の充実化等。外装色はグリーンマイカメタリック及びペールオレンジマイカメタリックが廃止となり、ライトグリーンメタリック、ダークブルーマイカメタリック、ブルーマイカメタリック(RS専用色)及び、「F"Cream Collection"」の特別仕様色であったローズメタリックオパールが追加された。また内装色にグレージュが追加された(ただしグレードや外装色により内装色は固定される)。メーカーオプションのナビはG-BOOK ALPHA対応のHDDナビを追加した。
2006年6月5日
オートレベリング機能付ディスチャージヘッドランプやSRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)&SRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)を特別装備し、安全性能を高めた特別仕様車「F "Advanced Edition"」を発売。
2006年10月
ボディカラーの「レディッシュパープルマイカメタリック」を廃止。
2007年1月
ボディカラーの「ダークグレーマイカメタリック(RS専用色)」と「ダークグリーンマイカメタリック(I'll専用色)」が追加。RS専用色だったブルーマイカメタリックが他グレードで選択可能となった。
2007年8月27日
マイナーチェンジ。全グレードでカーテンシールド及びサイドエアバッグを標準装備、フロントフェイス・リアまわりのデザインを変更すると共に、ターンランプ付ドアミラーを装備。「I'll」と「U」には運転席に快適温熱シートを追加。「RS」は1.5L・CVT車に7速シフトモードとパドルシフト機構を採用すると共に、1.3Lを設定(サスペンションなどのメカニズムは「1.3F/1.3U」と共通である)。また、1.5「X」を廃止し、「U」を1.0L車・1.5L車に拡大設定、「I'll」は1.0L車に代わって1.5L車を導入した。時計は通常のデジタル時計とし、電波時計を廃止した。
2008年1月28日
「F」をベースに、スマートエントリー&スタートシステム、電気式バックドアオープナー、イモビライザー、ディスチャージヘッドランプ、内装の一部へのメッキ加飾を装備した特別仕様車「F "Limited"」を発売。
2008年3月
ボディカラーの「カッパーメタリック」、「ダークグリーンマイカメタリック」を廃止。
2008年9月16日
「RS」のみマイナーチェンジ。ヘッドライトの形状が「U」「F」と共通となり、それに伴いフロントのバンパーデザインを変更。同時にリアバンパーのデザインも変更し、より立体的で力強い造形となった。また、他グレードも一部改良し、「F」の樹脂ホイールカバー、「U」・「F」・「I'LL」にオプション設定されている15インチアルミホイールのデザインを変更した(共にデザインはベルタと共通)。また、「U」と「F」に新色となるイエローが追加された。
2009年2月9日
新プロジェクト「デコクレ」の一環として、全国の女性約1万人の意見を取り入れ、「パリの小部屋」をイメージした内外装を施した特別仕様車「F"Chambre à Paris collection(シャンブル ア パリ コレクション)"」を発売。
2009年8月19日
一部改良。先に変更した「ベルタ」と同じく、1.0L車(すでに「平成22年度燃費基準+25%」を達成し、75%減税の対象となっている"Intelligent Package"を除く)と1.3L・2WD車でエンジン・トランスミッション・オルタネーター等の制御を改良し、燃費を向上(0.4~0.5km/L向上)。「平成22年度燃費基準+25%」を達成した為、既に適合されている環境対応車普及促進税制における自動車取得税自動車重量税の減税額が50%から75%に引き上げられた。同日に「F」をベースに、専用シート表皮、ディスチャージヘッドランプ、スマートエントリー&スタートシステム、エンジンイモビライザーシステムを装備し機能を充実すると共に、一部のインテリアにメッキ加飾を施し、上質感を高めた特別仕様車「F "Limited II"」を発売。

[編集] 車名のバリエーションや由来など

  • 「Vitz」とは、英語の「Vivid」(鮮やかな)とドイツ語の「Witz」(機知)を掛け合わせた造語である。
    • 日本以外では「YARIS」(ヤリス)の名称で販売される。なお、初代はカナダ、オーストラリア、中国で「ECHO」(エコー)を名乗っていたが、2代目では日本を除いて全てヤリス(ヤリス・ハッチバック)に統一される。
    • 海外では姉妹車であるベルタもヤリス・セダンとして販売されている。
    • 日本では「ヤリス」という言葉の持つ響きがあまり好ましくないため、「Vitz」という名称となった(初代発売当時のdriver誌の記事より)。
    • 逆に一部の英語圏、特にイギリス英語使用圏では「Vitz」の読みが「Bit(s)」(スラングで、「小さく粗末な男性器」の意味)に聞こえてしまう為、日本のみヴィッツ、海外ではヤリス、という住み分けがなされている。
    • このようにして地域ごとに違う名称を与えられたヴィッツだが、その影響でヒュンダイ・ゲッツの日本名が開発コードの「TB」になった。(「ゲッツ」の名称を用いる欧州ではヴィッツの名称が「ヤリス」のため問題はなかったが、日本市場では"ヴィッツ"と"ゲッツ"で名前が似てしまう・・・事がヒュンダイ側の名称変更の理由の1つとして挙げられている。)[1]

[編集] 脚注

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ
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最終更新 2009年11月23日 (月) 12:26 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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