ドアカット
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ドアカットは、鉄道駅において列車の一部のドアを開けず、限られた車両またはドアからのみ乗降させる措置のこと。ドア非扱い・扉非扱いともいう。
目次 |
[編集] 概要
ドアカットは大きく分けて、駅のプラットホームが短いことによるものとワンマン運転によるもの、特急列車やホームライナーなど乗車に際して座席・車両の指定がなされていることから乗車時の検札を行うため、それに夏季や冬季において外気を遮断し車内温度を保つために実施されるケースがある。
なお、一編成中全ドア一律に半自動ドアを使用している場合には「ドアカット」とは呼ばない(半自動ドアについては、後述のワンマン運転のためのドアカットにて開閉できるドアに半自動ドアを設定している事例がある)。
[編集] 駅ホームが短いためのドアカット
[編集] 類型
駅ホームでのドアカットはおおむね以下のような場合に行われる。
- 駅のホームの前後が踏切やトンネルに挟まれていたり、カーブの途中にあったり、都市部などで用地の取得が困難で編成両数の増加にもかかわらずホーム有効長の延伸がままならない場合
- 長い編成数の列車が停車することがあっても(短い編成数の列車より)本数が少なく、ホーム有効長の延伸をする程の投資効果が得られない場合
- ホーム工事中で早期に営業を開始するため、工事終了までの期間をドアカットで対応することになった場合
- その他(安全上の理由など)
通常の例![]() |
ドアカットの例![]() |
| 上 - 通常の事例。ドアをすべて開ける。 下 - ドアカットの事例。プラットホームが短く、後の車両はドアを開けない。 |
ほとんどの場合、専用のスイッチを設けて簡単にドアカットが行われるように対処しているが、JR各社の車両ではスイッチ盤の操作により行っているケースもある(箱根登山鉄道の風祭駅は、非常用ドアコックによるドア扱いを行っていた、希少な例であった)。
なお、下記に挙げる例には臨時列車のみドアカットを行うケースは含まれていない(6両編成の「ホリデー快速」が富士急行に乗り入れる場合、線内では河口湖駅を除く全ての停車駅でドアカットがある例など)。
[編集] 駅ホーム問題のためドアカットを実施している駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- 豊富駅(宗谷本線)(類型2)
- 津軽今別駅(海峡線)(類型2)
- ホーム有効長が6両分しかないため、特急「白鳥」が増結で8両編成になった場合に青森方2両をドアカット。なお、当駅に停車する「白鳥」の基本編成は6両である。
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 柴橋駅(左沢線)(類型2)
- ホーム有効長が2両分しかないため、4・6両編成の列車は先頭車両をホームに合わせて後方車両をドアカット。
- 偕楽園駅(常磐線)(類型2)
- ホーム有効長が11両分しかないため、14両編成の「フレッシュひたち」は先頭車両をホームに合わせて後方車両3両をドアカット。
- 会津蒲生駅(只見線)(類型2)
- 会津塩沢駅・会津大塩駅・会津横田駅・会津越川駅・本名駅(只見線)(類型2)
- ホーム有効長が1両分(18m強)しかないため、先頭1両目以外の車両をドアカット。
- 田浦駅(横須賀線)(類型1)
- 東武鉄道
- 浅草駅(伊勢崎線)(類型1)
- 1番線は8両編成が停車可能だが、急カーブになりホームと電車の間が広く空いてしまい危険な箇所があるため、業平橋寄り40mにわたって安全柵が設置されている。このため、8両編成の場合は業平橋寄り2両をドアカットする。
- 東京急行電鉄
- 戸越公園駅(大井町線)(類型1)
- ホーム有効長は3両分しかないため、停車する各駅停車(5両編成)の大井町寄り2両をドアカット。
- 九品仏駅(東京急行電鉄・大井町線)(類型1)
- ホーム有効長は4両分しかないため、停車する各駅停車(5両編成)の二子玉川寄り1両をドアカット。
- 名古屋鉄道
- 茶所駅・木曽川堤駅・黒田駅・石刀駅・今伊勢駅・西枇杷島駅・名電山中駅・名電長沢駅・名電赤坂駅・御油駅・小田渕駅(名古屋本線)(類型1・2)
- ホーム有効長が4両分しかないため、6両編成では後部2両をドアカット。
- 古見駅(常滑線)(類型1)
- 下り線のホーム有効長は4両分しかないため、6両編成では後部2両、8両編成では後部4両をドアカット。上り線のホーム有効長は6両分しかないため、8両編成では後部2両をドアカット。そのため中部国際空港方面の6両編成の列車が到着する際、ホームの案内放送では「古見でお降りの方は前4両にご乗車下さい」と繰り返し注意喚起がされている(前記した名古屋本線の該当列車でも同様のアナウンスがある)。
- ドアカット対象となる列車が停車中は朝倉寄りの踏切と当駅の構内が閉じたままになるため、中部国際空港方面への6両編成以上の列車に乗る場合は踏切が閉まる前にホームに行く必要がある。
- 尾張横須賀駅・寺本駅・朝倉駅・新舞子駅・大野町駅(常滑線)(類型1・2)
- 上下線ともホーム有効長が6両分しかないため8両編成では後部2両をドアカット。
- 成岩駅(河和線)(類型1)
- 田神駅・細畑駅・高田橋駅・新加納駅・二十軒駅(各務原線)(類型1・2)
- ホーム有効長が4両分しかないため、6両編成の場合は後部2両がドアカットとなる。4両+2両編成で組成された列車で後部2両から前への通路がない場合は、各駅で前4両に乗るように案内されるほか、間違って後ろ2両に乗ったままこれらの駅で降車する場合には乗務員室のドアを使う場合がある。
- 各務原線ではかつては急行が6両編成、普通が4両編成で運行されていたためホーム有効長は急行停車駅が6両分、急行通過駅は4両分であった。その後6両編成の普通列車(途中駅から急行になるなど)が設定されて急行通過駅のホームも順次6両分に延長されたが、上記の駅は構造上の理由でホーム延長が不可能であった。
- 喜多山駅(瀬戸線)(類型1)
- 始発・終着列車が発着する3番線はホームが短いため、1両しかドアを開けない。なお最近まではドアカットを行わず、ホーム側のすべてのドアを開けてホームのない箇所にはドアに合わせて乗客に注意を促す看板を設置していた。
- ※名鉄のドアカット駅は他にも多数存在する。名鉄は列車の編成長が長くなる理由として、ラッシュ対策の他、回送列車を兼ねて増結している場合があるためである。このため、普通列車でドアカット駅が連続するパターンがある。また、名鉄は必ず先頭はホームからはみ出さず、後方をはみ出すパターンで統一してあることも特筆できる。加えて、2編成以上で併結して運転している場合、編成同士の連結部は貫通していない(2000系を除く)ため、走行中の車内通り抜けが不可能である。
- 嵯峨野観光鉄道
- トロッコ嵐山駅(類型1)
- 阪神電気鉄道
- 三宮駅(本線)(類型1、解消予定)
- 3番線(降車ホーム)の有効長は5両分しかないため、梅田側先頭車はドアカット。車両は乗降車とも乗車ホーム側で対応。2013年に改良工事が完成した時点で解消予定。
- 山陽電気鉄道
- 大塩駅(本線)(類型1)
- 3番線のホーム有効長が5両分しかないため、直通特急など6両編成の列車は山陽姫路方1両をドアカット。2・4番線も4両までの対応。
- 西日本鉄道
- 津古駅(天神大牟田線)(類型1)
- ホーム有効長が5両分しかないため、6両編成以上は大牟田方5両以外ドアカット。
- 三沢駅(天神大牟田線)(類型1)
- ホーム有効長が5両分しかないため、6両編成以上は福岡(天神)方5両以外ドアカット。
- 櫛原駅・矢加部駅(西鉄天神大牟田線)(類型1)
- ホーム有効長が3両分しかないため、4両編成は大牟田方1両をドアカット。5両編成以上は福岡(天神)方1両のみドア開閉を行う。福岡(天神)方面4両編成は福岡(天神)方3両ドア開閉。
[編集] かつて駅ホーム問題のためドアカットを実施していた駅
- 日本国有鉄道(国鉄)時代の北海道特有の仮乗降場、またはJR北海道への移行に伴い駅へ昇格した場合(類型1)
- 車両1両分の長ささえないものが多かった簡易なホームのため、半自動扱いが実施されていた。2両編成以上の場合も隣り合う2車両双方の連結面側のドアが乗降台にかかるのみとなる(最大扱いドア数は2)。
- 該当する駅のある線区のほとんどがワンマン運転とされたため、現在は後述の「ワンマン運転のためのドアカット」に該当する。
- 林崎駅(JR東日本五能線)(類型1)
- ホーム有効長が3両分しかなく、下り快速「深浦」等4両以上の編成で運行された場合、上り進行方向後ろ側・下り進行方向前側の3両のみドアを開けていた。ホーム延伸により解消。
- 油川駅(JR東日本津軽線)(類型2)
- ホーム有効長が機関車を含めて8両分しかなく、快速「海峡」が8両以上の編成で運転された場合には前7両のみドアを開けていた。同列車の特急格上げにより解消。
- 群馬大津駅・袋倉駅(JR東日本吾妻線)(類型1)
- ホーム有効長が4両分しかなく、185系7両編成の普通列車では後部3両をドアカットしていた。185系による停車列車がなくなったため解消。
- 大山駅(東武東上線)(類型1)
- ホーム有効長は6両分でしかなかったため、8両編成の電車が停車する際には2両分をドアカットしていた(「大山対策車」という特別の編成が用意されていた)。池袋寄りの踏切が地下化され、ホーム延伸により解消。
- 神泉駅(京王電鉄井の頭線)(類型1)
- ホーム有効長が18m車3両分しかなく、吉祥寺寄り2両をドアカットしていた。ホーム延伸により解消。
- 代官山駅(東急東横線)(類型1)
- 中目黒寄りのトンネルと渋谷寄りの踏切に挟まれホーム有効長が18m車8両分しかなかったため、20m車8両編成では中目黒寄り1両をドアカット。踏切の廃止とトンネルの改良によるホーム延伸で解消。
- 菊名駅(東急東横線)(類型1)
- ホーム有効長が18m車8両分しかなかったため、20m車8両編成では渋谷寄り1両をドアカット。はみ出し部分には踏切があったが、優等列車待避駅でもあったため踏切の閉まる時間が日中でも長かった。菊名 - 大倉山間が一部高架化された際に踏切を廃止してホーム延伸となり解消。
- 鵜の木駅(東急目蒲線(当時))(類型1)
- ホーム有効長が3両分しかなかったため、4両編成の目蒲線時代は目黒寄り1両をドアカット扱いしていた。同線が多摩川線となり、編成が3両に短縮されたため解消。
- 横浜駅(国鉄東海道本線)(類型2)
- ホーム有効長は15両分あったが、1981年10月1日から急行「東海」・「ごてんば」は両列車併結で座席車のみでは在来線最長となる16両編成(「東海」12両+「ごてんば」4両)となったため、最後部1両をドアカットしていた。1985年3月14日の急行「ごてんば」廃止により解消。
- 「あさかぜ1・4号」も年間を通して15両編成(電源車を含む、機関車は除く)であったため、東京駅以外の停車駅では東京寄り1 - 2両をドアカットしていた。1994年12月1日の同列車廃止により解消。
- 戸塚駅(横浜市営地下鉄1号線(ブルーライン))(類型3)
- 1987年5月24日の開業時は仮設駅であり、ホーム有効長は4両分であったため、後部2両をドアカットしていた。1989年8月27日の本開業により解消。
- 藤沢駅・茅ヶ崎駅(JR東日本東海道本線)(類型2)
- 貨物線上に設置されている「湘南ライナー」専用ホームの有効長は10両分しかないため、E351系12両編成で運行されていた「おはようライナー新宿」および「ホームライナー小田原」各1本は小田原寄り3両をドアカットしていた。2008年3月15日のダイヤ改正でE351系が充当されなくなったことにより解消。
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箱根登山鉄道・風祭駅停車中の列車。係員や利用者が手動で開扉していた
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風祭駅停車中の小田急3000形の車内表示。ホームにかからないことも表現されていた
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- 風祭駅(箱根登山鉄道鉄道線)(類型1)
- ホーム有効長が約30mしかないため、全列車(20m車4・6両編成)箱根湯本寄りの1両(4両編成は7号車・6両編成は1号車)のみ駅員や車掌が非常用ドアコックを使用してドア扱い、それ以外の車両はすべてドアカット。2007年2月まではホーム長さは49mあったため、箱根駅伝開催日など多くの利用者が見込まれる場合には2両目(4両編成は8号車・6両編成は2号車)のドア扱いを行うこともあった。
- なお線路の有効長は150mほどあるが、かつては線路有効長も短かったので2400形「HE車」では上下列車とも前から2両目(上り列車の場合は箱根湯本寄りから3両目)だけでドア扱いを行っていた。小田原寄りには踏切があり、6両編成では踏切にかかっていた。
- 2008年3月15日のダイヤ改正以降はホームが20m車4両対応となり、また停車する全列車が4両編成となったことにより解消。
- 早川駅・根府川駅(JR東日本東海道本線)(類型1)
- ホーム有効長が12両分しかなかったため、15両編成では後部3両をドアカット。ホーム延伸により解消。
- 沼津駅(国鉄東海道本線)(類型2)
- 1日1本のみ、ホーム有効長が12両分しかない1番線で待避する15両編成の普通列車があり、後方3両をドアカットしていた(2 - 4番線は15両対応)。1986年11月のダイヤ改正で当該列車が11両編成に短縮されたためドアカット解消。
- 片浜駅・安倍川駅・西焼津駅・六合駅(東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線)(類型1)
- ホーム有効長が10両分しかないため、東京から静岡や島田まで(または島田や静岡から東京まで)行き、ドアカット該当駅に停車する11両編成の普通電車は島田・浜松方1両をドアカット。東京からの10両以上の普通列車(または東京への10両以上の普通列車)の乗り入れが全て沼津までに変更されたのと11両の普通電車全てが10両へ変更されたため解消。
- 三河鹿島駅・形原駅(名鉄蒲郡線)(類型2)
- ホーム有効長が2両分しかないため3両以上の編成の車両(早朝・深夜のみ)は前2両のみドア扱い、3両目以降の車両をドアカットしていた。
- 2008年6月29日のダイヤ改正による系統分離で6000系2両編成のみの運行になったため解消。
- 学校前駅・顔戸駅・御嵩口駅(名鉄広見線)(類型2)
- ホーム有効長が2両分しかなく、3両編成以上の列車はドアカットしていた。学校前駅に至っては乗降客数が少ないことから、普通列車の半数も通過していた。
- 学校前は2005年に廃止、顔戸と御嵩口は2008年6月のダイヤ改正による系統分離で2両編成のみの運行となったためそれぞれ解消。
- 手力駅・市民公園前駅・苧ヶ瀬駅・羽場駅・鵜沼宿駅(名鉄各務原線)(類型2)
- 同線でドアカット実施中の各駅と同様に、もともとは4両編成分のホーム有効長しかない急行通過駅であったが、それまで4両だった普通列車が一部6両とされたためドアカットを実施した。その後ホームの延長工事が行われ解消。
- 栄生駅(名鉄名古屋本線)(類型2)
- ホーム有効長は6両分でしかなかったため、8両編成の電車が停車する際には2両分をドアカットしていた。その後ホームの延長工事にが行われ解消。
- 新羽島駅(名鉄羽島線)(類型4)
- 一時冒進事故の後、安全対策上ホーム長を短縮し4両編成では笠松寄り2両をドアカットしていた。その後ホーム長を4両分に戻して解消。
- 西院駅・大宮駅(阪急電鉄京都本線)(類型1)
- ホーム有効長が7両分しかなく、大宮駅では特急の後部1両・急行の後部1両(8両編成)もしくは前部2両+後部1両(10両編成)、西院駅では急行の後部1両をドアカットしていた。普通電車は当時6両または7両編成であったため、ドアカットは行われていなかった。
- 西院駅は急行の10両運転開始前に、大宮駅は10両運転開始後にホームを延伸することにより解消。
- 春日野道駅(阪神本線)(類型3)
- 相対式ホームの改良の際に仮供用での開始となったため、平日朝の下り準急(6両編成)のみ神戸方1両をドアカット。ホーム本供用開始により解消。
- 飾磨駅(山陽電気鉄道本線)(類型1)
- 1番線のホーム有効長が4両編成分しかないため、6両編成の場合は後部2両をドアカットしていた。駅舎改良工事(橋上化)とホーム延長工事の施工により解消。
- 七軒茶屋駅・梅林駅・上八木駅・中島駅・可部駅(JR西日本可部線)(類型2・4)
- 七軒茶屋と上八木についてはホーム有効長が3両分しかないため、4両編成で運行する列車は広島寄り1両をドアカット。梅林・中島・可部についてはホーム有効長自体は4両分あるものの、車掌の取り扱い不注意による事故(誤って七軒茶屋、上八木でも4両目のドアを開けてしまう事故)を防止するために2005年10月のダイヤ改正以降はこの3駅においても広島寄り1両のドアカットを実施するようにした。
- 七軒茶屋駅の移設、上八木駅のホーム延伸により4両対応となったので2008年3月15日のダイヤ改正をもってドアカット解消。
- 香西駅・讃岐府中駅・八十場駅・讃岐塩屋駅(四国旅客鉄道(JR四国)予讃線)(類型1)
- ホーム有効長が2両分しかなかったため、各進行方向前寄り1 - 2両をドアカット。国鉄時代は仮乗降場同然の扱いで、普通列車もほとんど通過していた。気動車列車や岡山 - 琴平間を直通するJR西日本岡山電車区配置の115系3両編成はドアカットができないため通過していた。ホーム延伸により解消。
- 児島駅(JR西日本本四備讃線)・坂出駅(JR四国予讃線)(類型2)
- 客車時代の寝台特急「瀬戸」は両駅ではホームにすべての車両が入らず、ドアカットを行っていた。最晩年の坂出駅は高架化されたが、「サンライズ瀬戸」への置き換えが迫っていたためか客車「瀬戸」への対応は行われなかった。
[編集] ワンマン運転のためのドアカット
ワンマン運転ではバスと同様に後方のドアから乗り込み前方のドアから降りるのが一般的だが、2両以上連結して運転する場合、有人駅以外では2両目以降の車両について開・閉扉しないことが多い。
不正乗車防止のため、また後乗り・前降りを徹底させるためか単行(1両)運転であっても無人駅では車両後方内側の開扉ボタンを機能させないようにするなど、後方から降りられず前方から乗れないようにするある種のドアカットが見られる。しかしながら、大荷物を持って無人駅から無人駅まで乗車する場合出口となる車両先頭まで狭い車内通路を通り抜けなければならないなど、あまりに杓子定規にすることでの問題も生じている。
また、JR北海道のワンマン列車は前乗り・前降りで最前部の扉以外は開かない。これは冬期に後部ドアのミラーによる確認が難しいという事情があるためとされる。
[編集] 車内保温のためのドアカット
私鉄の一部やJRの一部で、冬季や夏季において通過列車待ちや始発列車などで停車時間が長くなる場合に、冷暖房の効果を上げるためや省エネルギーのためにドアを閉め切るケースがある。かつてはすべてのドアを閉め切るものが多かったが、近年は1車両につき1・2箇所のみ開ける例もある。
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| 1箇所以外のドアを締め切る事例。この事例では、いったんドアをすべて開いて乗降が終わったのち、車内保温のため中央部以外のドアを締め切っている。 |
[編集] 検札のためのドアカット
- 西武鉄道では新宿線の特急「小江戸」の停車駅である西武新宿駅・高田馬場駅・狭山市駅で1号車の運転室寄り・3号車・5号車・7号車以外の車両でドアカットしている。これらの駅には特急専用のホームがないためで、ほとんどの特急停車駅に特急専用ホームが存在する池袋線の特急列車や新宿線でも特急専用ホームがある本川越駅ではドアカットを実施していない。以前は西武新宿駅・本川越駅で1号車の運転室寄り・7号車以外の車両でドアカットを実施していた。
- 東武鉄道では特急「けごん・きぬ」の春日部駅、同「りょうもう」の東武動物公園駅・久喜駅で2号車・5号車以外の車両のドアカットを実施している。
- 京成電鉄では「スカイライナー」・「モーニングライナー」・「イブニングライナー」で日暮里駅などにおいて一部の扉のみドアカットをしている。
- JR東日本の特急「スーパービュー踊り子」では編成の半分のドア(窓ガラスが入っていないドア)が終点でしか開かない。ただしこれは同列車に使用する251系電車の運用に際してであり、同車両を用いる臨時列車でも同様な運用事例がある。なお、「おはようライナー新宿」・「ホームライナー小田原」で運用される際は検札を行う「おはようライナー新宿」の小田原、「ホームライナー小田原」の新宿・渋谷を除く全駅で全車両のドアを開ける。251系使用列車以外では「あずさ」でも新宿駅で一部のドアのみを開けてそこで検札していたが、1993年に同駅の特急ホームであった当時の5・6番線に中間改札が設置されたため解消した。
- JR東日本のライナーでは乗車を取り扱う駅においてドアを1か所のみ開け、そのドアの前で、その駅から乗車する全乗客に対して検札を行う場合がある。
- 小田急電鉄のロマンスカーでは1999年まで乗車改札を行うため一部の扉を除いて締め切りしていたが、車内改札システム変更と同時に全てのドアを使用して乗車扱いする方法に変更された。
- ただし、2008年から運転されている60000形「MSE」の場合は東京地下鉄(東京メトロ)線内では1,4,5,7-9号車のドアしか開かない。
- 京浜急行電鉄の「京急ウィング号」では品川駅で乗車改札を行うため、一部の扉を除いて締め切りしている。
- 近畿日本鉄道では特急列車乗車の際に1999年までは特急券回収などの関係上一部の扉を締め切りしていた駅があったが、特急券回収方法の変更により現在は行っていない。同様のドアカットは南海電気鉄道でも特急「サザン」において実施されていたが、こちらも2005年に解消されるに至った。
[編集] その他の理由によるドアカット
- JR東日本吾妻線では1991年10月28日の群馬県民の日に、通常は115系3両編成の列車を増結扱いで6両編成にした際スイッチ盤操作を省略するため、有効長に余裕のある上越線内も含めて全区間で後部2両のドアカットを行い、全停車駅で4両編成の停車位置に停車させた。途中駅の案内も乗車位置はすべて4両編成としての案内であった。吾妻線内にてホーム有効長が4両分しかない駅があり、フリーきっぷ利用で県内の小・中学生およびその家族が列車利用となることでの大混雑が見込まれたために、その際乗務員の車内移動が困難であるがゆえの措置であった。
- 西武鉄道狭山線の西武球場前駅では西武ドームでコンサート等のイベントがあった際の定期列車の折り返しにおいて、降車客が少ない場合最前部だけのドアを利用して降車客を降ろしてからすべてのドアで乗車を扱うことがある。分類としては「乗客整理のためのドアカット」になると思われる。これとほぼ同じことが住之江競艇場がある大阪市営地下鉄四つ橋線の住之江公園駅でも行われている。
- 東京地下鉄(東京メトロ)の前身である帝都高速度交通営団が日比谷線に03系5扉車を導入し、東武線内への直通を開始した当初、東武線内では2番目と4番目の扉を締め切り、事実上3扉車として運用していた。その後も日比谷線では北千住駅・中目黒駅で当駅始発の5扉車の2番目と4番目の扉を締め切っている。
- 秩父鉄道の数駅においては急カーブの最中に駅があり、内側にホームがある場合車両端部とホームの間、外側にホームがある場合車両中央とホームに大きな隙間ができるためにその部分をドアカットしている例がある。列車のドアにはその駅では開かないことが明記されている。
- 一時期、小田急電鉄江ノ島線の片瀬江ノ島駅では線路の有効長が140mであったことから編成長70mの2400形を2本留置することが可能であった。しかしホーム有効長が120mしかないため後から到着した列車についてはドアカットを行っていたことがある。これはホーム長のためのドアカットの事例の変形(通常の運用では発生しないドアカットのため)とされる。
- JR東海中央本線の「セントラルライナー」では車両中央の扉を締め切りとしている。そのため専用車両である313系8000番台は中央の扉が塗装され、LED式表示灯も取り付けられている。2006年3月18日のダイヤ改正で廃止となった急行「かすが」は1999年から3扉車のキハ75形を使用しており、同様に中央のドアを締め切りとしていた。
- 京阪電気鉄道本線・鴨東線では、かつて京阪特急が3000系や8000系といった2扉車のみの運用となっていたため、特急列車に9000系運用開始された当初乗客の混乱(列車到着直前に、誰も並んでいない各車両中央の乗車目標位置に乗客が殺到する等の事態)を未然に防止するため、始発駅以外では3扉車の各車両の中央の扉を締め切り事実上2扉車として運転していた。同様に京浜急行電鉄でも600形使用の快速特急では中央扉を締切扱いとしていたが、すぐに中止した。
- 現行ダイヤでは各駅設置の時刻表などに「2扉車」(II)・「3扉車」(III)の区別を示す記号を付け、その上、駅係員が次に到着する特急列車の扉数を適宜アナウンスして注意喚起するようになったことに伴いこのようなドアカットは解消されている。
- 京阪5000系は5扉車であり、平日ラッシュ時はすべての扉を使用するが、それ以外の時間帯は2番目と4番目の扉を使用せずドアカットしている。なお、2番目と4番目の扉は昇降式座席が降りてくるほか、扉の色が違うので容易に判別が付く。
[編集] その他
テレビ朝日系深夜番組『タモリ倶楽部』2009年2月20日放送分(関東地域)では「首都圏ハミ電大賞」という企画でドアカットが特集された。
受賞候補として梅屋敷駅・九品仏駅・戸越公園駅・浅草駅・禾生駅・腰越駅・田浦駅がノミネートされ、梅屋敷駅がグランプリを受賞している。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月25日 (水) 11:26 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ドアカット】変更履歴









