パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム

2006年雲に向かうレースに出場したスズキ・グランドビターラ(日本名エスクード)

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(Pikes Peak International Hillclimb)は、アメリカコロラド州で毎年アメリカ独立記念日前後に行われる自動車二輪車のレース。別名「雲へ向かうレース(The Race to the Clouds)」として知られる。初開催の1916年はインディ500に次ぐアメリカで二番目に古いレースである。なお、英文表記のように正確には「パイクス・ピーク」であるが、ここでは日本で一般化している「パイクスピーク」の表記とする。

目次

[編集] 舞台

パイクスピークはロッキー山脈の東端、コロラド・スプリングスの西16kmに位置する山である。標高は4301mに達し、国の天然記念物に指定されている。1806年に探検家のゼブロン・パイク(Zebulon Pike)によって紹介された為にPike’s Peak (パイクの頂)と名づけられた。

レースは標高2,862m地点をスタートとし、頂上までの標高差1,439mを一気に駆け上がる。距離は19.99km、コーナーの数は156、平均勾配は7%である。近年ターマック(舗装路)部分が増えてきたとはいうものの、大部分はグラベル(未舗装路)であり、山肌を走るコースにガードレールなどは無い。ひとつハンドルを切り損ねれば600mの急斜面を滑落するという危険が伴う。

また、スタートとゴール地点で大きく標高が異なる為、気圧、気温、天候といった自然条件が大きく変化する。実際、スタート地点では晴れているのに頂上付近では雪が降っており、ゴール地点を繰り上げて開催されることもある。マシンセッティングも急激な気圧の変化に対応して、特殊なキャブレーションやダウンフォースを得る為のエアロパーツが施される。ライバルよりはむしろ自然との闘いといった意味合いの強いレースである。

[編集] 概要

レースはラリー・アメリカの公認である。1916年に第1回が開催され、毎年7月4日の独立記念日前後に決勝が行われる。現在は四輪が4つ、二輪車が7つ及びトラックのクラスに分けられている。

四輪

  • ハイパフォーマンスショールームストック
  • オープンホイール
  • パイクスピークオープン
  • プロトラック
  • ロッキーマウンテンヴィンテージレーシング
  • スーパーストック
  • アンリミテッド(改造無制限)

他にエキシビション

二輪

  • クワッド(ATV、いわゆる四輪バギー)
  • 250cc
  • 450cc
  • 750cc
  • 1205cc
  • スーパーモト 450cc
  • ビンテージ(650 – 750cc、2気筒)
  • サイドカー


その他にも、様々な新しいクラスが年によって付け加えられたり廃止される。大体平均して150のチームが競い合う。最も歴史があるのは第1回から続くオープンホイールクラスで、過去の優勝者にはマリオ・アンドレッティも名を連ねる。

[編集] 記録

コースレコードは2007に田嶋伸博スズキ・XL7で叩き出した10:01.408。因みに第1回の1916年の記録は20:55.40である。

[編集] 日本勢

田嶋伸博が操るスズキ・XL7 パイクスピーク仕様(2007年型)

日本からはラリードライバーで現スズキスポーツ社長である田嶋伸博、通称モンスター田嶋の率いるチームが1988年から改造無制限クラスに参戦を続けている(2001年までと2006年以降は田嶋自身がドライバーとして出場している)。

使用する車両は一応市販車の名が冠せられているが実際は全くの別物である。鋼管フレームにカーボンケブラー製のカウルを被せた車体を使用し、ドライバーシートは中央に置かれる。前後にエンジンを搭載したツインエンジン仕様となっていた時代(1989年1997年2000年)もあった。2008年モデルでは公称1007馬力を発生するまさにモンスターマシンである。

1993年まではツインエンジン・カルタス1994年にはツインエンジン・エスクードがデビューし、翌1995年に(頂上付近の天候不良のためショートコースではあったが)総合初優勝を果たした。以後も挑戦を続け、最大のライバルであるロッド・ミレンが参加しなくなったあと、アンリミテッドクラスでは常勝チームとなり、2006年には「エスクード・ヒルクライム・スペシャル」、2007年と2008年は「XL7・ヒルクライム・スペシャル」、2009年SX4で参戦し4年連続の総合優勝に輝いた。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年8月7日 (金) 07:03 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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