ピラー
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ピラー(pillar)とは柱を意味する英語。転じて、日本語では主に以下の意味で使われる。
ここでは上の自動車におけるピラーについて述べる。
[編集] 概要
自動車においてピラーとは、前述したとおりキャビンの屋根を支える「柱」である。 なおPillarとはアメリカ英語(米語)であって、イギリス英語では自動車の柱はPostと言うが、日本ではピラーと言われる。
ピラーの名称は、前からAピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラー…とアルファベット順に並んでいく。 ピラーが片側3本しかない車の場合、A・B・Cのかわりにフロントピラー、センターピラー、リアピラーと表記することもある。
大半のセダン、クーペ、コンパクトカー、軽自動車などはA、B、Cの3本のピラーを持っている。 Aピラーは運転者と助手席の斜め前にある柱、Bピラーは前部座席と後部座席の間にある柱、Cピラーは後部座席斜め後ろにある柱である。ワンボックスカーやミニバン、ステーションワゴン、6ライト型のセダンでは、さらに車両最後部で屋根を支えるDピラーのある車も存在する。 逆に2人乗り(2シーター)クーペはキャビンの前後が小さいためAピラーとCピラーの2つしかない車種もある。
またはピラーは通常は左右対称になるように配置されているため4本、6本、8本など偶数になるが、片方だけどこかのピラーがない車もあるため、必ずしも左右対称に偶数本あるわけではない。例えばダイハツの2代目タントは左側がBピラーのないピラーレススライドドアを採用しているが、右側はA・B・Cそれぞれのピラーがあるため、実質的に5本のピラーを持つ。
その他、オープンカーはフロントガラスを支えるためのAピラーしかなく、フォーミュラカーやバギーカーは屋根を持たないためにピラー自体ない。
[編集] 役割
自動車黎明期当初のピラーの役割は、前述したように自動車の屋根を支えることであり、重い屋根(ルーフ)を支えるためだけの文字通りの頑丈な柱(ピラー)であった。だが1990年代以降はモノコック構造を採用する車両が増え、また衝突安全性やスタイリング、車体剛性に関しての重要度が増し果たすべき役割も多くなってきている。
たとえばAピラーは、前方からの衝突時に衝撃に耐え居住空間を確保し、車内からは乗員が頭部などをぶつけても致命的なダメージと与えないようにするために非常に重要な役割を持つ。しかしながら強度ばかりを重視してAピラーを太くすると視界障害領域(例:運転中に注意すべきクルマの死角とはどこですか?)が広くなるため、いかにバランスよく設計するかが課題となる。Aピラーを細くし視界を確保するためにBピラー以降に負荷を分担させたり、Aピラー自体を複数本で構成し、内にかつての三角窓のようなガラス窓を設けることで視界性能と両立させるといった例がある。
またBピラーは側面衝突時の安全性に大きくかかわってくる。強度を高めるため、Bピラーに高張力鋼(デミオなど)や、より強靭な1GPa(ギガパスカル)からそれ以上の引張強度を持つ超高張力鋼を採用する例(ギャランフォルティスなど)もある。
C・Dピラーは上記のA・Bピラーに比較して重要性が低いと思われやすく、よってスタイリングを重視し車によって太かったり細かったりする。例外として、Bピラーのない車両などでは他のピラーで強度を確保するが、Aピラーは上述のとおりあまり太くすることはできないため、それを補うために強靭なC・Dピラーを持つ。また高級車では、後部座席の乗員が外から容易に見えないよう太くデザインする車も多い。
しかしながら、車両後部に大きな開口を設定することの多い自動車では、高速走行時の走行安定性やねじり剛性の確保の観点から、C・Dピラーの重要度は高いとされる。よって高速巡航の頻度の多い欧州車のほか、レース用車両や高性能GTカーなどでは要所に筋交いや補強部材を仕込む事も行われている。(例:三菱・ランサーエボリューション)
[編集] ハードトップとピラー
Bピラーがなく、ドアサッシを持たないセダンは「ハードトップ」と呼ばれる。 かつてはアメリカ車や、日本車でも高級車や大衆車の上級クラスに好んで採用された。これらの詳細についてはハードトップの項目を参照。
しかしBピラーがないとA・Cピラーのみで屋根を支える必要があり、ピラー1本が支える重量が増えるためにボディ剛性を保持するためには残ったピラーを頑丈に作らねばならず、重量とコストが高くなる。また側面衝突安全性が非常に低くなる。
そのため現在ではBピラーは残したままデザインの工夫によってハードトップ風にする「ピラード・ハードトップ」が主流になり、Bピラーそのものが存在しない「ピラーレス・ハードトップ」(本来の「ハードトップ」)は数を減らしつつある。


