ホンダ・シティ

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シティCITY)は本田技研工業が生産する小型自動車で、日本国内で1993年まで製造販売された初代、2代目は3ドアハッチバック等のコンパクトカー。これとは全く別に、主に東南アジア地域向けに開発されたサブコンパクト 4ドアセダンのシリーズがあり、現在では主に後者を指す。 国内向け初代では商用モデルシティプロ(CITY PRO)が発売された(本稿ではこれについても記述する)。

目次

[編集] 歴史

[編集] 国内向けハッチバック

[編集] 初代(1981-1986年 AA/VF型)

ホンダ・シティ(初代)
AA/VF型
シティRタイプ
シティ ターボ II
シティ·カブリオレ
乗車定員 シティ:5人
シティプロ:2/5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
2ドア カブリオレ
エンジン ER型(NA):1.2L 直4 SOHC CVCC
ER型(T/C):1.2L 直4 SOHC CVCC
最高出力 ER型(NA):67PS/5,500rpm
ER型(T/C):100PS/5,500rpm
ER型(T/C I/C付き):110PS/5,500rpm
全てグロス値
最大トルク ER型(NA):10.0kg·m/3,500rpm
ER型(T/C):15.0kg·m/3,000rpm
ER型(T/C I/C付き):16.3kg·m/3,000rpm
全てグロス値
変速機 5速MT/3速ホンダマチック/副変速機付き4速MT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:マクファーソンストラット
全長 標準:3,380mm
ターボII/カブリオレ:3,420mm
全幅 標準:1,570mm
ターボII/カブリオレ:1,625mm
全高 標準/ターボII:1,470mm
ターボ:1,460mm
ハイルーフ:1,570mm
ホイールベース 2,220mm
車両重量 655-745kg
別名 欧州名:ホンダ・ジャズ
ターボII:ブルドッグ
-このスペック表は試行運用中です-
  • 1981年11月11日に発売開始。「トールボーイ」と呼ばれるユニークな背の高い[1]デザインを採用し、人気車種となった。搭載されたエンジンは、COMBAX(COMPACT BLAZING-COMBUSTION AXIOM:高密度速炎燃焼原理)エンジンと名付けられた ER型 1.2L 直4 SOHC CVCCのみ。同時に商用バンとしてシティプロも発売された。乗車定員は「T」が2名で「F」が5名。
  • 1982年8月25日に、低燃費仕様の「EI」を追加。クラストップの低燃費 21.0km/l(10モード)を実現。
  • 1982年9月20日に、ターボチャージャー付きの「ターボ」を追加。
現在の軽自動車よりも全長が短く[2]車重も軽い車でありながら、最高出力100PS/5,500rpmというスペックであり、そのルックスに加速とパワーが加わった事から当時の若者を中心に人気を博した。このエンジンには、ホンダ独自の電子燃料噴射装置である「PGM-FI」が初めて採用されている。
  • 1982年11月26日に、ハイルーフ仕様の「マンハッタンルーフ」を追加。
オプションで「マンハッタンサウンド」[3]か、電動サンルーフが設定されていた。
インタークーラーの追加により、最高出力は110PS/5,500rpmとなった。エンジン回転数が3,000rpm以下の時にアクセルを全開にすると10秒間だけ過給圧が10%アップする「スクランブルブースト」と呼ばれる機能も装備されていた。また、このモデルによるワンメイクレースは人気を集め、1/1タカラチョロQ号の参戦などでも話題となった。
ピニンファリーナスタイリングを手がけ、岐阜県の東洋工機(現・パジェロ製造) で生産されていた。日常の使用にも耐えうる実用的なデザインということもあり、マツダ・ロードスターが発売されるまで、国産乗用オープンカーの中でもトップクラスの販売台数だった。また、少量生産の特徴を生かし、当時としては非常に多い、12色ものボディーカラーが用意されていた。
  • 1985年3月14日に、量産車で世界初のF.R.M.アルミコンロッドを採用した低燃費仕様の「E III」を追加。リッターカークラスでも上位の低燃費 24.0km/L(10モード)を実現。
  • 1985年4月24日に、副変速機付4速MTの「ハイパーシフト」を追加。副変速機はハイ / ローの2段で、走行状況に応じて自動的に選択される。なお、この機構は2、3、4速で作動するため、4速トランスミッションでありながら、変速段数は7速となる。
  • ヨーロッパでは1982年から1986年の間販売されたが、「CITY」の商標がすでにオペルに所有されていたため、Honda Jazzの名で販売された。
ムカデダンスに井上大輔作曲、マッドネス演奏・歌唱の「シティ・イン・シティ(In The City)」に「ホンダ ホンダ ホンダ ホンダ…」の合いの手が入ったCMでも有名になった。このCMで使われた歌やムカデダンスは、当時の人気テレビ番組「8時だョ!全員集合」で加藤茶志村けんがギャグのネタにするほどであった。
折りたためば荷室にピッタリ入る、50ccバイクのモトコンポも同時に発売された。


[編集] 2代目(1986-1993年 GA1/2型)

ホンダ・シティ(2代目)
GA1/2型
前期型
後期型
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
エンジン D12A型:1.2L 直4 SOHC
D13C型:1.3L 直4 SOHC キャブ
D13C型:1.3L 直4 SOHC PGM-FI
最高出力 D12A型:76PS/6,500rpm
D13C型(キャブ):82PS/6,500rpm
D13C型(PGM-FI):100PS/6,500rpm
全てネット値
最大トルク D12A型:10.0kg·m/4,000rpm
D13C型(キャブ):10.5kg·m/4,000rpm
D13C型(PGM-FI):11.6kg·m/5,500rpm
全てネット値
変速機 5速MT/4速AT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:車軸式
全長 前期型:3,560mm
後期型:3,605mm
全幅 1,620mm
全高 1,335mm
ホイールベース 2,400mm
車両重量 680-780kg
後継 ホンダ・ロゴ
-このスペック表は試行運用中です-

1986年10月31日、2代目シティが発表/発売された。キャッチコピーは「才能のシティ」。

このモデルチェンジにおいて、コンセプトに大きな変化があり、「クラウチングフォルム」と呼ばれたロー&ワイドなデザインとなり、軽量な車重(ベーシックグレードは680kg)と相まって、走行性能の向上がなされた。エンジン構成はD12A型 1.2L 直4 SOHC 16バルブ(1986年当時、国産車としては初のメカニズム)シングルキャブのみで、装備品等の違いによって「GG」/「EE」/「BB」の3グレードで商品展開を行った

1988年10月、マイナーチェンジが行なわれ,主力エンジンはD13C型 1.3L 直4 SOHCに変更された。このときに、従来のシングルキャブ仕様に加え、PGM-FI仕様が追加された。シングルキャブ仕様は、1.2Lの「BE」の他1.3Lの「CE」/「CG」が設定され、PGM-FI仕様は、「CR-i」/「CZ-i」の2グレード構成となった。

中期には販売力強化を目的に、「CE」の装備を充実させたお買い得グレード「CE Fit」、PGM-FI仕様では「CR-i」ベースの限定高級グレードである「CR-i Limited」が投入され、後期には「CZ-i」グレードにマイナーチェンジが施される。

最終的に販売終了時点では、グレードの統廃合により「Fit」[4]/「CR-i」/「CZ-i」の3グレード構成となる。

[編集] 販売不振から消滅へ

好調に販売された初代に比べ、2代目の販売は振るわなかった。それにはさまざまな要因が指摘されるが、特徴的なデザインで販売されていたシティも、当時のホンダブランド小型車共通のデザインになったことで、初代のイメージ「シティ=トールボーイ」が継続されず、乗り換え/買い替え需要に十分な対応ができなかったことも挙げられる。だが、軽量コンパクト・低重心な車体と思ったより軽快なエンジンフィール、四隅に配置されたタイヤやシンプルなサスペンション構成のおかげで走行性能の評価が高く、モータースポーツで活躍し、現在も根強い人気がある。

1993年末、生産中止。シティという名称を持つ国内モデルはこの代で途絶え、GA系車両としては1996年に「ロゴ」(GA3/5)が実質的な後継車種として発売された。[5]

[編集] 東南アジア向けセダン

[編集] 初代(1996-2002年 3A2/3型)

ホンダ・シティ(東南アジア向け初代)
3A2/3型
前期型
後期型
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア セダン
エンジン D13B型:1.3L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC VTEC
変速機 5速MT/4速AT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:パラレルリンクストラット
ホイールベース 2,500mm
車両重量 965-1,005kg
-このスペック表は試行運用中です-

東南アジアで専売された小型セダンに、1992年からシティの名前が使用されている。コードネームはSX8。

EK型シビックセダン(シビックフェリオ)をベースにしているが、さまざまな改良、コストダウンが図られている。1996年4月にタイのアユタヤ市に建造した新工場で、70%の部品を現地調達により生産が開始された。1997年2月までには14,352台がタイ国内で販売され、1996年の45万バーツ以下のセグメントにおいて66%のシェアを得ている[6]。タイでの生産を手始めに、台湾、フィリピン、マレーシア、パキスタン、インドで次々に生産が開始された。

エンジンは当初1.3Lのみであったが、後に1.5Lが追加された。グレードは主に「LXi」、「EXi」の2種類がある。下位グレードの「LXi」はパワーステアリングやパワーウィンドウ、カーラジオなどが省かれた最低限の仕様となっている。前期型のバンパーは輸送コストを抑えるため3分割構造となっていた。

2000年にフェイスリフトが行われ、「City Type Z」と名称が変更された。3分割バンパーは一般的な一体成形に変更される。2001年に登場した「VTi」は、115hpのSOHC VTECエンジンが搭載され、四輪ディスクブレーキや、リアスタビライザーが付くなどスポーティな仕様となっている。


[編集] 2代目(2002-2008年 GD6/8/GE1/4型)

ホンダ・シティ(東南アジア向け2代目)
GD6/8/GE1/4型
前期型
後期型
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア セダン
エンジン L12A型:1.2L 直4 SOHC i-DSI
L13A型:1.3L 直4 SOHC i-DSI
L15A型:1.5L 直4 SOHC i-DSI
L15A型:1.5L 直4 SOHC VTEC
変速機 5速MT/CVT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:車軸式
ホイールベース 2,450mm
車両重量 1,065-1,095kg
別名 日本名:フィットアリア
-このスペック表は試行運用中です-

日本仕様の詳細はフィットアリアを参照

ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッドで生産され、フィットアリアの名前で日本国内でも販売されていた。タイ、インドでは「City ZX」とネーミングされているが、その他地域は「City」のままである。最初は1.5L i-DSIモデルのみであったが、後に1.5L VTEC、1.3L i-DSIが追加された。それぞれMTとCVTがあり、グレード構成は国によって異なる。

2005年9月にはフェイスリフトを行った新型が発表され、10月にタイ、マレーシアで発売された。一番の変更点は新しいエクステリアで、フロントグリル、ヘッドライト、フォグライト、テールライト、バンパーが新しくなり、フロントエンドが65mm、リアエンドが15mm長くなった。ドアミラーは電動格納式に変更。i-DSI、VTECの両グレードとも15インチのアルミホイールが標準となった。インテリアの変更点はわずかだが、ドライバーアームレストの改良やマップライトの追加がある。

エンジンは変わらないが、インテークマニホールドが改良され、吸入空気の温度が10%下がっている。サスペンションもアップグレードされた。 タイ、フィリピン、パキスタン、シンガポール、マレーシアではi-DSI、VTEC 両グレードにCVTを用いている。CVTは7速マニュアルモードを持つ、パドルシフトが付く。

2008年5月末には全世界での累計販売台数が100万台を超え、ホンダの基幹車種[7]と位置付けられている。


[編集] 3代目(2008年- GM2型)

ホンダ・シティ(東南アジア向け3代目)
GM2型
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア セダン
エンジン L13A型:1.3L 直4 SOHC i-VTEC
L15A型:1.5L 直4 SOHC i-VTEC
R18A型:1.8L 直4 SOHC i-VTEC
変速機 5速AT/5速MT/CVT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:車軸式
ホイールベース 2,550mm
車両重量 1,085-1,150kg
-このスペック表は試行運用中です-

2008年9月10日発表に先立ち、ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッドのホームページにおいて、ティザー広告を開始。 エクステリアはコンパクトながら存在感のあるフォルムを、インテリアは開放感と安心感との両立を目標にデザインされた。 エンジンは、2代目フィットと共通のL15A型 1.5L SOHC i-VTECエンジンを搭載し、出力・燃費・環境性能の進化を目指した。フィリピン、パキスタンなどでは1.3L i-DSI仕様、中国では1.8L SOHC i-VTEC仕様もラインナップされる。

アユタヤ(タイ)、グレイターノイダ(インド)、ラホール(パキスタン)、パゴー(マレーシア)、スマレー(ブラジル)、中国広州で生産が行われている。

2009年からはブラジルでも生産が開始された[8]。搭載されるエンジンは1.5L SOHC i-VTECのみで、フレックスフューエル対応が施されている。

[編集] モータースポーツ

準備中のGA2型シティレース車両85番車

初代の「ターボII」によるワンメイクレース「シティブルドッグレース」が開催されていた。重心の高さ、ホイールベースとトレッドとのバランス及びタイヤの設定(フロントに当時のF3のリアタイヤを装着)等から転倒する車両が相次いだ。

2代目後期モデル(GA2型)は、エンジン性能こそ平凡だが軽量なボディと低重心、四隅に配置されたタイヤやシンプルなサスペンション構成を活かして、レースラリージムカーナダートトライアルなどの競技、圧倒的な省燃費性とコーナリングスピードを活かした長時間耐久レース等で活躍。

コーナースピードと脱出加速能力がものを言う中小規模サーキットでの走行では、上位クラスにとっても侮れない存在であり、特にジムカーナでは、2003年にレギュレーションが変更されるまでのA1クラス[9]において、この車でなければ勝てなかった[1]と言われていた。

現在も競技ライセンスを必要としない非公式競技では、参加台数も少なくなくない。

この頃のホンダ車は『紙のボディ』であるとよく言われていたが、シティも同様であまり激しい走行を続けるとボディが歪み、ジムカーナでサイドターンをした所、リヤゲートや給油口が勝手に開いたという報告もある。この現象は多々見聞され、ボディ剛性が高いとはいえない。

東南アジア向け初代は、タイで「City-R」ワンメイクレースが行われていた。


[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 脚注

  1. ^ 車高は1,470mm。機械式立体駐車場への入庫も可能に作られた
  2. ^ 発売当時の軽自動車の規格は初代シティより全長が200mm弱短い3,200mm以下に定められていた。
  3. ^ 天井吊り下げスピーカーユニット。
  4. ^ シングルキャブ仕様を全て統合。
  5. ^ GA系の形式を持つ車両としては他に「キャパ」(GA4/6)がある。
  6. ^ http://world.honda.com/news/1997/printerfriendly/4970331.html
  7. ^ 世界7ヵ国で生産され、39ヵ国で販売された。
  8. ^ ブラジルで「シティ」を生産・販売開始
  9. ^ ナンバープレート付き改造車両で、排気量は1,400cc以下

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月16日 (月) 13:02 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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