マナー

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マナー (英語: manner) とは行儀・作法の事を指す[1]

目次

[編集] 概要

マナーの多くの様式は、四角四面に解釈して適用するマニュアルではなく、人間が気持ちよく生活していくための知恵である。マナーは民族文化時代宗教のさまざまな習慣によって、形式が異なる。また、個人間でも価値観や捉え方による差異がある。ある国では美徳とされている事が、他の国では不快に思われることもある。例えば日本では他者の目の前でげっぷをすれば不快に思われるが、[[中国]]では食後に[[げっぷ]]をするのが礼儀「コメント:筆者この言い方がおかしい過ぎる、もうちょっと調べてください。」とされている、など。他には、日本では食事の際に飯椀を持ち上げて食べることが一般的であるが、諸外国では逆に皿を食卓に置いたままフォークを用いるのが一般的であり、食器を持って食べると「乞食のようで卑しい」と批判される、など。

「他者を気遣う」という気持ちを所作として形式化し、わかりやすくしたものが形式としてのマナーである。

[編集] 整った形式が存在しているマナー例

[編集] テーブルマナー

食事の際のマナーを「テーブルマナー」と呼ぶ。食事が洋食か和食であるかによってマナーは異なる[2]。中華や諸外国料理にも該当するテーブルマナーがあるが、日本国内で食事をする場合に限ればさほど問題にならない。ただし、海外にて食事をする際は、「郷に入っては郷に従え」との諺どおり、現地のマナーに従うことが望ましい。

[編集] 和食

[編集] 洋食

洋食は欧州のヨーロピアン・スタイルと北米のアメリカン・スタイルに大別することができるが、共通する部分も多い。[3]

  • 席に着いたら、まずナプキンを「ひざ」に掛ける。席を離れる際はナプキンを椅子に置く。帰る際にナプキンをテーブルに置いて去る。[3]
  • 食物を切る時は右手でナイフを、左手でフォークを持つ(左利きの人も同じ)。但し食べる時は、フォークを右手に持ち替えてもよい(米)。フォークとナイフは外側に置かれている物から使う。
  • 皿の上にナイフとフォークをクロスさせて(または「ハ」の字を描くように)置くと "まだ食事中" のサイン、並べて置くと "食べ終えた" のサイン。ナイフの刃は常に自分の側に向ける。一度使ったナイフやフォークを、テーブルの上には置いてはいけない。[3]
  • 音を立てて飲まない(スープやコーヒーなど)、音を立てて食べない(食器の音、食べる音)。
  • 皿に口をつけない、器を持ち上げない(ただし、軽く手を添えてもよい)、口に物が入ったまま喋らない。[4]
  • 飲み物は右手側、パンなどは左手側に置くようにする。[5][3]

[編集] パブリックマナー(公共のマナー)

  • エレベーターが利用階まで来るのを待っている間、ドアの正面で待つのではなく、横に立って降りる立場の邪魔をしないようにする[6]
  • レディーファースト : 欧米諸国、特にイギリスフランスから伝わったマナー。女性をエスコートする際、さまざまな場面で尊重したり、危険から守るなどして扱うこと[7]
  • 携帯電話は、図書館や映画館、また電車の中などの公共の場所においては電源を切るかマナーモードにしておく[8]

[編集] 国旗掲揚・降納の国際マナー

国旗掲揚、降納の際の立ち振る舞い、国旗の並べ方などにも国際的なマナーが成立している[9]

[編集] マナーの問題点

[編集] マナーのマニュアル化

マナーとは「他者を気遣う」という気持ちの現れであり、相手を不快にさせないよう個人個人が考えを巡らして行動すべき物である。しかし、「他者を気遣う」ということよりマナーをマニュアル化し、マニュアルに沿って行動しているかどうかでマナーの善し悪しを判断してしまう場合がある。例えばビジネス・マナー等でそういった傾向が見られ、その結果、命令や規範がなければ行動できない、マニュアルに載っていること以外の対応力に欠け「考える」ことをしないといった弊害が見られる[10]

[編集] マナーのルール化

あいさつをマナーでなくルールとして強要・押しつける組織も存在する。マナーはあくまでも個人が自発的に守るものでありそれ故罰則はないが、ルールは違反するとペナルティーが課せられる。つまり「マナーの心」は置き去りにされマナーを守らないのがマナー(ルール)違反と言うことになる[11]

[編集] 誤ったマナー

また、マナーとはその集団の成員が快適に生活していくための一手段に過ぎない。しかし、時にマナーは絶対視され、その行為が好ましくないから不快に感じるのではなく、マナーを守らないからという理由でその行為が不快に感じられることがある。また時に、文化などによるマナーの違いを理解せず、自身のマナーを他者に押しつける行為や、マナーを守らないからといってその人間の全人格を否定するような言動が見られるが、これらは「他者を気遣う」というマナーの本質から外れた行為である。

たとえば、よく書籍などで示されるマナーは「エスカレーターは歩く人のために片側をあける(関東では右側・関西では左側)」「電車の中で物を食べてはいけない」「道端に座り込んではいけない」などである。

エスカレーターはそもそも歩くものではない。エスカレーターを歩くというのは大変危険な行為である[12]。正規の使用法としてはステップの中央に乗り動かないこととされる。また、エスカレーターの機構そのものを痛め易くするため、片側を空けるよう推奨するのはあまりよくない[13]

また「電車の中で物を食べてはいけない」であるが、新橋-横浜間に鉄道が開通されたのと同じような時期に、すでに弁当が売り出された(おにぎりとたくあん)。もともと電車の中というのは食事をしていい場所であったが、近年の都市化により「混雑した車内では食事は控える」というのが一般的なマナーとなっている。しかしこれは「電車内で食事をしてはいけない」ということではない。現に地方田舎では、電車の中で物を食べるのは一般的に見られる光景である。「道端に座り込んではいけない」というのも、欧米諸国や日本特有のマナーであるといえる。そもそも日本でも、戦前戦後すぐ人々が道端に座り込むという光景が日常的に見られた。日本も都市化し生活が欧米化したため「道端に座り込むのは美しくない」というのが一般的な認識としてひろまったが、農村社会では道端に座り込むというのは日常的に見られた風景である。

マナーとはそもそも「理念」ではなく「生活の知恵」に相当するもので現実に随伴するものであり、田舎の電車と都会の混雑した電車では同じ食事をするという行為においても結果の現れに相違がある。食べこぼしによる汚染や周囲の人間に押されて食器をひっくり返す危険や場合によっては食べ物の悪臭が問題を起こす度合いの相違である。

以上の理由によりマナー条項の正当性や或いはそれに対して異議を申し立てる際に時間軸や環境条件を無視してマナーや行為の正当性を主張すると議論が成り立たない。

[編集] 脚注

  1. ^ 出典 : 『広辞苑』・『大辞林』他
  2. ^ 出典 : 『マナーと常識事典』自由国民社
  3. ^ Proper Table Manners
  4. ^ 出典 : 『生活基本大百科』part6「テーブルマナー : 洋食」
  5. ^ Business Etiquette in Brief, Ann Maine Sabath, 1993
  6. ^ 出典 : 『生活基本大百科』
  7. ^ 出典 : ジャン・セール著『ふらんすエチケット集』白水社
  8. ^ 出典 : 『冠婚葬祭・暮らしのマナー大百科』
  9. ^ 参考 : 国旗#国際的な慣習
  10. ^ 出典 : 「ザ・アール」宮本映子取締役による「できる人のビジネスマナー」月刊総務
  11. ^ 出典 : 『反社会学講座』ちくま文庫
  12. ^ 参考 : 社団法人 エレベータ協会:安全・快適にご利用いただくために
  13. ^ 出典 : 『マナーと常識事典』自由国民社

[編集] 関連文献

  • 『マナーと常識事典』自由国民社(現代用語の基礎知識2007年版付録)
  • 『生活基本大百科』(集英社

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月28日 (土) 02:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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