ラーメン
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ラーメンとは、汁(スープ)に茹でた中華麺を入れた日本の料理。漢字表記は拉麺あるいは老麺・柳麺、別名は中華そばあるいは支那そばなど。日本では国民食と呼ばれるほど広く親しまれ、日本国外でも知名度が高い。
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[編集] 起源・語源・名称
ラーメンは中国の料理を起源として、日本の中華料理で発展してきたとされる。長い歴史の中で、現在の日本のラーメンは中国に元々あった拉麺の麺料理文化とは異なる日本独特の食文化に進化を遂げており(詳細は後述の歴史節を参照)、中国・台湾など東アジア圏では日本拉面、日式拉麺と呼ばれている。
「ラーメン」の語源は、中国北部の麺の一種「拉面(ラーミェン)」という説がある。中国語の「拉」とは「引っ張る」という意味で、拉面は蕎麦やうどんのように刃物で切り分けて細長い形にするのではなく、手で引っ張り伸ばして細長い麺の形を形成する手打ちの技法で作られる(後述するが日本のラーメンの麺はこの製法ではない)。ただしこのラーメンの拉面語源説には異説もある。一部の辞典などによっては「老麺」という漢字表記も見られるため、それが本来の表記とされることもある。老麺(ラオミェン)とは保存した古い発酵生地を酵母種として使用する中国伝統技法で、マントウや包子を作る際に用いる。中華麺はマントウのように酵母で膨らませる必要がないため、老麺法はラーメンに用いる技法ではない。現代ではラーメンは通常カタカナで表記される。
[編集] 麺・スープ・具
[編集] 麺
麺は、小麦粉を原材料とし、かん水(鹹水)というアルカリ塩水溶液を添加した麺を用いることが多く、日本のうどんや中国の麺料理とは異なるラーメン独特の色と食感、また香りがある。
刃物類で切り出した細長い麺を用いる。中国のように手で引き伸ばしたり削ったりした麺は使用しないものがほとんどである。ラーメン専門店の場合、自店舗内で製麺を行う事がある。無かん水麺、蕎麦粉を混ぜた麺、唐辛子を混ぜ込んだ麺などもある。特にかん水については、独特の臭気と苦味が見られる事もあるため忌避する者も存在し、かん水を使用せずその代替ととして鶏卵などを使用する製法もある。
量産されている麺の中には添加物としてプロピレングリコールを使用して食感を向上させている場合もある。
[編集] スープ
ラーメンのスープは基本的にタレを出汁で割ることによって完成する(出汁をさしてスープと呼ぶこともあるが、混同を避けるため出汁と記述する)。タレの種類によって醤油味・塩味・味噌味の3種類を提供するラーメン屋が多かったが、近年のラーメンブーム以降は1種類のみの店も少なくない。
ラーメンのスープには、材料から引き出されたエキスがたっぷりと含まれ、アミノ酸、核酸、ミネラルなどが豊富であるが、麺をすすったときにちょうど良い味になるように塩分が多めの味付けをされているため、健康上の観点からは必ずしも飲むのに適していないものが多い。
[編集] タレ
醤油味・塩味・味噌味といった味の種類を決める、かえしとも呼ばれる調味料。なお味噌の場合はペースト状が多く、塩の場合は粉末の場合もあり必ずしもタレ状ではないこともある。多くの店では1種類の出汁に対して、醤油・塩・味噌といった異なるタレを使うことによって味のバリエーションを作っている。タレと出汁とを分けるのには味のバリエーション以外に、味を一定に保つという重要な意味がある。常に火にかけて煮続けている出汁に直接味付けをしてしまうと、調味料の風味が飛んでしまい味が悪くなり、また煮詰まることで塩分が濃くなってしまうのである。
[編集] 出汁
様々な素材を煮込んで作られるスープの土台。ラーメンの場合、この出汁のみを指してスープと呼ぶことも多い。出汁は1種類のみでタレの種類によって味のバリエーションを付ける店が多いが、近年はタレの種類に合わせて出汁も数種類とるような店も存在する。鶏ガラ、豚骨、牛骨、鰹節、鯖節、煮干し、あご、昆布、炒り大豆、シイタケ、タマネギ、長ネギなどがよく利用される。臭み消しに生姜や大蒜などの香味野菜・香辛料が使われる。店によってはリンゴなどの果物も使われる。
[編集] 油
ラーメンスープの上にクルトン状になった背脂や動物油を浮かべるものも多い。口当たりが良くなり、独特のコクや旨味が出る。使われる油は鶏油やラード、胡麻油、ラー油、ニンニク油、ネギ油、マー油など。
旭川や酒田、燕など寒冷地でラーメンスープが冷めないように油膜を作るために入れたもの、というのが説のひとつであるが、明確ではない。
[編集] 具
醤油ラーメンでは叉焼(チャーシュー)とメンマ(支那竹)とネギが比較的定番であり、豚骨ラーメンでは、叉焼とネギ、キクラゲが比較的定番である。卵(生卵、ゆで卵、煮卵)、海苔、鳴門巻き(ナルト)、野菜(煮野菜、野菜炒め)なども多く見られる。具はトッピングとして追加するか、もしくは追加される具によって「野菜ラーメン」「ネギラーメン」など別個のメニューとなっている。地方や店舗によってはスープと刻みネギ程度のほとんど具の無いラーメンを素ラーメンと称することもある。
- 叉焼(チャーシュー)
- 本来の焼豚であることは少なく、多くの場合は煮豚を使用する。部位はモモ、バラが多い。燻製にしたり、乗せる前に表面を炭火やバーナーで炙って本来の叉焼に似た香ばしさをつけることもある。軟骨の部分を煮込んだ物、薄切りバラ肉の煮込み、角煮風に仕上げた塊の豚バラ肉や豚挽肉を使用する店もある。その店の標準より多くトッピングした物はチャーシューメンと呼ばれる。
- 卵
- ゆで卵が使われることが多いが、生卵を使う地域もある。ゆで卵を醤油に漬けた味玉が多い。燻製液に漬けた薫玉(くんたま)を使う店もある。黄身でスープが濁らないように半熟卵を使用する店もある。
- ネギ
- 細かく刻んだり、輪切りにしたり、繊切りにした白ネギや青ネギ、ワケギなどを用いる。白髪ネギを豆板醤やコチュジャンなどで和えた「辛ネギ」などもある。ネギを油で揚げた「焦しネギ」を使うこともあり、この場合は揚げ油も「ネギ油」として風味付けに使われる。
- メンマ(支那竹)
- 筍の一種である麻竹(マチク)を発酵させたもの。
- 青物
- 醤油ラーメンで主流。 ホウレンソウやワカメなど。香りと歯触りを添える。近年では豆板醤等に漬けたニラを入れることもある。
- 鳴門巻き
- 渦巻き模様の蒲鉾で、彩りを添えるために用いられる。蒲鉾を用いる地域もある。
- 海苔
- 独特の風味が加わる。蕎麦料理に由来する。
- バター
- 主に味噌ラーメンや塩ラーメンのトッピングとしてよく見られる。ラードの代わりとして使われたことが具となったきっかけ。
- 野菜
- 味噌ラーメンが主流で、炒めたモヤシやキャベツ、ニンジンなどがよく使われる。茹でモヤシが単独で使用されることもある。
- キクラゲ・紅しょうが・ゴマ・高菜
- 豚骨ラーメンでよく使われる具。紅生姜の酸味が豚の脂のしつこさをさっぱりさせると言われる。高菜は漬け物にした「高菜漬け」を細かく切って油炒めにしたもので、唐辛子を一緒に漬け込んだり、炒める際に唐辛子を加えた「辛子高菜」を用いることが多い。
- ニンニク
- ニンニクを潰したもの、刻んだもの、すり下ろしたもの、揚げたものが使われる。
その他、エビなどの魚介類やトウモロコシ、麩、漬物など地域・店舗・家庭の好みによって多岐にわたる。
[編集] 分類
麺と同等以上に重要視されているのが汁(スープ)で、汁には極めて多くの種類があるため、ラーメンの種類は汁により分類されることが一般的である。
汁に使われる、タレの種類や出汁の種類などにより大小様々に分類されうる。またその分類がそのラーメンの地域性にもなっていることが多い。各地域毎のラーメンは#おもな各地方のラーメン節を参照。
自由に発展した料理であるため、多様なバリエーションが存在し、広義ではラーメン類とされることもある。狭義ではスープに浸かった通常のラーメンとは区別されるものもある。中華麺#中華麺を使った料理も参照。
[編集] タレの種類による分類
- 醤油ラーメン
- 醤油味のスープのラーメン。広く主流となるオーソドックスな味で、鶏ガラや野菜をベースとしたあっさり味から、豚骨をベースのこってりとした物まで幅が広い。魚介系の出汁や、醤油を味醂などと合わせて煮る事もあり、地域性を反映している(後述の#おもな各地方のラーメン節を参照)。
- 塩ラーメン
- 塩によって味付けされたスープのラーメン。実際は、他のラーメンと比較して塩分が多く入っているわけではない。醤油や味噌などの香りの強い調味料を使わないことによって、そうした香りが苦手な人でも食べやすいという特徴がある。
- 味噌ラーメン
- 味噌によって味付けされたスープのラーメン。昭和30年代の札幌で誕生した比較的新しいラーメン。もともと味噌は具のバリエーションのひとつとして登場し、それをいつしかスープに溶かして出すようになった。こってりとした物が多い。
[編集] 出汁の種類による分類
- 豚骨ラーメン
- 豚骨を使用し、白濁したスープが特徴。白に茶色が掛かった物や黒ゴマ豚骨という黒いものもある。発祥には諸説あり、戦前、福岡県久留米のあるラーメン屋において、豚骨の煮込みの時間と強さを間違えて、強火で長く煮込みすぎたのが発祥という説が有力だが、はっきりしていない。
- 豚骨醤油ラーメン
- 白濁した豚骨スープに醤油のタレを加えたもの。通常の豚骨ラーメンでも醤油は使うが、隠し味的に使うことが多く(薄口醤油や白醤油を使う場合もある)、スープの色が白っぽいのに対して、スープの色が褐色なのが特徴。同じように、豚骨スープを使い醤油のタレを加えたものでも、透明な豚骨スープを使った物(清湯スープ)は、通常、豚骨醤油ラーメンとは呼ばないことが多い。
- 魚介系ラーメン
- 鰹節を始めとした魚介類をベースとしたラーメン。
- 和風ラーメン
- うどん・そばなどの和風ダシをベースに、少量の油を浮かせるなど多少のアレンジを施したもの。かつては日本の大衆食堂でよくみられた。
[編集] タンメン
「タンメン」は、茹でた麺に炒め野菜のスープを加えた料理。スープは鶏ガラスープをベースとした塩味。塩ダレをスープで割る日本の塩ラーメンとは調理法が異なる別の料理。また中国の湯麺とも異なる。
[編集] ワンタンメン
ラーメン店のメニューに上る事があるが、インスタント麺は、爆発的ヒット商品となったあとも非常に長い歴史があり今でも食べられているロングセラー商品である。ラーメンの一種であるが、「食感の違い」によるおいしさに着目し、開発された製品である。麺の食感と具の食感を異なる状態に調整し、スープも特別に調整されている。昭和38年に「即席ワンタンメン」として発表された。「ン」が3つも付くので運がいいと言うのがネーミングの理由。「タンメン味」「しょうゆ味」「カレー味」が製品化されている。なおこの「ワンタン」には肉が包まれておらず、基本の物は「松茸味」。独特のラーメンである。
[編集] 歴史
[編集] 沿革
日本で最初にラーメンを食べたのは徳川光圀(水戸黄門)であるとする説がある[1]。1659年に明から亡命した儒学者の朱舜水が水戸藩に招かれた際に、所持品リストにラーメンを作る際に使うものが含まれるから、中国の汁麺を献上したとの記録はないものの、実際に作ったに違いないという。しかしこれは推測の域を出ない。これを復元したラーメンは新横浜ラーメン博物館にある。
日本への伝搬としては、明治時代を迎えると神戸や横浜などの港町に中華街が誕生し、そこで提供された南京そばに始まるとされる。1884年(明治17年)に函館新聞(当時)に函館の船場町にある中華料理店養和軒が南京そばを15銭で提供を始める広告を出し、大正の頃まで提供したとされているが、証拠が乏しく当時の関係者も既に亡くなっているため、養和軒の南京そばが今のラーメンと同種の食べ物であると断言できていない状況である。1910年(明治43年)には日本初となるラーメン専門の中華料理店「来々軒」が東京の浅草に開店(当時の来々軒を写した写真には「廣東支那蕎麦 來々軒」「支那御料理 シナソバ、ワンタン、シウマイ」という看板が見える)、味は醤油スープで、1杯6銭という庶民的な値段も手頃で連日行列ができる人気となったという[2]。1914年(大正3年)には東京茅場町の「中国料理 大勝軒」が開店、東京に現存する最古のラーメン店として「シルシルミシル」のお初店調査で東京のラーメン店のお初に番組認定されている[3]。1921年(大正10年)には現・北海道大学正門前に「竹屋食堂」が開店、現在とはスープも麺も作り方から味まで違っていたラーメンを改良し、1926年(大正15年)に醤油味、チャーシュー、支那竹、ネギをトッピングした現在のラーメンの原形を作ったとされる。[要出典]
今日のラーメンの普及には大きく2つの流れが存在する。第一に、中国からの移住者の営む中華料理屋や戦後の大陸からの引揚者を中心に始められた日本風の中華料理屋におけるメニューである。ここではもやしそばやタンメン、ワンタンメン、広東メンなどラーメンの調理法を基準としてメニューが区別されている。味噌や塩ラーメンもメニューにある店舗も多い。この他、チャーハン、野菜炒め、麻婆豆腐、餃子などラーメン類以外のメニューも供されており、一般的にラーメンのバリエーションが豊富である。
第二に、屋台における販売である。近年は減少しつつあるが、深夜時間帯を中心に「流し」といわれる屋台で販売される。屋台は、古くは江戸時代からの夜鳴き蕎麦屋の風習にのっとり、リヤカーの後ろに調理器具を積み、市中を回りつつ売ったものであった。チャルメラを鳴らして歩いたことから、屋台の俗称もまた「チャルメラ」という。近年は軽自動車や商用車に調理器具を積み、椅子を並べ、主に繁華街などで固定販売することが行われている。
屋台で評判を得た店がその後に固定店舗を開設し、ラーメン専門店に転じた例も少なくない。専門店の店舗形態としてはカウンターのみ、あるいはテーブルとカウンターからなるものが多い。専門店では味噌や醤油、豚骨などスープの味によって、メニューが区別されていることが多い。特定のスープの味に特化した専門店も多い。また、後述するご当地ラーメンのように、地域全体で独特なスープや味付け・食材が主流となっているという地域も多い。
これらラーメン専門店のラーメンは麺とスープの製法に各店独自の工夫を凝らすことで様々な個性が生じ、独自の進化発達を遂げた。特にスープは多くの場合、レシピについて門外不出の「秘伝」とされ、暖簾分けという形での伝授や、法人化した店舗ではチェーン展開による指導などを通じて広まっていった。他方、チェーン展開やフランチャイズ展開を行っているラーメン店の場合、スープなどは企業秘密のまま本社の工場で生産して、末端店舗は本部から卸されたスープ[4]を本部に決められたレシピ通りに使用するだけ、という形が取られる事も多い。
[編集] 呼称の変遷
昭和20年代までは「支那そば」という呼称が一般的で、「チャンそば」、「南京そば」(南京は「中国の」あるいは「外来の」程度のニュアンスで、都市としての南京市を指すものではない)、あるいは単にそば、汁そばなどと呼ばれることもあった。
このため、最近までは「そば」「おそば」というとラーメンを指し、蕎麦はわざわざ「日本そば」と呼称していた地域(総じて蕎麦食があまり普及していなかった地方)もある。現在も地方の高齢者の中にはこの呼び方をする人も多く、蕎麦屋を起源としているわけではないのに店名に「そば」を冠するラーメン屋もしばしば見受けられる。また、ラーメンという呼称を使用する店でも、品目によっては「五目そば」「もやしそば」などという言い方をすることは多い。なお、独自のラーメンが開発され普及した北海道や、ラーメンに代わるものとして沖縄そばが発展した沖縄県では中華そば、支那そばとはほとんど呼ばれない。
戦後になり、支那という単語の使用自粛が要請されたことから、中華そばという名称が生まれた。当初は多数派であった中華そばに代わりラーメンという呼称が優勢となったのは、1958年(昭和33年)8月に日清食品からチキンラーメンが発売され、「インスタントラーメン」という言葉が誕生したことも一つの理由とされる。
- 現在も地域によっては中華そばのほうが通りが良く、ラーメンと中華そばを区別して認識される場合もある。
- ラーメンという名の誕生した時期や場所は不明だが、語源は一般に中国語の拉麺(ラミョン)、あるいは老麺(ローミョン)の日本語読みに由来するとされる。
- 近年ではラーメンの多様化を受けて、懐古的な意味合いから昔風のラーメンを支那そばと呼ぶ店も増加している。
[編集] ご当地ラーメンブームと「ラーメン本」
1960年代から1970年代にかけて、日本の全国各地に形成されていた地域毎の独特のラーメンの味付けやラーメン文化の存在が次第に知られるようになった。1980年代後半以降、日本全国の各地の多様なラーメンの文化に注目が集まる様になり、地域おこしの手段として注目され、各地で名物ラーメンのPRが行われるようになった。これが「ご当地ラーメン」と称される食品群である。
これには、1960 - 70年代から既に高い知名度を持っていた札幌ラーメンなどが観光に大きく寄与していたことも与っている。「札幌ラーメン」を謳ったチェーン店が全国に展開したり、インスタントラーメンの呼称に使われたりして、まず札幌ラーメンの存在が全国に知られるようになった。その後、福岡県の博多ラーメンや福島県の喜多方ラーメンなどがブームとなった。これらは「ご当地ラーメン」などと称され、観光資源として雑誌媒体、テレビマスコミでのPRなどに用いられる事が見られる様になった。
その後、これら「ご当地ラーメン」の個性を楽しむ人たちが増え、現在でもマスコミの取材などをきっかけとして地域毎にラーメンブームの様相を呈することは珍しくない。また、これによって現在では旅行ガイドブックジャンルを細分化したジャンルの一つとして「ラーメン本」が成立しており、観光地のみならず、東京都内など大都市圏の多ジャンルのラーメン店舗間の競合の激しい地域でも、この本の情報を頼りにラーメンを食べ歩く者が多く見られている。同様にインターネットで参加者によって口コミ的にラーメン店を評価するホームページやグルメ系ポータルサイトなども多数存在しており、やはり食べ歩きの参考としてこれらの情報を利用する者も多い。また、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで販売される生ラーメンやカップラーメンでも、人気のご当地ラーメン風の味付けをされた製品や、有名人気ラーメン店やその店主がタイアップしたラーメンが数多く販売されている。そして、これらの市場拡大によってラーメン専門のフードライターや評論家という、ラーメンを食べて評し記事を書く事を職業とする人物さえ幾人も登場している。
この様なご当地ラーメンが時に大きな市場や経済効果を作り出してきた一方で[5]、「ご当地ラーメン」には、単にラーメン店の店舗数が人口や市街地の規模に比して多いだけで、その地域の固有といえる特段の共通の特徴がなかったり、マスコミに特集されるほどの質(味に加えて接客サービスなど)が伴っていない地域も存在している。ブームに便乗しようとする者も多く、近年では観光振興、地域特産の農作物・水産物・調味料といった「ご当地食材」の知名度向上や消費振興などを意図して、地元の商工団体や食品メーカーなどが企画した「ご当地ラーメン」が作り出され、地方公共団体の観光課や観光協会、「ご当地食材」の生産者団体などと連携して過剰なマスコミ露出・宣伝活動を展開しているケースもある。これらの要素が重なった結果、現在ではこの「ご当地ラーメン」は各々の規模の大小こそあれ全国的な乱立の様相を呈しており、もはや観光資源としてのインパクトの低下が否定できない状況もある。
「ラーメン本」についても時に編集部やライターの姿勢に偏向のあるものや、出版社がラーメン店から掲載料を集め、掲載料の額に応じて記事を割り振り編集してこれを読者に販売するという、有料広告冊子の域を出ないものも見られる。また、味に定評がありながらも、店主のポリシーや店舗の混雑の慢性化などを理由に、出版物への掲載を拒否しているラーメン店も珍しくない[6]。そのため、他の旅行ガイドブックにおけるレストランの評価と同様、記事の正確性・客観性・信用度については電子掲示板などで議論の的になることも珍しいものではない。
他方で、「ラーメン本」の絶賛やインターネット上の高評価などによって知名度と人気を高め、そして熱狂的なファンを得たラーメン店(店舗・店主・従業員)の中には、
- 「店内私語厳禁」「食べ残し禁止」「一定時間での完食」など、客に対して細かいルール[7]を押しつけて、その厳格な遵守を要求する
- 食べ残した客に対して怒鳴り飛ばしたり謝罪を強要する
- 店側が定めた厳しいルールに従わない客に対して即時退店を強制する[8]
- 「客にうまいラーメンを食わせてやっている」という接客態度をあからさまに見せる
- 「うるさい」「味が理解できる訳がない」「客の回転が落ちる」などとして、子供の入店を禁止する
この様な、客に対する尊大・傲慢・横暴な態度やさらには経営方針としてこの様な姿勢を取る、いわゆる「殿様商売」を行う者が少数とはいえ見られる事もまた事実である。この様な一部ラーメン店で見られる尊大なスタッフや異常な接客態度については、ラーメンの愛好家はもとより、フードマスコミ系のライターやラーメン評論家などとされる人物の間でも肯定・否定の両論が存在し、また批判・苦言も少なからず見られる。だが、一方で、この様な態度や商法をとる店舗・店主を、各種マスコミが紹介する際に「頑固一徹の店主」「味の追求の為に厳しい掟を敷く名店」などと褒めそやし持ち上げる事も見られ、この結果として殿様商売をしながらもカリスマ化してゆく店舗・店主が一部に存在する事も、ラーメン業界の特徴かつ現実である。
[編集] おもな各地方のラーメン
ご当地ラーメン、すなわちその地域独自の特徴を持つラーメンである。しかし、本来持つべき地域性や特徴を欠くラーメンも少なくない。本項ではそれらも含めて記載する。
[編集] 北海道
- 釧路ラーメン(釧路市)
- 鰹出汁をベースに、昆布、煮干しなどの魚介類、豚骨、鶏ガラなどを合わせすっきりとした醤油ラーメン。麺は極細の縮れ麺で、加水率が高い。
- 旭川ラーメン(旭川市)
- 魚介類と豚骨、鶏ガラなどで出汁を取ったスープに醤油を合わせる。寒冷地であるため、熱が逃げないようにラードを使用するが、味は淡泊。麺は細めの縮れ麺で加水率が低いため、スープによく絡む。味噌味仕立ての物は、コクと甘みが主張する独特な味で、札幌の味噌味とは異なる。近郊の上川町には「上川ラーメン」があるが、基本は同じ。
- 札幌ラーメン(札幌市)
- 塩味に始まるが、後に味噌味が有名となる。味噌ラーメンは濃厚な味噌にニンニクと多量のラードを用いる。具の炒め野菜をスープと一緒に煮込んでしまい、味噌を溶きながら丼に盛りつけるスタイルが多い。麺は加水率がかなり高く、コシがある。味噌味以外の醤油味、塩味も大抵の店で出されているが、他の地方と比べるとやや塩辛さがある。トウモロコシやバターを載せることも多い。
- 室蘭ラーメン(室蘭市)
- 従来からの醤油ラーメンと近年のカレーラーメンがあり、前者は地元特産の根昆布、鰹節をベースにした醤油味に、太めの縮れ麺を用いたもので、味は淡泊。後者は、ちぢれ麺と、、チャーシュー、野菜やワカメなどが特徴となっている。
- 函館ラーメン(函館市)
- 塩味のスープが主流。弱火で炊き込んだ透明で薄味の豚骨がベースとなっており、そこに塩で軽く味付けする。麺はストレート。
[編集] 東北
- 津軽ラーメン(青森県弘前市)
- 煮干し、鶏ガラであっさりした醤油スープが多い。煮干しではなく、焼き干しを使用する店もあるが、煮干しに比較して高価なため数は少ない。また、十三湖周辺のしじみラーメンもよく知られている。
- 八戸らーめん(青森県八戸市)
- 南部地鶏と白銀産の煮干しでだしを取った特製の醤油味のスープで、名川産の長ネギや高級品として知られる田子産のニンニクなどと言った地元の食材を使い、麺は手もみの縮れ麺が特徴。
- 十文字ラーメン(秋田県横手市十文字町 = 旧・十文字町)
- 焼き干し、鰹節、昆布などの魚介類のみから出汁を採る透き通ったスープ。麺は極細の縮れ麺で、かん水はほとんど用いないため白みがかっている。
- 仙台ラーメン(宮城県仙台市)
- 仙台味噌を使った味噌ラーメンが多い。
- 酒田ラーメン(山形県酒田市)
- 魚介類と豚足、鶏ガラなどで出汁をとった醤油スープ。スープ作りの段階で背脂を入れるため独特のコクとまろやかさがある。麺は細い縮れ麺で、加水率が高くモチモチ感がある。
- とりもつラーメン(山形県新庄市)
- 鶏のもつを甘辛く煮たものをのせたラーメン。地元で祝い事があるといただく。
- 鳥中華(山形県天童市ほか)
- 鳥蕎麦の麺が中華麺に変わった和風中華そば。暖かいのと冷たいものがあり、主に蕎麦屋のメニューとして置いてある。
- 冷やしラーメン(冷たいラーメン)(山形市)
- 氷の浮いた冷たいスープのラーメン。スープに浮いている脂は冷たいスープでも凝固しないように植物系(主にごま油)が使用されている。北海道で冷やし中華が“冷やしラーメン”と呼ばれているので、地元では混同しないように冷たいラーメンと呼ばれる。また、地元の訛りを入れてつったいラーメンと呼ぶ場合もある。
- 赤湯ラーメン(山形県南陽市)
- 基本は味噌スープだが唐辛子を使った辛味噌が乗り、好みに応じて溶かして食べる。麺は太く縮れた麺が特徴。昭和30年代に誕生した。
- 米沢ラーメン(山形県米沢市)
- スープの系統は喜多方と似ており、煮干し、豚骨、鶏ガラをベースにした淡泊な醤油味。麺は加水率の高い縮れ麺で、縮れ麺では珍しく細麺であるのが特徴。麺を干してから更に手揉みで拵えるため、ちりちりに縮れている。
- 喜多方ラーメン(福島県喜多方市)
- スープは豚骨のベースと煮干しのベースを別々に作り、それをブレンドしたもので、淡泊だが強い醤油味。麺は太めの平打ち縮れ麺で、加水率が高くコシが強い。ラーメン屋というスタイルで店舗を構えていないのが特徴で、「○○食堂」という風に大衆食堂の店構えをしているものが多い。
- 白河ラーメン(福島県白河市)
- 鶏ガラ、豚ガラを中心とした醤油ベースのスープだが喜多方ラーメンや米沢ラーメンと比較すると醤油味が濃厚で、東京ラーメンに似ている。麺は手打ちの縮れ麺が主流で、麺を包丁で切った後に手で揉む。具に鳴門巻き、メンマなどのほかチャーシューを用いる。チャーシューは、生肉の表面を炭火で軽く燻製にした後、醤油で煮込むため、縁が赤く染まっている。
[編集] 関東
- 東京ラーメン(東京都)
- オーソドックスな醤油味で、透明な鶏ガラスープに鰹出汁を加え、各店独自の醤油ダレをあわせるのが基本。麺は中細縮れ麺を用いる。具は焼豚、鳴門巻き、ホウレンソウ、ゆで卵、海苔、支那竹、刻みネギなど。荻窪ラーメン・恵比寿ラーメンは東京ラーメンの一種で、俗にいう背脂チャッチャ系など東京都内には様々なスタイルのラーメン店もある。
- 油そば(東京都)
- 煮豚チャーシューの煮汁と油を少量のスープでのばし、茹で上がった麺にからめたもの。ちぢれた中太麺がタレにからまり、こってりとした変わり種のラーメンといえる。
- 八王子ラーメン(東京都八王子市)
- やや濃厚な醤油スープ。ストレートな細麺。具に刻みタマネギが乗り、その辛味の調整に油が加えられる。
- サンマーメン(神奈川県横浜市および湘南地方の一部)
- 塩もしくは醤油ベースのスープに細麺を用い、もやしをベースとした炒め野菜の「あんかけ」ラーメンの一種。横浜の中華街および近傍の中華料理店または中華食堂などがルーツとされる。
- 家系ラーメン(横浜市)
- 豚骨醤油がベースで、鶏油を用いる。太いストレート麺。具はチャーシュー、ネギ、ホウレンソウのほか、大判の焼き海苔が2、3枚載る。「○○家」という屋号から名づけられた。
- 竹岡ラーメン(千葉県富津市)
- 醤油にチャーシューの煮汁を加えたスープで麺を茹でた茹で汁を使う、味は淡泊。タマネギの細切りが具に載る。発祥の店では、麺に乾麺を使用している。
- 佐野ラーメン(栃木県佐野市)
- 透き通った醤油スープで、味はすっきりとし淡泊。青竹を使って打った麺で、加水率が高く、中太の縮れ麺が一般的。スープは鶏ガラ、香味野菜をベースにしており。名水によって作られる場合が多い[要出典]。
- 藤岡ラーメン(群馬県藤岡市)
- 鶏ガラをベースにした醤油味。麺は太めの縮れ麺でコシが強く、同県内の水沢うどんからの流れからか自家製手打ち麺を提供しているお店が多い。
- スタミナラーメン(茨城県水戸市など)
- 醤油味であんかけが載っている。
- スタミナラーメン(埼玉県)
- 醤油味で豆板醤のあんかけが載っている。
[編集] 中部
- 燕三条系ラーメン(新潟県燕市・三条市)
- 極太麺。煮干しを主とした鯖節、鰹節等の魚介スープ。大量の豚の背脂が載せられ、具にタマネギのみじん切りが載る。俗にいう背脂チャッチャ系の元祖。燕三条背脂チャッチャ系ラーメンともいう。
- 新潟あっさり系ラーメン(新潟市)
- 煮干し、鶏ガラ、豚ガラなどを使い、すっきりとした味で、塩ラーメンに近い薄い醤油色のスープ。麺は縮れの細麺もしくは極細麺。新潟市中心部の新潟島発祥。そのため新潟島系ラーメンともいう。
- 新潟濃厚味噌ラーメン(新潟市)
- 濃い味噌のラーメン。味噌の濃さを調節できるよう、別丼で割りスープが付くのが特徴。現・新潟市西蒲区域の旧・巻町発祥。
- 長岡系ラーメン(新潟県長岡市)
- 豚ガラを多く使い、比較的油っこい醤油味のスープに生姜の風味が強く利いている。長岡生姜醤油系ラーメンともいう。
- 富山ブラック(富山県富山市)
- 醤油をベースにしており、墨汁のように黒いのが語源。麺は少し固めの太麺。薬味として黒胡椒が振り掛けられている。富山県内が中心。
- 敦賀ラーメン(福井県敦賀市)
- 典型的な企画型ご当地ラーメン。
- 高山ラーメン(岐阜県高山市)
- 鰹出汁と煮干しをベースにしたスープと醤油、みりんなどで合わせたたれを直接寸胴に入れて、スープとたれを混ぜ、煮込んで作るという他に類を見ない製法。本来は醤油味のみで、かなりあっさりしている。ただ、最近は味噌味や塩味のものを出す店もある。比較的細い麺を使う店が多い。飛騨ラーメンとも呼ばれる。
- 台湾ラーメン(愛知県名古屋市)
- 鶏ベースの醤油味だが、具に挽肉、ニラ、唐辛子たっぷりとニンニクで炒めたものをスープにいれてかけて出すためとても辛い仕上がりである。今池の飲食店・味仙が発祥とされる。名古屋で独自に発祥したラーメンで、台湾には無い。台湾ラーメンと呼ばれるゆえんは、料理人曰く「台湾人店主が作ったラーメンだから」である。もやし・ニラをメインに唐辛子・ひき肉を炒めたものをのせる店舗もある。
- ベトコンラーメン(愛知県一宮市・岐阜県岐阜市)
- ニンニクをたっぷり使ったラーメン。「ベスト・コンディション・ラーメン」の略、あるいは「ベトナム戦争中の時期に生まれ、ベトコンの名前にちなんだ」とも言われる。
[編集] 近畿
- 京都ラーメン(京都市及び、京都府南部地域)
- 麺は、細めのストレート角麺で、比較的柔らかめに茹でる。具は、焼豚、支那竹、九条葱(これに加えてもやしをのせる店も多い)が載る。スープは、豚骨豚肉をベースにした醤油味の清湯スープ、甘みの強い鶏ガラベースのスープ、鶏ガラや野菜がドロドロになるまで煮込んで作られる白湯スープがある。 -> 詳細は「京都ラーメン」参照
- 神戸ラーメン(兵庫県神戸市)
- 現在は様々なラーメンが混在している。以前は、「京都ラーメンから派生したこってり系」(京都ではあっさり系と呼ばれる豚骨清湯スープ)と、「古典的な関西風あっさり中華」(清湯スープ。いわゆる中華料理のガラスープである。関東の中華そばと違い、魚介出汁をミックスすることはない)の2つに大別できた。-> 詳細は「神戸ラーメン」参照
- 天理ラーメン(奈良県天理市)
- 豚骨、鶏ガラをベースにした薄味の醤油ラーメンを下地に、大量の豆板醤(入れない店もある)、ニンニクを入れた辛口ラーメン。具に白菜、ニラ、炒めた豚バラ肉が載る。「中」「大」を注文したときのボリュームの増加割合が半端ではなく、店によっては「鍋」と呼ばれる、家庭から容器となる鍋を持ち込んでそこに盛り付けてもらうスタイルでテイクアウトできる店もあり、「鍋」で「大」を注文して一家の夕食のメインとするスタイルもある。「スタミナラーメン」「サイカラーメン」とも呼ばれる。
- 和歌山ラーメン(和歌山市)
- 豚骨醤油スープ。ドロドロになるまで煮込んだ豚骨スープに醤油を合わせていく製法と、醤油で炊き込むことによって味を染みこませた豚骨を炊いてスープを採る製法がある。新横浜ラーメン博物館館長の武内伸がわかりやすく、前者を「井出系」、後者を「車庫前系」と名付けたため、一時期その呼称で呼ばれることが多かったが、現在、この呼称はあまり使われなくなっている。又、このどちらの系統にも属さない店舗も存在する。特徴的な具として蒲鉾。サイドメニューとして早寿司、ゆで卵、おでん、どて焼きがある。和歌山にほど近い湯浅が醤油発祥の地とされており、濃厚な醤油味であるのも、その影響とされる。地元では和歌山ラーメンとは呼ばずに、単純に「そば」、あるいは「中華そば」と呼ぶのが一般的。
- 播州ラーメン(兵庫県西脇市)
- 醤油味だが甘みがあるのが大きな特徴。播州産の醤油を使い、播州地鶏・豚骨・野菜をじっくりと煮込んだものが多い。
[編集] 中国・四国
- 岡山ラーメン(岡山市)
- 鶏ガラベースに豚骨加えた醤油スープが多く、ストレートな中細麺を用いるとされている[要出典]。
- 笠岡ラーメン(岡山県笠岡市)
- 鶏ガラベースの醤油味で、チャーシューは、豚肉の代わりに鶏肉を使うのが特徴。昔、笠岡には養鶏場が多く存在し、そこで安く手に入れられた鶏肉を使用したため、鶏肉をふんだんに使用している。
- 福山ラーメン(広島県福山市)
- 笠岡ラーメンよりこってりで、尾道ラーメンよりスープが薄味でさっぱりしている。ルーツは戦前の支那そば。
- 尾道ラーメン(広島県尾道市)
- 醤油味に魚介系の出汁で、透明で淡白。豚の背油がクルトンのように浮かんでいるのが主流。鶏ガラ醤油ベースのものもある。
- 広島ラーメン(広島市)
- 豚骨ベースに醤油ダレを合わせたスープで、麺は細直麺である。具はチャーシュー、細もやし、メンマ、ネギが一般的である。店名に、すずめ・つばめ・うぐいす、など鳥の名前のつくものが多い。
- 宇部ラーメン(山口県宇部市)
- 濃厚な豚骨をベースに魚介系の醤油でアクセントをつけたもの。久留米ラーメンの影響が強く、広島ラーメンと久留米ラーメンの中間に位置する。
- 徳島ラーメン(徳島市)
- 豚骨醤油スープ。味付けは甘辛く、関西のすき焼き風。チャーシューの代わりに載る甘辛く煮込んだ豚バラ肉のトッピングに、生卵を落とす。地元では徳島ラーメンとは呼ばずに「中華そば」と呼び、徳島ラーメンをおかずにご飯を食べるのが習慣となっている。徳島で豚骨が主流となったのは、ハム製造会社から大量の豚骨が提供されたためともされている。
- 鍋焼きラーメン(高知県須崎市)
- 鶏ガラをベースにしたあっさり醤油味で、琺瑯の鍋で提供される。具に鶏肉、ネギ、竹輪、そして生卵を落とす。ご飯と一緒に食べる習慣があり、沢庵漬けも一緒に出される。
[編集] 九州
- 博多ラーメン(福岡市)
- 基本はさらりとした豚骨白湯スープ。味は豚骨ラーメンの中では比較的淡泊。ストレート細麺。替え玉は独特のスタイルで、麺が細麺であるために提供までの時間が短い反面、伸びやすく、少量ずつ茹でていたため。好みで白ゴマ、辛子高菜、紅生姜、潰しにんにくのトッピングを用い、タレも使って味を調節できる。福岡市中央区の湾岸部には、博多ラーメンと同種の「長浜ラーメン」がある。
- 久留米ラーメン(福岡県久留米市)
- 豚骨ラーメンの発祥。多量のラードを使う豚骨スープで、博多ラーメンに比べてこってりして濃厚なものが多い。独特の臭みがあるのは、豚骨を割って髄が出た状態でスープを煮込むためである。ストレート細麺。薬味に白ゴマ、下ろしニンニクなどがある。
- 玉名ラーメン(熊本県玉名市)
- 濃厚な豚骨スープと中細ストレート麺が特徴。
- あごだしラーメン(長崎県北部)
- 焼きあごを使ったあっさりしたスープが特徴。「焼きあご」とは当地名産のトビウオ(「あご」と言う)を焼いたもの。平戸市生月町(旧北松浦郡生月町)が発祥。
- 熊本ラーメン(熊本市)
- スープは豚骨系で鶏ガラをブレンドした濃厚なスープで、「マー油」(あるいは油で揚げたニンニクチップ等)で香味を付けるのが特徴。麺は中太ストレート麺を使用する。一般的な具は煮卵、チャーシュー、メンマ、キクラゲ、海苔などで、辛子高菜や紅生姜はあまり使用されない。戦後久留米から玉名を経て伝わった。
- 宮崎ラーメン(宮崎県)
- 豚骨をベースしたあっさりとしたスープに醤油や塩が加わる。麺は加水率が高い。薬味のニンニク醤油とラーメンと一緒に出される沢庵漬けが特徴。
- 鹿児島ラーメン(鹿児島県)
- 豚骨+鶏ガラの半濁スープに野菜を使うスープ(豚の頭骨のみ、また焼豚(煮豚)を一緒に入れている場合もある)に、かん水を使わない白っぽい中太ストレート麺。具に焦がし葱や木耳。白い急須に入ったお茶、大根の漬物が一緒に出されることが多い[9]。ニンニク(おろし&乾燥ニンニクの醤油漬け)・紅しょうがを置いている店もある。
[編集] 沖縄
詳細は「沖縄そば」を参照
使用される麺は、小麦粉100%でカンスイを用いているので、製法的には中華麺の一種であり、公正競争規約の上でも「中華めん」に分類されるが、「ラーメン」と見なされない場合が多い、沖縄県の郷土料理である。麺は太く独特の食感があり、スープは豚だしと鰹だしとのブレンドが多い。地域により、山原そば(沖縄本島北部(山原)各地)、名護そば(名護市)、与那原そば(与那原町)、久米島そば(久米島町)、宮古そば(宮古島市)、八重山そば(八重山列島各地)などの名称がある。
[編集] 日本国外のラーメン事情
日本国外では「インスタントラーメン」が「ラーメン」であると認識している所が多く、本来のラーメンが存在する国は少ない。
[編集] アジア
韓国の飲食店で出されるラーメンはほとんどがインスタントで、日本国内にある韓国料理店でも麺料理の麺はインスタントという店舗が多い。しかし、近年では台湾やタイ、中国などのアジア諸国を中心に日本式のラーメン店が人気を呼んでいる。少し変わった所では、シンガポール(屋台街)が挙げられる。ここでは、麺は生でスープがインスタントラーメン風という組み合わせにしばしば遭遇する。中華人民共和国のラーメン(拉麺)は、「南飯北麺」と呼ばれるように、米の生産ができない華北地方で多く食べられており、今日の日本のラーメンとスープの味と麺の作り方に大きな違いが見られる。中華人民共和国では塩味が大半で脂がたくさん使われることが多い。具はミンチ肉であったり、香菜と呼ばれる香草だけの場合もある。中華文化圏で「ラーメン(拉麺)」は、本来生地をそのまま伸ばして(これを拉と呼ぶ)細長い麺にしたものを指す。他に中国の中華文化圏には、生地を切った「切麺」(日本のラーメンやうどんがこれに近い)、小麦粉の塊を刀で削る「刀削麺」がある。
1990年代以降、中国・香港の繁華街に、日本のラーメン(現地では日本拉麺または日式拉麺と呼ばれる)を提供するラーメン店が誕生して多くの中国人客が訪れるようになり、日本食としてのラーメン・ブームが広がっている。スーパーマーケットなどで売られているラーメンはインスタント食品と見られることが多いようだが、日本ラーメン専門店のラーメンはそれとは別物と区別されることが多い。同じ中華文化圏の台湾でも高い人気を誇っている。中華文化圏では麺を食べるのがラーメンであり、スープは飲まないことが多かったため、日本のラーメンのスープの旨さは新鮮なようだ。中でも豚骨ラーメンの人気は高く、熊本の味千ラーメンのフランチャイジーが400店近くを中国国内に展開しており、日本の外食チェーン店としては最も多い。タイでは、首都のバンコクを中心に、8番らーめんや味千ラーメン、山小屋ラーメン、ばんからラーメンなど、日本の多店舗型ラーメン店の進出が目立つ。
[編集] 米州・ヨーロッパ
1970年代以降は、アメリカ合衆国のロサンゼルスやニューヨークなどに日本人駐在員向けのラーメン屋が多く設けられた。現在は、寿司と並ぶ日本食として新聞や雑誌の記事にされることが少なくなく、日本食の浸透に伴い多くの現地人が訪れている。また、日系人の多いブラジルのサンパウロや、日本文化への関心が高いイギリスのロンドン、フランスのパリなどにおいても多くの店舗がみられる。
欧米では、人肌より熱いものを飲む習慣が無いため、スープの温度を日本のより下げて出すことがある。ノルウェー国王ハーラル5世に出されたラーメンは、スープの入った容器を氷水に浸けてうちわで扇いで65℃(日本のラーメンのスープの温度は85℃ぐらい)まで冷ました。
[編集] 近種の料理
[編集] 中華料理
[編集] 中華麺を使った日本の料理
ラーメンと同様な麺を使用するがラーメンに分類されることはほとんどない料理。
[編集] その他
- サイミン - ハワイの郷土料理。ラーメンとほぼ同じ麺を使用し、基本的なトッピングも日本のラーメンに酷似している。スープにはエビなどの出汁が用いられ、油分の少ないあっさりとした仕上がりである。
- ライスヌードル - 米を原料とした麺。東アジアや東南アジアにおいてラーメンと似た食べ方をされる。
[編集] ラーメンのフードテーマパーク
- あさひかわラーメン村 (北海道旭川市)
- 札幌ら〜めん共和国 (北海道札幌市)
- 津軽ラーメン街道 (青森県つがる市)
- らーめん七福人 (埼玉県さいたま市)
- 武蔵浦和ラーメンアカデミー (埼玉県さいたま市)
- 麺達七人衆 品達ラーメン (東京都港区)
- ラーメン国技館 (東京都港区)
- ラーメンスクエア (東京都立川市)
- ラーメンSymphony (神奈川県川崎市)
- 新横浜ラーメン博物館 (神奈川県横浜市)
- ラーメン甲子園 (神奈川県横浜市)
- ときめきラーメン万代島 (新潟県新潟市)
- 桑名らーめん街道 (三重県桑名市)
- 京都拉麺小路 (京都府京都市)
- 高松拉麺築港(香川県高松市)
- ラーメンスタジアム2 (福岡県福岡市)
[編集] 関連項目
- 食器
- 人物
- メーカー
- 団体
[編集] 出典・脚注
- ^ 倉敷作陽大学の小菅桂子の説による。
- ^ BEGIN Japanology「ラーメン」 NHK 2009年10月16日
- ^ 大勝軒の代表取締役本人が1914年創業を明言。 2009年10月7日
- ^ この場合、運送に適したように、濃縮状態にされ、一斗缶などの容器に詰められている事が多い。
- ^ 例:財団法人日本地域開発センター機関誌2008年12月号通巻531号特集 「ご当地ラーメン」によるまちづくり [1]
- ^ これと同様に、評価数値や星(☆)の数でランク付けされ、他店と比較される事を嫌って、グルメ系ポータルサイトへの掲載を拒否するラーメン店も見られる。
- ^ 暗黙のルールとして、店内に明記されていない場合もある。
- ^ 料金が食券制の前払いであっても返金しないなどという事もある。
- ^ 白い急須や大根の漬物は、ラーメン屋に限らず、鹿児島ではうどん屋でも定食屋でも出てくる
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月28日 (土) 13:05 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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