三菱・ミラージュ

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ミラージュ(MIRAGE)は、三菱自動車工業1978年3月から2002年8月まで製造・販売していた小型乗用車。欧州にはColtとして輸出された。

初代ミラージュ誕生と共にできたカープラザ店のみでの販売となっていた。

目次

[編集] 歴史

[編集] 初代(1978年-1983年)

三菱・ミラージュ
初代
前期型
後期型
乗車定員 5人
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
エンジン 1.2L(G11B)
1.4L(G12B)
1.6L(G32B)
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット式独立懸架
後:トレーリングアーム式独立懸架
全長 3790mm
全幅 1585mm
全高 1350mm
ホイールベース 2300mm(3ドア)
2380mm(4ドア/5ドア)
車両重量 800kg
-このスペック表は試行運用中です-

三菱初のFF車として発売される。ミラージュの発売に合わせカープラザ店が展開され、さらに知名度を上げるため、映画「未知との遭遇」とのタイアップや、日本テレビと組んでのアメリカンフットボールの試合である「ミラージュボウル」の開催など、まさに鳴り物入りの登場となった。

エンジンは、横置きSOHC直列4気筒ガソリンエンジンのみで、排気量は1200 cc(オリオン・G11B) と1400 cc (オリオン・G12B)で、後に1600 cc(サターン80・G32B) が追加された。

マニュアルトランスミッションは、スーパーシフト(マニアの間ではイーグルシフトとも呼ばれていたようである)と呼ばれる2速の副変速機を持つことが特徴であり、主変速機と合わせ、4×2速の8速として使用できた。ミラージュは、エンジントランスアクスルの配置の関係から、トランスアクスルへの入力をエンジン本来の回転方向と逆転させる必要があり、副変速機は、そのために設けられたギアを利用している。

サスペンションは、フロントはマクファーソンストラット、リアはミラージュ独自のトレーリング式U字型サスペンションと呼ばれるトレーリングアーム式の4輪独立懸架を採用した。スプリングは、前後ともコイルスプリングを用いる。

直線を基調としたシンプルでクリーンで(当時としては)日本車離れしたスタイリッシュなボディスタイルも特徴の一つである。このデザインは「青いリンゴ」のイメージから発想されたものと言われ、その黄緑色は黄色などと共にイメージカラーの一つでもあった。

1978年3月
3ドアハッチバック発売。
1978年9月
5ドアハッチバック発売。
1979年3月
1400にフルオートマチック車とミシュラン製タイヤを標準装備した1600cc 88馬力の1600GTを追加。
1980年2月
一部変更。
1980年7月
1600GTに脱着式ガラスサンルーフ装着車を追加。
1980年10月
マイナーチェンジ。フロントグリルのデザイン変更。
1982年2月
ヘッドライトが異型2灯式に変更されるマイナーチェンジでミラージュIIとなる。4ドアサルーン(セダン)とクラス初の1400ccにターボモデル発売。国産ホットハッチ戦争の幕開けとなった。1400ターボは三菱重工製のターボを搭載し105馬力までパワーアップをした。4ドアには1400ccに省燃費MDエンジン(可変排気量システム)搭載車もあった。同時期、姉妹車ランサーフィオーレプラットフォームを共用するトレディアコルディアを発売。
1982年8月
4ドアサルーンと5ドアハッチバックにも1400ターボを追加。
1982年10月
超廉価グレード「1200EXスペシャル」(3ドア69万8,000円)を発売。
1982年12月
女性仕様車「1200ミッシー」(3ドア/4ドアセダン/5ドア)と「1400スーパーエディション」(4ドアセダンはMDエンジン搭載)をそれぞれ追加。
1983年2月
プラットフォームを共用するミニバンシャリオを発売。


[編集] 2代目 ハッチバック/セダン(1983年-1987年)バン/ワゴン(1985-1992年)

三菱・ミラージュ
2代目
ハッチバック(欧州仕様)
乗車定員 5人
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
5ドア ステーションワゴン/ライトバン
エンジン 1.3L(G13B)
1.5L(G15B)
1.6L(G32B)
1.8L(G37B・ワゴンのみ)
1.8Lディーゼル
(4D65・ハッチバックを除く)
駆動方式 FF/4WD
全長 4005mm
全幅 1635mm
全高 1360mm
ホイールベース 2380mm
車両重量 880kg
-このスペック表は試行運用中です-

プラットフォームは先代からのキャリーオーバー。スタイリングも初代モデルのイメージを色濃く残している。同時期に販売されていたトレディアやコルディアと同じようにリヤホイールアーチが台形状になっている。5ドアハッチバックはこの2代目が最後となる。

また、1985年から2008年までは、マレーシアの自動車メーカー、プロトンによってミラージュセダンをベースとするプロトン・サガが販売されていた。

1983年10月
フルモデルチェンジで再びミラージュとなる。
1984年9月
マイナーチェンジでフロントグリルを日本人好みのデザインに。4×2スーパーシフトが廃止され、ターボモデル以外にも一部5速MTが追加される。
1984年12月
ターボモデルの廉価版「GT」が追加される。
1985年2月
ワゴン/バン発売。ワゴン/バンは3, 4代目が登場した後も生産が継続され、1989年10月にマイナーチェンジが行われ、1992年5月にリベロが登場するまで生産が続けられた。
1986年2月3日
マイナーチェンジ。ガソリンエンジンは全車サイクロンエンジンに変更。またフロントターンシグナルランプの形状および位置変更、バンパーの大型化で車格感を向上。
1986年5月
1500ccにサイクロンECIマルチエンジン搭載車を追加。 
1986年10月
一部変更。車名もミラージュ・ナウに改める。3ドアにはイタルボランテデザインのステアリングとポルシェデザインのアルミホイールを標準装備した、若者向け3ドアX1Xシリーズと、エアコンパワーステアリング、フルカラードエクステリア・デビュー当時は上級グレードのみだったフルホイールキャップを標準装備とし、88万8000円で新登場した3ドア1300マリオンをそれぞれ追加。マリオンはモデル末期の量販グレードになる。


[編集] 3代目(1987年-1991年)

三菱・ミラージュ
3代目
ハッチバック(日本仕様)
セダン
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
エンジン 1.3L(G13B)
1.5L(G15B)
1.6L(4G61)
1.8Lディーゼル
(4D65・4ドアのみ)
駆動方式 FF/4WD
全長 3950mm
全幅 1670mm
全高 1380mm
ホイールベース 2385mm(3ドア)
2455mm(4ドア)
車両重量 1000kg
-このスペック表は試行運用中です-

バブル経済の中で登場した3代目は同時期に登場したギャランを小さくしたデザインとなり、丸みを帯びたスタイルとなった。上述の通りワゴン・バンはモデルチェンジされず、2代目を継続。同時期にランサーも5ドアセダン版としてモデルチェンジしている。

1987年10月
3ドアハッチバックのフルモデルチェンジ。基本グレードスイフト(初期型ではスーパートップと呼ばれる着脱可能な大型ガラスルーフを採用、後年はメーカーオプションになる)、女性を意識したファビオギャランGTOのMR以来の1.6Lの16バルブDOHCエンジン(4G61型エンジン、ターボ145馬力・NAは125馬力)を搭載したスポーティーモデルのサイボーグ[1]が登場。また、他グレードではリヤサイドウインドウの部分が鉄板(ボディ色)で窓が無い2シーターモデル[2]XYVYX(ザイビクス)が若干遅れて発表され、計4グレードが発表された。しかしザイビクスは不人気で最初のマイナーチェンジで廃止された。
1988年1月
4ドアセダンのフルモデルチェンジ。VIE(ヴィー)、サイボーグファビオの計3グレード。ちなみに、海外ではこの4ドアセダンは「ランサー」として販売されていた。
1988年11月
一部変更でスイフトに装着車が設定されたスーパートップはオプション化/AT車にはシフトロック機能を追加/充実装備スイフトXと1.6LのDOHCエンジンを搭載したスイフトRを追加。
1989年9月
マイナーチェンジ。1.5Lは12バルブ化されパワーアップ。
1990年10月
一部変更。後席左右に3点式シートベルトを標準装備。


[編集] 4代目(1991年-1995年)(CA/CB/CC/CD)

三菱・ミラージュ
4代目
ハッチバック
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
2ドア ノッチバッククーペ
エンジン 1.3L(4G13)
1.5L MVV(4G15)
1.5L(4G91)
1.6L(4G92)
1.6L V6(6A10・4ドアのみ)
1.8Lディーゼル
(4D65・4ドアのみ)
変速機 3AT/4AT/5MT
駆動方式 FF/4WD
全長 3950mm
全幅 1680mm-1690mm
全高 1365mm-1375mm
ホイールベース 2440mm
-このスペック表は試行運用中です-

曲線のデザインになる。ボディタイプは今まで通り3ドアハッチバックと4ドアセダンの2種類であるが、ランサーと同じプラットフォームでありながらフロントマスクやセダンの6ライトウィンドウ採用などランサーとの差別化が図られている。のちに世界最小の1.6L V6・4カムOHC(片バンクあたりDOHC方式)エンジンを搭載した「ミラージュ6(-シックス)」(4ドアセダンのみ)が発売され、また、2ドアクーペ(実質的には2ドアセダン)のアスティも登場した。

また、マレーシアにおいてはプロトンによって、ミラージュがベースのサトリアおよび、ミラージュアスティがベースのプトラが販売されていた。

1991年10月
フルモデルチェンジ。従来車よりも曲面デザインが更に強調される。エンジンはSOHC12バルブ仕様が1300が79馬力。1500は省燃費仕様MVVで91馬力で5速MTのみの設定。10モード燃費ではリッターあたり18.4kmを実現。3ドアにはギヤ比を落とした5速MTと組み合わされ10モード燃費ではリッターあたり21kmを実現した。続いてDOHC 16バルブ仕様が1500ccは電子制御キャブ仕様97馬力とECI(電子制御燃料噴射装置)仕様115馬力。1600ccが145馬力。4ドアセダンには2000ターボディーゼルも設定。
バブル期に開発・発売されただけのこともあって内装の質感ではミラージュ歴代モデルの中でもクオリティは高かった。上級グレードには小型液晶ディスプレイ表示のオートエアコンが装備され更には4ドアには運転席電動シート標準装備車もあった。
1992年2月
V61600DOHCエンジン搭載の4ドアセダン「ミラージュ6」を追加。
1992年5月
先々代のワゴン・バンが、ランサーベースのワゴン・バンであるリベロに統合される。
1992年10月
一部変更。1600ccのDOHCはMIVECエンジンを搭載して175馬力までパワーアップ。ホンダVTECに対抗した。[3]1年振りに「サイボーグ」名が復活した。4ドア車のマニュアル車にはMIVEC-MDエンジン(可変排気量システムにより低燃費を実現)も設定された。
1993年5月
4ドアセダンを2ドア化した2ドアクーペアスティ発売。1.5LのZと1.3LのVの2車種のみで廉価グレードの「V」は100万円を切るリーズナブルさが受け、ヒット商品となった。
1994年1月
マイナーチェンジ。エクステリアのフェイスリフトを受ける。MVVエンジン搭載車全車と3ドアの1300ccに4速オートマチック車のJを追加。2ドアクーペのアスティに1.6LのMIVECエンジン搭載のRXと3ドア1300スーパーFを追加。
1994年10月
一部変更。内装を中心にコストダウンに伴う素材変更。
1995年5月
3ドア1300に特別仕様車「ファビオ」を追加。


[編集] 5代目(1995年-2000年)(CJ/CK/CL/CM)

三菱・ミラージュ
5代目
ハッチバック(最終モデル)
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
2ドア ノッチバッククーペ
エンジン 1.3L(4G13)
1.5L MVV(4G15・4ドアのみ)
1.5L(4G15)
1.6L(4G92)
1.6L V6(6A11・4ドアのみ)
1.8Lターボ(4G93・4ドアのみ)
2.0Lディーゼル(4D68・4ドアのみ)
変速機 4AT/5MT
駆動方式 FF/4WD
全長 3870mm-3890mm
全幅 1680mm
全高 1365mm-1385mm
ホイールベース 2415mm(3ドア)
2500mm(4ドア)
-このスペック表は試行運用中です-

ミラージュ最後のモデルである。ハッチバックとアスティはキープコンセプトで先代のイメージが強く残っている。一方でセダンは再びランサー・ランエボⅣと同じボディを与えられているが、フロントマスクが異なる[4]。また、FTOと同じマニュアルモード付きのINVECS-IIを搭載したモデルも存在した。V6エンジン搭載車(セダン専用)は1.8Lに拡大されたものの、コスト削減のあおりを受けてメカニズム自体は24バルブでありながら2カムOHC方式(片バンクあたりSOHC方式)にグレードダウンを余儀なくされた。同時に、使用するガソリンがハイオクからレギュラーに変更された。

1995年10月
セダン、ハッチバックのフルモデルチェンジ。
1995年12月
アスティのフルモデルチェンジ。
1996年10月
一部改良。全車ABS&運転席エアバッグを標準装備化。
1997年7月
ハッチバックをベースにレトロ調のドレスアップを施したモダークを追加。
1997年8月
マイナーチェンジ。ヘッドランプが全車マルチリフレクター化。セダンはラジエターグリルがランサーと同じ大きさとなる。1.5L SOHC MVVエンジン搭載車(セダン専用)が廃止。
1999年1月
ミラージュディンゴを追加。→詳細は三菱・ミラージュディンゴを参照
2000年5月
3ドア/アスティ/セダンはランサーと統合され、ランサーセディアとなる。ディンゴは生産継続。
2002年8月
ディンゴの製造終了(後継モデルはコルト)。これによりミラージュは24年の歴史に幕を閉じた。また、ミラージュのために作られたカープラザ店は存在意義を失い、翌2003年には名称消滅に至った。


[編集] 車名の由来

  • ミラージュ - フランス語で神秘、ロマンチック。または、英語蜃気楼の意味。初代モデルがダッソーのミラージュ戦闘機(ちなみにこちらもフランス語で幻影あるいは蜃気楼)をイメージして名づけられたという説もある。
  • アスティ - 英語のASTIR(活気ある)からの造語。

[編集] ランサーとの関係

[編集] 顔面スワップ

ランエボの顔を普通のランサーに移植する改造は有名だが、4代目・5代目ミラージュでもエボI~IV(4代目:エボI~III 5代目:エボIV)のフロントのみ顔面スワップが可能である。通称「ミラージュエボリューション」「ミラエボ

[編集] 外国での販売

イーグル・サミット
イーグル・サミットクーペ

[編集] 脚注

  1. ^ 趣味性の強いホットハッチであったが、国内での1.6LのDOHCを搭載した各社の3ドアのホットハッチ(FX-GTパルサーミラノX1ツインカムシビックSiファミリアスポルト16)の中ではミラージュが最後発となったがシビック以外は不人気のため、後で量販グレードのスイフトに1.6LのDOHCエンジンを搭載したスイフトRを追加して価格を引き下げたが起爆剤にはならなかった。
  2. ^ イギリスではこのような仕様のボディは税金が安く、イギリス向けには他社にもこのような仕様のボディを持つ物が存在した。
  3. ^ 国内での1.6Lホットハッチシビック以外は何故か不人気でミラージュも例外ではない
  4. ^ なお、輸出仕様はフロントマスクがランサー同様のものとなっている。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ
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最終更新 2009年10月16日 (金) 12:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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