三菱・4B1型エンジン
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ギャランフォルティススポーツバック
4B10、4B11、4B12は、それぞれ三菱自動車工業の開発・製造する直列4気筒エンジンの型式。
排気量や性能は異なるものの、全て「ワールドエンジン」として開発されたため、特にそれぞれの型を言い分ける必要がない場合、ここでは便宜的に4B1型エンジンもしくは単純に4B1と呼ぶ。
目次 |
[編集] 概要
4B1の元となったワールドエンジンは、提携関係にあった日本の三菱自動車工業、韓国の現代自動車、ドイツ・米国のダイムラー・クライスラー(現・ダイムラーAG)により共同設立されたGEMA(Global Engine Manufacturing Allianceの略)により設計されている。そのため、同様にワールドエンジンの設計を受け継いだエンジンは、三菱自動車の4B1だけでなく現代自動車とクライスラーにも存在する。
ただし、ワールドエンジンの仕様に基づいているのはシリンダーブロックなどエンジンの基本的な箇所であり、インテークマニホールド、エキゾーストマニホールド、吸排気弁などについては三菱のみで開発されている。そのため4B1の開発に携わった三菱の技術者でさえ、同じワールドエンジンの設計に基づいて開発された現代自動車のシータエンジンのことを、「(部品の共有はしていても)全くの別物」と語っている[1]。
もともとワールドエンジンは、共同開発や部品の共有化によって開発費や製造ライン維持費を削減するのが目的であったが、全てを共有することは考えられていなかった。共用するのはエンジンの基礎的な部品のみであり、市場の需要に対して各社が自由にエンジンの性能を決定出来るだけの余地が残されていた。ダイムラー・クライスラーのワールドエンジンに搭載される吸気バルブ、排気バルブの製造は三菱が行っている[2]。
製造は、2007年現在、日本では全て滋賀県湖南市にあるパワートレイン製作所滋賀工場で行われている。
[編集] 諸性能
[編集] 4B10
| シリンダー配置 | 直列4気筒DOHC16バルブMIVEC |
|---|---|
| 排気量 | 1798 cc |
| ボア | 86 mm |
| ストローク | 77.4 mm |
| 圧縮比 | 10.5:1 |
| 燃料噴射装置 | ECI-MULTI(電子制御燃料噴射) |
| 最高出力 | 105 kW(143 馬力)/ 6000 rpm |
| 最高トルク | 177 Nm(18.0 kgm)/ 4250rpm |
スペックを見れば分かるように、ボアよりもストローク(行程)が短いショートストロークエンジンである。
2007年現在、日本で4B10が搭載されている車はないが、海外ではランサーに搭載されている。日本で今後搭載される予定があるのかどうかは不明。
[編集] 4B11
| 過給器の有無 | なし | ターボ |
|---|---|---|
| シリンダー配置 | 直列4気筒DOHC16バルブMIVEC | |
| 排気量 | 1998 cc | |
| ボア | 86 mm | |
| ストローク | 86 mm | |
| 圧縮比 | 10:1 | 9:1 |
| 燃料噴射装置 | ECI-MULTI | |
| 最高出力 | 113 kw(154馬力)/ 6000 rpm | 206→221 kw(280→300馬力)/ 6500 rpm 177 kw(240馬力)/ 6000 rpm |
| 最高トルク | 198 Nm(20.2kgm)/ 4250 rpm | 422 Nm(43.0kgm)/ 3500 rpm 343 Nm(35.0kgm)/ 3000 rpm |
4B11はギャランフォルティス(輸出名:ランサー)などに搭載される自然吸気タイプと、ランサーエボリューションX、ギャランフォルティス・ラリーアート(輸出名:ランサーラリーアート)、ギャランフォルティススポーツバック・ラリーアートに搭載されるターボタイプがあるが一緒に書いた。
しかしながら、NAモデルのギャランフォルティスに搭載される4B11とランサーエボリューションに搭載される4B11ターボは、外見こそターボの有無以外ほとんど同じであるが、ターボモデルはランサーエボリューションに求められる性能を満たす必要があったため、使われている多くの部品は設計や工法が違い、軽量化・高剛性化されており、自然吸気のものとは別物と言っていいほど異なっている[3]。
ただし、ギャランフォルティス・ラリーアート、ギャランフォルティススポーツバック・ラリーアートに搭載される4B11ターボエンジンは、ランサーエボリューションXに搭載されているエンジンと同じもので、ターボチャージャーをツインスクロールからシングルスクロールに変更、ラジエーターやエアクリーナー、インタークーラーの形状とサイズの最適化を図ったものである。
これによって作られたランサーエボリューション用の4B11ターボは、それまでのランエボに搭載されていた4G63と比較し、最高出力は206kWで同じながらトルクが太くなったことでレスポンスが向上し、エンジン全体で12kgの軽量化と、エンジンの低重心化がされた。
[編集] 4B12
| シリンダー配置 | 直列4気筒DOHC16バルブMIVEC |
|---|---|
| 排気量 | 2359 cc |
| ボア | 88 mm |
| ストローク | 97 mm |
| 圧縮比 | 10.5:1 |
| 燃料噴射装置 | ECI-MULTI |
| 最高出力 | 125 kW(170 馬力)/ 6000 rpm |
| 最高トルク | 226 Nm(23.0 kgm)/ 4100rpm |
アウトランダーの2.4LモデルやデリカD:5に搭載されている。ボアは4B10、4B11とから2mm拡張されているが、ストローク(行程)の長いロングストロークエンジンである。実質的なワールドエンジンの成果とされており、4B11と4B10はこのエンジンをもとにボアとストロークを縮小させたものである。
4B1の中では日本で最初に発売されたエンジンで、アウトランダーに搭載されてのお披露目であった。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ アウトランダー発表 エンジンはほぼ三菱オリジナル
- ^ 三菱重工業プレスリリース2005年9月
- ^ モーターファン別冊・ランサーエボリューションXのすべて 三栄書房 p.43 ISBN 978-4-7796-0308-2
最終更新 2009年11月9日 (月) 07:45 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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