住居表示

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住居表示街区案内板の例、藤沢市片瀬海岸二丁目。△丁目①番などと「番」まで表示される。住居を示す「号」は表示されない。
町名板と住居番号板の2枚から成る住居表示板(個人情報保護のため一部は削除してある)。

住居表示(じゅうきょひょうじ)とは住所の表し方の1つで、日本のものは1962年5月10日に施行された住居表示に関する法律に基づいて行われる街をわかりやすくしたり郵便物を配達しやすくすることを目的にした制度である。住居表示化されると、住所から場所の特定が容易になる。町名の変更を伴い、区画整理とセットで行われることが多い。例えば○○三丁目11番6号(○○3-11-6)という住所のとき、町名は「○○三丁目」で「11」あるいは「11番」を街区符号(がいくふごう)、「6」あるいは「6号」を住居番号という。

住居表示には、街区方式道路方式がある。日本では多くの場合、街区方式が用いられている。道路方式は欧米でよく見られる方式で、日本では山形県東根市の一部で使われている。京都市中心部で一般に用いられる通り名とは異なる。

特に都市部で積極的に導入され、政令指定都市では京都市を除いて採用されている(京都市は住居表示は採用されておらず、例えば洛西ニュータウン地区では住居表示風の地番である)。

住居表示の実施地区においては各街区の角に街区表示板、各建物に町名板と住居番号板(住居番号表示板とも言う)の2枚から成る住居表示板が設置される。なお町名板と住居番号板は通常、住居表示の実施地区において建物を新築すると必要になる住居表示の設定申請を市区町村に対して行うと当該建物の住居表示の設定通知書とともに交付または送付される。

目次

[編集] 番号のつけ方(街区方式)

(以下は、ほぼすべての市区町村で採用されている街区方式での番号のつけ方について)

街区方式は原則として道路に囲まれた区画(ブロック)が単位(街区)となり、1つの町名は複数(まれに1つ)の街区で構成される。昔からの町(通り)の区割りに配慮して、1つのブロックを背割りで複数の町名に分ける場合もある。背割りとはブロック内の家屋や建物の背面を境に区画として分ける方式[1]

[編集] 街区符号

各市区町村で決めた基準となるもの(例えば市役所など)に一番近い街区から1、2、3…と順番に番号を振っていく。

例外的な街区符号として、数字以外の文字を用いたもの(大阪市中央区上町「A番」、同区久太郎町四丁目「渡辺」、埼玉県鴻巣市本町一丁目「本一町」、同市本町一丁目「宮本町」、東京都港区新橋二丁目「東口地下街」(公道地下に位置する地下街)など)や数字以外の文字と数字を併用したもの(大阪市鶴見区諸口五丁目「浜6番」など)もある。

[編集] 住居番号

各街区で上で決めた基準に一番近い角を起点にしそこから街区の外周に沿って時計回りに距離を測って10m(~15m)ごとに区切り、順番に1、2、3…と基礎番号(フロンテージ)をつける。そして、建物玄関または主要な出入り口が接する位置の基礎番号を住居番号とする。このため住宅が1つの街区に均等間隔に整然と建てられても入口の玄関がそれぞれの住宅によって離れている場合、必ずしも住居番号が連番になるとは限らない。また、隣同士で同じ番号になることもある。

(例)○△一丁目1番1号の隣が2号、その隣が4号、さらにその隣も4号となる。

共同住宅などの場合は、基礎番号(棟番号)と部屋番号を「-」でつないで戸別の住居番号(「4-204号」(第4棟2階04号室)のような形式)とすることがある。また自治体によっては住民票などの登記上で、基礎番号の中に棟番号と部屋番号を包括した登記にする場合もある。この場合は○△一丁目2番3-456号という登記になる。

[編集] 地番との違い

地番土地の場所、権利の範囲を表すための登記上の番号、住居表示は建物の場所を表す番号と言うことができる(ただし、登記上の家屋番号と住居表示の住居番号は全く異なる)。住居表示の実施された地域でも登記上では地番で表され、地番が消滅することはない。

(例)○○1234番地(実施前:住所、登記上とも)→××町三丁目2番3号(実施後:住所)、××町三丁目1234番地(実施後:登記上)

なおひとつの町を複数の町や「丁目」に分割したりするが地番は変更しないことを町名整理といい、住居表示とは異なる。

(例)△△5678番地(実施前:住所、登記上とも)→△△一丁目5678番地(実施後:住所、登記上とも)

建物のないところには住居番号が付かないため、建物の建築予定場所などを公式に表現する場合は地番を用いたり街区符号までの住居表示(「××町5番街区」のような形式)を用いたりする。

住居表示化されて長い年月が経過した地域では地番が表記された地図が少ないこともあり、一般住民には土地の地番の存在に気づきにくい。また、そのような地域では地番を宛所とした郵便物は配達不能である。

[編集] 特徴

  • 地番と違って、合筆分筆をした場合に番号の順序が崩れたり枝番が発生したりすることがない。
  • 初めての人でも容易に目的の建物に到達できる。
  • 建物に番号をつけるため、このシステムは市街地で特に有効。

[編集] 性質

  • 建物を建て替えた際に玄関の場所が変わった場合、住居番号も変更になることがある。
  • 狭い建物が並ぶ場合や袋小路にある建物がある場合、同じ住居番号を持つ建物が連続することがある。
    • 自治体によっては住居番号に枝番(「4号の2」あるいは「4号2」のような形式)を付けて対処するケースもあるが稀である。
  • 町名の変更で伝統的な地名が消滅することも多く従来からの地名の保護体制がとられなかったため、多数の歴史的な地名が消滅したので町名、地名の戦後の「地名殺し」とも呼ばれる。その後法律は一部改正されたが、実際にはその後の住居表示でも改正法の趣旨が守られていないことが多い(楠原佑介櫻井澄夫今尾恵介[2]などは最近のこの趣旨を意識しない町名変更を法律違反とみなしている)。
  • 伝統的な両側町、町内会など地域コミュニティとの無関連性が生じたため町内会組織や祭りなどの伝統的な組織や風土、慣習などへも影響を与えた。そのため一部の市町村では旧町名復活の動きがあり、実際に金沢市のように一部の町名を復活させたケースも出ている(旧町名復活運動)。
  • 戦後、とくに増加したのは戦災復興と同時に進められた区画整理によりそれまでの町名は戦災前の区画であり、新たに整理された区画では町名地番がずれている現状を修正する目的もあった。従って金沢市のように戦災に遭わなかった街では古い区画が残っており、旧町名の復活も容易であったことによる。
  • 住居表示制度を施行する際、月日は2月1日になることが多い。これは、郵便局での年賀処理を考慮したものである。

[編集] 脚注

  1. ^ 背割りは東京都新宿区の北町、中町、南町など住居表示未実施の地域ではよく見られる。背割りで住居表示を実施した例としては、大阪市中央区の北久宝寺町○丁目、南久宝寺町○丁目、博労町○丁目など。また住居表示とは別に木材にも背割りと呼ぶ処理方式がある。
  2. ^ 地図研究家・今尾恵介

[編集] 関連項目

最終更新 2009年8月24日 (月) 11:29 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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