地震波
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地震波(じしんは)は、地震により発生する波。 以下の種類がある。
| 地震波 | ||
|---|---|---|
| 実 体 波 |
P波 | |
| S波 | ||
| 表 面 波 |
ラブ波 | |
| レイリー波 | ||
目次 |
[編集] 地震波の種類
[編集] 実体波
[編集] P波
Primary wave (第一波)または Compressional wave (疎密波)という。 進行方向に平行に振動する弾性波。固体・液体・気体を伝わる。速度は岩盤中で5~7km/秒、地震発生時最初に到達する地震波で、初期微動を起こす。海上の船舶においては、観測される海震はこれによる。
[編集] S波
Secondary wave (第二波)または Shear wave (ねじれ波、たわみ波もしくは剪断波)という。 進行方向と直角に振動する弾性波。固体を伝わる。速度は岩盤中で3~4km/秒、P波に続いて到達し、主要動(しゅようどう)と呼ばれる大きな揺れを起こす。
断層破壊ではS波の振幅が大きくなる傾向にあるが、等方爆発では理論上S波は発生しない。
- ※P波・S波を「縦波」・「横波」と呼ぶことがあるが、あくまでも進行方向に対しての縦横であり、P波で家が上下に揺れる、あるいはS波で家が左右に揺れるとは限らない。ただし地震計での記録などを見ると、震源が浅い地震における震央のごく近傍などを除き、P波は上下成分が、S波は水平成分が卓越する傾向にある。
[編集] 後続波
P波およびS波は、地球内部の各不連続面や海底、地表で反射や屈折するものがある。これらは後続波と総称される。代表的な後続波としては以下のものが挙げられる。
- 上方へ伝播したP波が一度地表で反射したpP波
- 下方へ伝播したP波が一度地表で反射したPP波
- P波が外核内を伝播したPKP波
- P波が外核内を伝播し、一度外核-マントル境界で反射したPKKP波
- 下方へ伝播したS波が一度地表で反射したSS波
命名には以下の規則がある。
- p,s:震源から上方へ伝播するP波およびS波(ただし地表で反射した場合のみ。直達波はPおよびSとする)
- P,S:同下方へ伝播するP波およびS波
- K:外核内を伝播するP波
- I:内核内を伝播するP波
- c:マントル-外核境界での反射(外核を伝播しない場合)
- i:外核-内核境界での反射(内核を伝播しない場合)
- P'P',S'S':震源から遠い位置(角距離120度以上)の地表で反射して、より震源に近い位置に戻ってくるP波およびS波
より局地的には、地殻内の構造による反射波、屈折波が観測される。
また、地殻内での不均質性に起因する散乱波はコーダ波と呼ばれる。
[編集] 表面波
地球の表面を伝わる表面波。P波・S波が、岩盤中を伝わるため実体波と呼ばれるのに対して、固体と気体(または液体)の境界のみを伝わるため、境界波とも呼ばれる。周期が長く、振動幅も大きい。また、P波・S波と比べて減衰しにくい。伝播機構により、レイリー波・ラブ波の区別がある。伝わる速度は、S波と同程度かやや遅い。表面弾性波も参照。
[編集] レイリー波
レイリー波(Rayleigh wave)は、水面に立つさざ波に似た動きをする表面波である。1885年に第3代レイリー男爵ジョン・ウィリアム・ストラット(John William Strutt, 3rd Baron Rayleigh)によって存在が理論的に証明された。
上下動と水平動からなり、地表が上下方向に楕円を描くように振動する。実体波に比して進みが遅く、例えば駐車場では車両が上下に震動することから、観測は容易である。
[編集] ラブ波
ラブ波(Love wave)は、水平の剪断力を地面に与える表面波である。1911年にイギリスの数学者・物理学者オーガストゥス・ラヴ(Augustus Edward Hough Love)によって理論的に証明された。地表に対して平行に、進行方向に対して垂直に振動する。一般に、レイリー波に比してやや早く進む。
[編集] 自由振動
M8を超えるような巨大地震では、地球全体の振動が観測される。これらは地球の自由振動と呼ばれる。膨張・収縮を繰り返すものと、ねじれ振動を行うものに大別され、それぞれ空間的な周期によって各モードに細分される。最も顕著なモードは地球全体が膨張と伸縮を繰り返すもの(0S0)で、周期は千秒を超える。長らく理論のみで実観測例がなかったが、チリ地震で観測に成功した。近年ではM<7の地震でも観測されることがある。
- S:膨張と収縮を繰り返す。0S0は地球全体が伸縮する。0S2は両極で同じ伸縮、赤道でそれとは逆の伸縮を繰り返す。0S4は両極と赤道で同じ伸縮、中緯度で逆の伸縮を繰り返す。1S0は地表全体が伸縮するが、地球内部でまた別の伸縮をする。など(ここでは解説のために極、赤道などと述べたが、実際は緯度に規定されるわけではない。地球上での位置関係に注目されたい。Tの解説でも同じ)
- T:ねじれの振動を繰り返す。0T2は北半球と南半球で逆方向に回転する。0T3は南北の中高緯度帯で同じ向き、低緯度帯で逆向きに回転する。1T2は地表では北と南で逆方向に回転するが、地球内部では地表とは逆の回転をする。など
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 強震動の基礎(強震ネット)
- 緊急地震速報に関する研究調査や普及活動(特定非営利活動法人リアルタイム地震情報利用協議会)
- 日本列島下の三次元地震波速度構造モデルの公開(防災科学技術研究所高感度地震観測網[Hi-net])
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