大型自動二輪車
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大型自動二輪車(おおがたじどうにりんしゃ)とは、日本におけるオートバイの区分のひとつで、総排気量400ccを超える二輪車の最高峰を指す。
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[編集] 概要
日本における二輪車の最高峰である。車検が必要なだけではなく、車両価格が高価だったり燃費の良くない車両が多いなど、維持費は比較的大きいが、排気量による制限がないために設計が自由であり、パワーにあふれ、所有欲を満たす、趣味性の高い車両が多い。
大型二輪免許で運転でき、高速道路も走行できる。2005年4月より、首都高速の一部を除く高速道路での二人乗りが可能となった。ただし、20歳以上で免許の期間が3年以上(普通自動二輪の免許期間も合算される)などの条件がある。
警視庁・道府県警・その他警察公務機関で白バイとして現在広く採用されている車種である。また海外においても、警察機関で大型自動二輪車相当のものが採用されている。
オートバイにおける最高峰へ分類されるカテゴリであり、0-100km/hが2秒台と単純な発進加速では四輪のスーパーカーやレーシングカーすら凌駕する市販車も多い。故に大型自動二輪車を運転するライダーは、高い運転技術や安全運転・法律遵守への高い意識を持つことが求められる(これは公安委員会が認可した二輪車教習教科書の殆どへ明記されている)。
[編集] 法律上の定義
大型自動二輪車は、道路交通法施行規則において次の通り定義されている。[1]
- 総排気量0.400リットルを超える内燃機関を原動機とする二輪の自動車(側車付きのものを含む。)で、大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外のもの
[編集] 免許制度
かつての大型二輪免許である自動二輪免許(限定なし)は、1965年9月1日にこの時点で小型特殊自動車、原動機付自転車を除く運転免許所持者に軽自動車免許(二輪車は250cc以下)の区分変更によりオマケとして付与された(いわゆる「ポツダム免許」。)(この時点で自動二輪免許の所持者は二輪車については変更なし。(全ての二輪車が運転できる。)三輪、四輪車については360cc以下の軽自動車のみ)ため、大型二輪の乗車経験もない70代の高齢者でも大型自動二輪免許を持っているという現状がある。
1952年から1965年まで自動二輪免許は軽自動車免許より上位で、自動二輪免許で軽3・4輪車(360cc以下)を運転できた。当時は400ccのバイクで教習・試験が行われた。この時期は、二輪は実用車が中心で、エンジンの改良とともに小型化され、ついには二輪の中心が原付二種(今の小型自動二輪車)となった。
1965年から普通自動車免許では原動機付自転車(50cc以下)しか運転出来なくなったが、逆に自動二輪免許の教習・試験は125ccに変更され、免許取立てで大型バイクに乗って暴走する事が問題となっていった。これは高度経済成長により趣味で大型バイクを買う事ができるようになったためで、1972年には教習・試験車が400ccに戻された。
そして、1975年より運転免許試験場での技能試験または自動二輪中型限定免許からの限定解除審査(共にいわゆる「一発試験」)の合格者のみに交付されたが、その合格者数は全受験者の一割未満ともいわれる難関であったがゆえに、免許そのものが高嶺の花となった状況が続いた。
しかし、ハーレーダビッドソンやBMWなどの海外のメーカーから「輸入バイクが売れないのは、日本の免許制度に原因がある」(=非関税障壁)と外圧がかかり、1996年9月の免許制度改正から「公認自動車教習所」で大型二輪免許の教習を受けられるようになった(実際には認可までに時間がかかり、1997年教習開始)。以前よりは容易に免許を取得できるようになってからはカテゴリーとしての人気が高まった。
なお、1996年から大型二輪免許と普通二輪免許が独立した免許となったため、現在では普通二輪免許の限定を解除して大型二輪免許を取得することはできないので注意が必要。また免許が独立したことにより、別個のものと扱われるようになったため、普通二輪免許で大型自動二輪車を運転した場合、免許条件違反ではなく無免許運転扱いとなる。
教習所によっては、無免許または原付免許、普通免許、中型免許、大型免許、大型特殊運転免許からいきなり大型二輪免許を取得出来るところもあるが(多くの場合最低でも小型自動二輪へ乗れる実力があることを前提にしてある)、教習効率等を理由に段階的な取得を薦めたり、そもそも普通二輪免許を所持しない人を対象としたコースを設けていないことも多い。
2005年6月より二輪免許にもオートマチック限定免許が創設され、400ccを超えるビッグスクーターを運転するには大型二輪AT限定免許を取得すれば乗ることができるようになった(125cc超400cc以下の場合は普通二輪AT限定免許)。しかし創設当時には650ccを超えるオートマチック車両が日本国内で生産されていなかったことから、現在でも大型二輪免許のAT限定には650ccまでの排気量限定がついており、MT車での限定解除審査に合格しないとそれ以上の排気量を持つ(AT車も含む)大型自動二輪車を運転することができない。なお2008年現在は650ccを超えるAT車のオートバイも販売されているが、特別な事情による公安委員会の了承を得ない限り規定を越える条件(この場合650ccを超えるAT車)での免許取得は行えない。
[編集] 初心者特例について
免許を取得してから1年間以内に3点以上の違反をし、初心者講習を受けずに再試験になった場合や、受講後再度免許を取得してから3点以上の違反をした場合は再試験に不合格になるとその該当する車種だけ取り消しになる。通常上位免許を取得すれば該当車種の再試験は免れるが、この大型自動二輪には上位免許が存在しないため上位免許取得し初心運転期間を強制終了することが不可能である。また普通自動車も人生の中で初心運転期間終了までに通算して2年以上の運転歴(普通免許又は大型特殊免許のうちどちらか一方又は両方の免許有する期間)があれば中型免許を取得し、初心運転期間を強制終了することが出来る点でこの車種だけは特別である。また余談であるが普通自動二輪で16歳以上18歳未満で初心者特例の再試験に該当してしまった場合もちろん上位免許の取得という方法は使えないため再試験を受ける他ない。
[編集] 750ccが特別な存在となった理由
かつては大型自動二輪車の代名詞といえばいわゆるナナハン(排気量750cc)であったが、これはCB750FOURが販売された時、当時の四輪車を超えるスピードで走行できたことから、国内メーカーが正規に販売できるバイクの排気量を750ccまでとする業界の自主規制が行われたためである。このような自主規制が行われた理由としては、制度設立当時に暴走族がナナハンを乗り回して暴走行為を頻繁に起こしていたため、大排気量車を渡さないようにするために設立されたとの説がある。また、現在ミドルクラスとよばれる排気量が当時としては大排気量であったこともある。それが解除された近年は排気量1,000ccを超えるバイク(リッター車と呼ばれる)が大型自動二輪車の主流となっており、600ccや750ccの排気量を持つバイクは、現在ではミドルクラスと呼ばれている。
なお国内の正規販売車が750cc以下であった時から、それを超える排気量を持つ車両が輸入および逆輸入されて国内を走っているが、750ccを超える車両が販売できる現在でも、正規販売車は騒音や馬力の規制が強いことから、規制の緩い国向けに生産された車両が逆輸入され続けている。
また国内のフェリー運賃において自動二輪車は大きさや重量ではなく排気量で区別され、現在でも125cc以下、125cc超750cc以下、750cc超で運賃が区別されている事が多い。
[編集] 大型自動二輪車の特徴
"SS"(スーパースポーツ)や"US"(アルティメットスポーツ)と呼ばれる、最高時速が300km以上にまで達する車種(ただし現在は規制により構造上300km/hを超える速度は出せない)をはじめ、長距離巡航に適した「ツアラー」、ハーレーダビッドソンに代表される「アメリカン」など車種も豊富である。中には四輪車のエンジンを積み、排気量8,000ccを超える「メガクルーザー」と呼ばれる超大型バイクも存在する。
日本では、国内メーカーのものでも海外に輸出したものを輸入したもの(いわゆる逆輸入車)も多い。これは、国内仕様で販売されたものは大幅な出力規制を受け、一部の例外を除いては750ccの車両において77ps、1,000cc超の車両においては100psを上限とされていたためである。なお、この規制は2007年7月に撤廃され、現在は100psを越える国内仕様車両も販売されている。
大型自動二輪車共通の特徴として、大トルク出力が得られるエンジンを備えている(例としてホンダのCB400SFが 38N・mなのに対し、CB1300SFは 117N・m)。また出力特性も中・低回転を重視しているものが多い。これによりエンジン回転数を上げなくても十分な出力を得られる。これは長時間運転しても疲労を少なくする事へ寄与する。また大出力のエンジンに対応した剛性の高いフレームは高速走行時における操縦安定性へ寄与し、快適な走行が可能となる。
一方、大トルク・高出力はアクセルコントロールをシビアにし、不用意なアクセルはパワースライドやパワーリフトを起こす危険があり、そういった無思慮な運転は事故の元となる。パワーウェイトレシオは中排気量クラスでも四輪の高級車並かあるいはそれ以上であり、また二輪の特性上それらを越える加速力がある。一般道路を走行するにあたってのアクセルワークはミリ単位以下の繊細さを必要とし、原付のように全開にする必要はない。これらに加え車重も大きくなるため、普通自動二輪車と比べてバランスが悪かったり、アクセルコントロールの荒いライダーは低速走行時に転倒を起こす可能性が高くなる。ただしスーパースポーツと呼ばれるオンロード向けのスポーツバイクについては、乾燥重量が160kgを切るものもある。これらについては車両の性格上、前傾を強いる乗車姿勢や高回転高出力型のエンジン特性を備えており、もともと低速での操縦性をあまり考慮していない。
[編集] 海外の状況
大型二輪の免許制度は日本独自のものである。だが欧州の場合は年齢や経験により25kw(34ps)までに制限され、免許取得後2年間は25kwまで出力を低下させた仕様の車両でなければ乗ることが出来ない。ただし25kwに抑制することさえ出来れば、どんなに大排気量のものでも乗れる。なお国別で制度の細分が異なり、イギリスの場合は取得2年後に試験を受ける必要があり、イタリアの場合は21歳になると35kw(47ps)まで自動的に乗れるようになり制限なし免許の試験を受ける資格が手に入る。スペインでは2008年10月に日本の400cc免許に相当するA2免許が創設される予定だったが、500ccまでの制限となった。また教習制度も各国によって違うが、現時点でドイツの場合は25歳以上ならいきなり、出力無制限の免許に対する教習を受けることが出来るようになる。
2012年から欧州の免許制度が統合され、AM免許(50cc・45kmリミッター)、A1免許(125cc・11kw)、A2免許(35kw)、A免許(出力無制限)となり、A免許取得のためには必ず試験を受けることとなる。
なお欧州においては排気量によって保険料が変わり、600ccを境目に保険料が高額になる。さらに、600ccのほかにも25kw、72kw(98ps)などを境目に保険料が変わる。これにより欧州では600ccが普通二輪と大型二輪の境目だと勘違いしている日本人もいるが、免許制度とは一切関係がない。
ニュージーランドの場合、初心者は250ccまでで速度は70km/h(一般道路)の制限があり、オーストラリアの場合も初心者は250ccまでで80km/hの速度制限が存在した。現在、オーストラリアの初心者免許制度であるLAMSが改訂され現在、いくつかの州で新制度が導入され始めている。最大排気量は660ccとなったがパワーウェイトレシオなどの規制がある。そのため、高出力の600ccスーパースポーツなどは乗ることができない。この改訂によりホンダは2008年からオーストラリアでもCB400の発売を開始した。このような制度から海外では400ccの需要がほとんど無いにしても、250ccに関しては先進国でもそれなりにある。
なおアメリカやカナダは州ごとに異なる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年10月26日 (月) 12:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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