日本語能力試験

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日本語能力試験(にほんごのうりょくしけん、Japanese Language Proficiency Test、略称JLPT)は、財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金が主催の、日本語母語としない人を対象に日本語能力を認定する公的な検定試験である。日本を含め世界52カ国・地域(2008年時点)で試験を受けることが出来る。

目次

[編集] 概要

1984年開始。最上級は1級、最下級は4級。従来は年に1度(12月第1日曜日)実施されていたが、2009年7月に1~2級(国内及び中国韓国台湾のみ)、12月に全級(全地域)の試験が実施され、1~2級に関しては最多で年2度の受験が可能となる。

日本国内では日本国際教育支援協会が、海外では国際交流基金が現地の機関と共同で試験を実施している。開始当時は世界15カ国・地域で約7,000人の受験者であったが、年々受験者数が増加し、2008年には世界の52カ国・地域で過去最高の約56万人が受験した。特に近年は受験者がめざましく増加する傾向にある。

解答はすべて4択のマークシート方式である。問題レベルはすべて日本語を母語としない外国人が日本語を学習するカリキュラムに基準を合わせているため、日本語を母語とする人が通常学ぶ国語の教育カリキュラムとは合わない。

日本語を母語としない者の場合、日本の国立大学への派遣留学には日本語能力試験1級を要求されることが多い(日本人アメリカ留学に際して、TOEFLで高得点を獲得した証明を要求されるのと同等)。なお、正規留学・私費留学などには日本語能力試験ではなく日本留学試験を受けなければならない(2002年から。ただし一部の志望学校では日本留学試験を行わない国の志望者に対し日本語能力試験の成績を認めるなど例外措置もある)。また、日本の専修学校(日本語学校を除く)に入学するために入国・在留する場合、2級以上、または日本留学試験の日本語200点以上取得者でないと査証が受けられない。さらに2008年1月19日政府は日本へ長期滞在する外国人の査証発給審査で日本語能力試験の成績を要件として加えようと検討中であると発表した。

韓国のYBM Si-saが実施しているJPT日本語能力試験とは全く異なる。

NPO法人日本語検定委員会が実施している日本語検定は、主として日本語母語話者を対象としている民間の検定試験で、日本語能力試験とは全く別の検定である。

[編集] 受験級

以下は2009年までの認定基準による級分けである。学習時間数が基準として示されているが、学習進度には個人差があり、それだけの時間学習したからといって必ずしも合格できるとは限らない。

  • 1級-高度の文法漢字(2,000字程度)・語彙(10,000語程度)を習得。社会生活をする上で必要な、総合的な日本語能力。900時間程度学習したレベル。
  • 2級-やや高度の文法・漢字(1,000字程度)・語彙(6,000語程度)を習得。一般的なことがらについて、会話ができ、読み書きできる能力。600時間程度学習し、中級コース修了したレベル。
  • 3級-基本的な文法・漢字(300字程度)・語彙(1,500語程度)を習得。日常生活に役立つ会話ができ、簡単な文章が読み書きできる能力。300時間程度学習し、初級コース修了したレベル。
  • 4級-初歩的な文法・漢字(100字程度)・語彙(800語程度)を習得。簡単な会話ができ、平易な文、又は短い文章が読み書きできる能力。150時間程度学習し、初級コース前半を修了したレベル。

2010年から級分けを見直し、新たにN1N5の5段階にすることが決まっている。2級と3級の難易度の差が激しいという意見や、現行の1級より上のレベルの希望があることから、これらの要望にも対応するよう調整される予定である。

[編集] 試験内容と合格基準

次の3科目で行い、各科目の間に休憩時間を挟む。試験時間は級によって異なる。

  • 文字・語彙(100点)
    前半は漢字の正しい読み書きが問われる。4級のみ片仮名の正しい表記を問う問題もある。後半は語彙力が問われる問題であり、空欄補充問題をはじめ言葉の用法を問う問題や言葉の意味(または最も近い意味の言葉)を選ぶ問題などである。
  • 聴解(100点)
    前半は会話や説明を聞き問題に従って正しい資料を選ぶ問題、後半は会話や説明との内容一致問題(選択肢も印刷されず聞き取る)など。例年、国内受験者の平均点が海外受験者の平均点よりも大きく上回る科目である。
  • 読解・文法(200点)
    各級とも読解問題と文法問題がある。読解問題は1題につき数問の長文と、1題につき1問の長文がそれぞれ数題ずつある。文法問題は文法・表現などの知識が必要な空欄補充問題。さらに1級・2級などでは短文の読解力を必要とする長めの空欄補充問題、3級・4級などでは会話応答問題も出題。

合計400点満点のうち、1級は280点(全体の70%)、それ以外の級は240点(全体の60%)以上得点すれば合格。

[編集] 出願

日本国内で受験する場合の申し込みは、7月受験は3月末から5月初頭に、12月受験は8月末から10月初頭に受け付ける。受験申し込みに必要な願書を各自で大手書店などで購入(500円)し、受験料(5,500円)の払い込みを済ませた後、特定記録郵便で必要書類を送付する。協会から受験票を返送するための日本国内の住所を記入する必要があるため、住所がない場合は学校や信頼できる友人など、日本国内に住所を持っている代理人を立てる必要がある。どの級も同じ時間帯に試験を行うので、複数の級をまたがって出願することは出来ない。

受験会場は受験者が願書に記入した「希望受験地区」から決定し、住所(受験票の送付先)がその地区内である場合は郵便番号を基に協会が指定する。

海外で受験する場合は海外の現地機関が独自に受付を行っているため、申し込み方法や締切日などが日本国内で受検する場合と異なっている。また、いかなる理由があっても出願先の国と異なる国で受験することは出来ない。

[編集] 合否結果

試験の結果は、試験の翌々月上旬に日本から発送される。そのため海外で受験した場合は到着に多くの日数を要する。日本国内の受験者の場合、「合否結果通知書」と合格者にのみはがき大の「日本語能力認定書」が送られる。また、企業などへ提出するための証明書である「認定結果及び成績に関する証明書」は、前述の2書類到着後、どちらかのコピーと所定の手数料を払って請求すれば受けられる。海外の受験者の場合は成績書類の様式や手続きの方法が異なる。

[編集] 国別海外受験者数

2008年に実施された日本国外での受験者数は以下の通りである。あくまで受験地別の分布であり、受験者の国籍を表したものではない。(JLPT公式ページを参考に作成)

国・地域 受験者数 構成比
中国 223,378 49.7%
(内訳)中国本土 207,964 46.2%
(内訳)香港 15,414 3.4%
韓国 81,739 18.1%
台湾 59,186 13.2%
タイ 15,846 3.5%
ベトナム 13,854 3.1%
インドネシア 8,397 1.9%
その他 47,410 10.5%
海外計(51カ国) 449,810 100%
日本国内(29都道府県) 109,247 -

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年9月13日 (日) 13:09 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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