春日局 (NHK大河ドラマ)

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春日局』(かすがのつぼね)は、1989年1月1日12月17日NHKで放映された第27作目の大河ドラマ。全50回。原作・脚本は橋田壽賀子、主演は大原麗子。ちなみに今作品は1967年の『三姉妹』以来22年ぶりの元日スタートだった。

春日局
ジャンル ドラマ
放送時間 43分00秒
放送期間 1989年1月1日~12月17日(50回)
放送国 日本
制作局 日本放送協会
製作総指揮 渋谷康生
演出 富沢正幸 他
脚本 橋田壽賀子
出演者 大原麗子
長山藍子
中村雅俊
山下真司
若村麻由美
東てる美
吉幾三
ガッツ石松
松原智恵子
江口洋介
中田喜子
中条きよし
香川京子
大空眞弓
江守徹
藤岡琢也
伊東四朗
大坂志郎
丹波哲郎
佐久間良子 他

目次

[編集] 作品内容と特徴

明智家臣の娘という立場で戦国の乱世を生き抜き、その器量を徳川家康に見込まれて大奥の取り仕切りと後の三代将軍徳川家光の乳母を任された女性・春日局の生涯を描く。それまで「強い女」「烈女」のイメージが強かった春日局を、平和な世を希求し、献身的に家光の母代わりになろうと生きた女性という新解釈のもと描く。主演の大原麗子は5回目の大河ドラマ出演となる。脚本はNHK連続テレビ小説おしん』(83年)などを手がけた橋田壽賀子で、1981年の『おんな太閤記』、近現代史大河である1986年の『いのち』に続いて三度目となり、女性主人公の大河ドラマも『いのち』以来である。本作は後半が江戸時代初期にさしかかるものの、80年代後半の大河ドラマは『独眼竜政宗』(87年)、『武田信玄』と戦国ものが3年続いた(徳川家康、前田利家は3年連続の登場であった)。

橋田によれば、民放局で家光側室で将軍家綱生母となるお楽の方について調べ、それをきっかけに春日局について関心をもっていたという[1]。おふくと対比する形で家光の母・お江与をもう一人の主人公のように位置付けている。その一方で、本来おふくや家光を語る上で欠かせないはずのお万の方は、登場することはなかった。

時代考証の面でも、大坂夏の陣までは比較的忠実と思われたが、それ以降は衣装、髪型が急に幕末仕様になるなど、疑問点もある(これを境に時代考証担当者が交代したという説もある。また春日局役の大原が地毛で髪を結いたいと希望したことから全ての登場人物の装束・髪型が無理矢理それに合わせさせられたとも)(実際に大奥の女性が髪を結うようになったのは明暦の大火以降とされる)。

平均視聴率は、大河ドラマの歴代3位である32.4%を記録するほど好調で(ただし、初回の放送日が元日だったのが影響し、大河ドラマの初回視聴率の歴代最低となる14.3%を記録した)、特に女性層からの支持が多かった。また、最高視聴率も39.4%と高い。本作では、おふくの出自が斎藤利三の娘であることから、本能寺の変山崎の戦いでは明智側の視点に立って描かれ、また夫稲葉正成が小早川家臣であることから、関ヶ原の戦いは小早川側の視点に立って取り上げ、これらの事件が他の作品とは全く違った視点で描かれた。頻繁に映像化されている事件であっても視点を変えることで新鮮な描き方ができることを示した好例であると評される。

橋田が手がけた一連の作品と同様に、本作も坂田晃一の叙情的かつ感傷的な曲調によって作品の質を引き上げていると評される。

オープニング映像は、レーザー光線などの特殊効果を駆使した一昨年の『独眼竜政宗』や、風林火山をイメージして大規模なロケを敢行した前年の『武田信玄』と対照的に、輝く太陽をバックに映しただけのものであった。

大奥の中での春日局の敬称「お局様」は、結婚せず社内で権勢を振るっている古参OLを指す隠語として使われ、この年の流行語にもなり、それ以前から今も使われ続けている。

[編集] スタッフ

  • 原作・脚本:橋田壽賀子
  • 音楽:坂田晃一
  • 演奏:新室内楽協会
  • テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
  • テーマ音楽指揮:高関健
  • 合唱:日本合唱協会
  • 監修:西山松之助
  • 考証:平井聖(大河初参加作)、白井孝昌
  • 衣装考証:小泉清子
  • 振舞指導:猿若清方
  • 振付:猿若清三郎
  • 殺陣:林邦史朗
  • 茶道指導:鈴木宗卓
  • 香道指導:三条西実卓
  • 馬術指導:田中茂光
  • 民謡指導:本條秀太郎
  • 邦楽指導:杵屋正邦、堅田喜三久
  • 医事指導:白石幸治郎
  • 語り:奈良岡朋子徳田章アナウンサー(アバンタイトル)
  • 制作:澁谷康生
  • 美術:内藤政市、竹内光鷹
  • 技術:針谷達夫、沖中正悦
  • 音響効果:松崎茂、山本浩、米本満
  • 撮影:吉野照久、鈴木秀夫
  • 照明:渡辺恒一、石井俊郎
  • 音声:太田進撥、仲野次郎、山賀勉、藤井芳保
  • 記録・編集:高室晃三郎
  • 演出:富沢正幸、兼歳正英、一井久司、小見山佳典、小松隆一、三井智一

[編集] キャスト

[編集] 春日局とその一族

[編集] 明智家関係

[編集] 徳川家

[編集] 徳川家臣

[編集] 織田家関係

[編集] 豊臣家関係

[編集] その他の大名 / 武将など

[編集] その他

[編集] 架空/実在不明(主な配役のみ)

  • たか:小林千登勢(貞通の妻)
  • かね:五大路子(斎藤家の奉公人)
  • おくに:浅利香津代(お江与の侍女)
  • 七之助:枝松拓矢(お糸の子)
  • 勝:中西未奈(お糸の子)
  • 志乃:石野真子(お楽の姉)
  • 紫 :若村麻由美(二役)(家光が愛した吉原の遊女)

[編集] 放送日程

第1回は19:30~20:55、放送前後に関連番組を生放送し、橋田壽賀子・大原麗子らが生出演したほか、本能寺からの中継も行い、本能寺貫主をスタジオに招いた。最終回は20:00~21:00。第2回は1月8日放送予定であったが、1月7日昭和天皇崩御のため1月7日~1月9日の通常番組は休止、全日特別編成となったため、1月15日に放送延期となった。

放送回 放送日 演出
第1回 1月1日 父の出陣 富沢正幸
第2回 1月15日 天下をとる 兼歳正英
第3回 1月22日 母子無情 富沢正幸
第4回 1月29日 別離 兼歳正英
第5回 2月5日 忍ぶ宿 富沢正幸
第6回 2月12日 一族再会 兼歳正英
第7回 2月19日 愛の鞭 一井久司
第8回 2月26日 嫁ぐ 富沢正幸
第9回 3月5日 夫婦模様 兼歳正英
第10回 3月12日 秀吉逝く 一井久司
第11回 3月19日 関ヶ原前夜 小見山佳典
第12回 3月26日 天下分け目 富沢正幸
第13回 4月2日 戦後の家族 兼歳正英
第14回 4月9日 夫の危機 富沢正幸
第15回 4月16日 秀頼・千姫婚儀 小見山佳典
第16回 4月23日 乳母の条件 一井久司
第17回 4月30日 世継ぎ誕生 富沢正幸
第18回 5月7日 二代目決まる
第19回 5月14日 女の言い分 兼歳正英
第20回 5月21日 ゆらぐ夫婦 小見山佳典
第21回 5月28日 母去りぬ 富沢正幸
第22回 6月4日 名ばかりの将軍 一井久司
第23回 6月11日 悲劇の予感 兼歳正英
第24回 6月18日 母ふたり 小見山佳典
第25回 6月25日 こころの教育 富沢正幸
第26回 7月2日 生き残る道 一井久司
第27回 7月9日 舅から嫁への手紙 兼歳正英
第28回 7月16日 和平か決戦か 小見山佳典
第29回 7月23日 大坂攻め 富沢正幸
第30回 7月30日 ああ大坂城
第31回 8月6日 戦後と女たち 小松隆一
第32回 8月13日 家康の遺言 一井久司
第33回 8月20日 離別再婚
第34回 8月27日 初恋 富沢正幸
第35回 9月3日 秋の悲恋 兼歳正英
第36回 9月10日 父子断絶
第37回 9月17日 先立つ妻に 富沢正幸
第38回 9月24日 無常の風 小見山佳典
第39回 10月1日 兄弟は他人 三井智一
第40回 10月8日 「春日局」賜る 富沢正幸
第41回 10月15日 次男の憂鬱 兼歳正英
第42回 10月22日 身内を切る 小見山佳典
第43回 10月29日 さらば吾子よ 一井久司
第44回 11月5日 おんなの目 小松隆一
第45回 11月12日 三代目の力 小見山佳典
第46回 11月19日 忘れえぬ面影 一井久司
第47回 11月26日 反逆の理由 兼歳正英
第48回 12月3日 直訴
第49回 12月10日 女の生きがい 富沢正幸
最終回 12月17日 献身の生涯
平均視聴率 32.4%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

[編集] 総集編

放送回 放送日
第1部 12月25日 乳母の条件
第2部 12月26日 母ふたり
第3部 12月27日 献身の生涯

[編集] ソフトウェア

  • 総集編: 全3巻 (VTR)

[編集] 脚注

  1. ^ 『NHK大河ドラマストーリー春日局』(日本放送出版協会、1989年)
  2. ^ 2000年の大河ドラマ「葵徳川三代」でも同役を演じた。
  3. ^ 2000年の大河ドラマ「葵徳川三代」でも同役を演じた。

[編集] 外部リンク

NHK 大河ドラマ
前番組 番組名 次番組
春日局

最終更新 2009年11月1日 (日) 03:17 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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