請負
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請負(うけおい)とは、民法の典型契約の一種であり、当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約し、他方(注文者)がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約することにより成立する(民法632条)。請負契約の法的性質は諾成・双務・有償契約である。なお、営業として行われた作業又は労務の請負は商行為となる(商法502条5号)。
- 民法について以下では、条数のみ記載する。
目次 |
[編集] 総説
- 請負契約は請負人がある仕事を完成することを約し、注文者がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを内容とする契約である(632条)。
[編集] 請負人の義務
[編集] 仕事完成義務と下請負
請負は仕事の完成を内容とするものであるから請負人は仕事完成義務を負う(632条)。ただ、仕事が完成すればよいのであるから、請負人は特約のない限り履行代行者を用いて仕事の完成にあたらせてもよい。請負において請負人が仕事を完成させるために履行代行者を用いることを下請負といい、この場合に履行代行者を下請負人(下請け)、仕事の完成のために下請負人を用いる者を元請負人(元請け)という。
[編集] 目的物引渡義務と所有権の帰属
完成した仕事の目的物につき請負人は注文者に対し契約により引渡し義務を負っている(ただし代金と同時履行)が、代金が支払われるまでの所有権の帰趨については、請負人と注文者どちらに帰属するか争いがある。
判例は、特約が存在するときはそれにより、特約が存在しないときは、材料を負担したのがどちらかで区別し、請負人が負担した場合については請負人帰属説に立つ。これは請負人の報酬請求権の保全のためと説明されるが、同時履行の抗弁権で十分であるとしてこれに反対し注文者帰属説をとる見解も有力である。これと関連して、建物の建築の途中で仕事が中断した場合、建前の所有権の帰趨が問題になることもある。
[編集] 危険負担の問題
[編集] 請負人の担保責任
- 瑕疵修補請求権(634条1項)
- 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる(ただし、瑕疵が重要でなかったり、修補に過分の費用を要するときは、この限りでない)。
- 損害賠償請求権(634条2項)
- 上述の瑕疵修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることもできる。
- 解除権(635条1項)
- 注文者は、目的が達することができないとき契約を解除できる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。
- 存続期間(637条、638条)
- 担保責任の制限(第636条)
- 担保責任免除の特約(640条)
[編集] 請負人の不法行為責任
709条の要件を満たすとき、請負人は注文者又は第三者に対して不法行為責任を負う。 また、717条1項で土地の工作物の占有者又は所有者が不法行為責任を負う場合は、請負人が717条3項の「損害の原因について他にその責任を負う者」にあたり、占有者又は所有者に求償請求される可能性もある。
[編集] 注文者の義務
[編集] 注文者の報酬支払義務
請負は報酬の支払いを契約内容に含むことから(632条)、請負人には報酬請求権が認められ、注文者は報酬支払義務を負うことになる。請負人の報酬請求権は仕事が完成した後にはじめて発生する(633条、624条1項、632条)。なお、報酬の支払いについては仕事の目的物の引渡しと同時履行の関係に立つ(633条)。
[編集] 注文者の不法行為責任
使用者責任(715条)における使用者と被用者の関係とは異なり、通常、請負契約における請負人は注文者の指揮命令に服するわけではないので、注文者は請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、注文者は請負人がその仕事について第三者に加えた損害につき賠償する責任を負う(716条)。
詳細は「注文者責任」を参照

