豊田章男

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豊田 章男
(とよだ あきお)
生誕 1956年5月3日(53歳)
日本愛知県名古屋市
出身校 慶應義塾大学法学部卒業
バブソン大学大学院修了
職業 トヨタ自動車社長
  

豊田 章男(とよだ あきお、昭和31年(1956年5月3日 - )は、日本実業家学位経営学修士バブソン大学1982年)。トヨタ自動車株式会社代表取締役社長

目次

[編集] 概要

[編集] 生い立ち

1956年、当時トヨタ自動車工業に勤務していた豊田章一郎長男として、愛知県名古屋市に生まれた。

慶應義塾高等学校にて学び、一時アメリカ合衆国ハワイ州に渡り、バラク・オバマらを輩出したプナホウスクールに学んだ[1]。その後、慶應義塾大学に進学し、法学部法律学科を卒業した。学生時代はホッケー部に在籍しており、ホッケー男子日本代表にも選出された[1]

その後、アメリカ合衆国に再度留学した。当初は語学留学を目的としていたものの[1]マサチューセッツ州バブソン大学にて経営学を学び、1982年MBAを取得した。

[編集] 金融業界から自動車業界に

MBAを取得したのち、アメリカ合衆国の投資銀行にて勤務した[2]1984年、投資銀行を辞し、トヨタ自動車に入社した。トヨタ自動車への転職を決意した章男に対し、父である章一郎は「(章男を)部下に持ちたいと思う人間は今のトヨタにはいない」[3]と戒めたうえで、特別扱いはしないと言い渡された。そのため、章男はトヨタ自動車に対して履歴書を提出したうえで、一般の平社員として入社が認められた[3]

入社後は、生産管理や国内営業などを担当した。係長から平社員への降格人事も経験したものの[3]販売部門への「カイゼン」活動の横展開などを通じ、販売部門の改革を主導した[1]1998年には、自動車関連の情報を総合的に提供するウェブサイト「GAZOO.com」を立ち上げた[4]。その後、アメリカ合衆国カリフォルニア州にて、ゼネラルモーターズとの合弁企業「NUMMI」の副社長を務めた。

[編集] 経営者として

2000年、44歳で取締役に就任した。「GAZOO」や「G-BOOK」などの情報事業、中国などのアジア事業を担当した。世界戦略として推進した「トヨタIMVプロジェクト」の立ち上げを統括したほか、調達部門のトップも歴任した。国内営業を担当する役員に就任して以来、各地の自動車ディーラーに対して飛び込み営業を自ら実施しており、各店に対し頭を下げて回るなど積極的な営業活動を行っている[5]

2009年1月20日、豊田の社長昇任を含む人事案が、トヨタ自動車から正式発表された[6]。記者会見に臨んだ豊田は「自動車業界が二十一世紀も必要とされるのか、今が瀬戸際」[7]との危機感を表明した。この人事案は、同年6月の株主総会にて提案予定と発表された[6]。同年6月23日、株主総会により人事案が承認され、代表取締役社長に就任した。

[編集] 経営政策

[編集] 販売への「カイゼン」の活用

カイゼン」活動に代表されるトヨタ生産方式がトヨタ自動車の生産部門にて確立され始めたころ、生産部門だけでなく販売部門にも「カイゼン」を導入するよう主張した[1]。これらの活動を通じて販売部門の改革を働きかけ、納車時間の短縮などを主導した[1]

[編集] 情報通信技術の活用

情報通信技術の活用に積極的な姿勢を示している。

インターネットを通じトヨタ自動車のみならず自動車に関連する情報を提供しようと、ウェブサイト「GAZOO.com」を立ち上げ、その拡大に力を注いだ[4]。また、車載端末を通じた情報提供を行うサービス「G-BOOK」の立ち上げにも尽力した[8]。これらの事業は立ち上げ当初から現在まで豊田が一貫して担当しており、ライフワークの一つとなっている。

[編集] ハイブリッドカーの価格戦略

2009年本田技研工業ハイブリッドカー「2代目インサイト」を発売すると、トヨタ自動車も同じくハイブリッドカー「3代目プリウス」を発売した。2代目プリウスより性能を向上させたにもかかわらず、トヨタ自動車は3代目プリウスの販売価格を大きく引き下げた。この価格戦略について、豊田は「間口を広げる」[9]狙いがあると述べており、価格の引き下げによって購買層の拡大を図ることを明らかにした。3代目プリウスは好評を博し、発売後1か月で約18万台を受注した[10]。なお、この受注数は、同時期のインサイトの受注数のおよそ10倍とされる[10]

[編集] 人物

[編集] 人物像

自身の最高傑作を問われたチャールズ・チャップリンが「ネクスト・ワン」と答えた逸話に因み、「ネクスト・ワン」を座右の銘とする[2]。社長就任に際しては「現場に一番近い社長でありたい」[7]との抱負を語り「『現地現物』で一つずつ問題を解決したい」[7]との目標を掲げており、ディーラーである神奈川トヨタ自動車会長の上野健彦は「章男氏は現場をよく知り、言葉が通じやすい」[6]と内評を明らかにしている。

[編集] 趣味

豊田は以前から自動車開発時に試乗テストを担当するテストドライバーの業務を理解したいと考えており、「自動車会社の一員として、評価の仕方を教えてほしい」[11]と成瀬弘に頭を下げて指導を求めた。成瀬はトヨタグループの開発ドライバー数百名の中で頂点に立つマスターテストドライバーとして知られ、「トップガン」の異名を持つほどの技術の持ち主であり[12]、豊田は急ブレーキなどの訓練だけで2年をかけるなど成瀬の薫陶を受けた[13]。その結果、豊田自身も国際C級ライセンスを取得しており、クルマ好き、レース好きで知られるようになった。「トヨタ・アルテッツァ」や「レクサス・IS」に搭乗し、「モリゾウ」の名で度々ニュルブルクリンク24時間レースに出場している。排気量5000cc、423馬力の大出力エンジンを搭載するスポーツカーレクサス・IS F」の開発にも自らかかわった。

[編集] 家族

トヨタ自動車名誉会長豊田章一郎長男、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)創業者豊田喜一郎の孫、トヨタグループ創業者豊田佐吉曾孫

[編集] 系譜

豊田家
             ┏児玉一造     ┏豊田幸吉郎
     ┏豊田平吉   ┃         ┃
     ┃       ┗豊田利三郎    ┣豊田大吉郎
     ┃  浅子     ┃       ┃
     ┃   ┃     ┣━━━━━━━╋豊田信吉郎
     ┃   ┃     ┃       ┃
     ┃   ┣━━━━愛子       ┗豊田禎吉郎
豊田伊吉 ┃   ┃
  ┃  ┃   ┃
  ┣━━╋━━豊田佐吉
  ┃  ┃   ┃
 えい  ┃   ┣━━━━豊田喜一郎
     ┃   ┃      ┃               藤本進
     ┃  たみ      ┣━━━━━━豊田章一郎     ┃
     ┃          ┃        ┃     ┏厚子
     ┃  飯田新七━━━二十子       ┣━━━━━┫
     ┃                   ┃     ┗豊田章男
     ┃  三井高寛━━三井高長━━━━━━博子        ┃
     ┃                            ┃
     ┗豊田佐助             ┏田淵守━━━━━━裕子
                       ┃
                       ┗田淵実

[編集] 脚注

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  1. ^ 黒「トヨタ自動車次期社長豊田章男氏(52)――現場に学び、車づくり熱く」『日本経済新聞』44182号、日本経済新聞社2009年1月21日、13面。
  2. ^ 田端素央「トヨタ社長に章男氏――あえて登板――危機感高める」『総合/トヨタ社長に章男氏 あえて登板 危機感高める - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE産経デジタル2009年1月10日
  3. ^ 島田耕「トヨタ社長に豊田章男氏――手腕は未知数――不遇も知る4代目」『総合/トヨタ社長に豊田章男氏 手腕は未知数 不遇も知る4代目 - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE産経デジタル2009年1月21日
  4. ^ 豊田章男「GAZOO.comが目指すもの」『豊田副社長インタビュー「GAZOO.comが目指すもの」 | GAZOO.comトヨタ自動車2006年10月
  5. ^ 早坂礼子「トヨタ社長に章男氏――『閑散』名古屋――期待の切り札」『総合/トヨタ社長に章男氏 「閑散」名古屋 期待の切り札 - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE産経デジタル2009年1月10日
  6. ^ 「トヨタ、豊田章男社長を発表――『次の100年』へ進路託す――章一郎氏奥田氏取締役退任へ」『日本経済新聞』44182号、日本経済新聞社2009年1月21日、3面。
  7. ^ 「新社長ら一問一答――トヨタのDNA継ぐ」『日本経済新聞』44182号、日本経済新聞社2009年1月21日、13面。
  8. ^ 「ひと:豊田章男さん=トヨタ自動車の次期社長に決定」『ひと:豊田章男さん=トヨタ自動車の次期社長に決定 - 毎日jp(毎日新聞)毎日新聞社2009年1月21日
  9. ^ 「ハイブリッドが新車の1割に――エコカー主役へ快走――『電気』も登場――価格・性能を競う」『日本経済新聞』44336号、日本経済新聞社2009年6月28日、6面。
  10. ^ 「新型プリウス、発売1カ月で受注18万台に――トヨタ自動車」『NIKKEI NET:クルマ日本経済新聞社2009年6月20日
  11. ^ http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090623k0000m070102000c.html
  12. ^ http://response.jp/issue/2006/1204/article88996_1.html
  13. ^ http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090623k0000m070102000c.html

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

先代:
渡辺捷昭2005年~2009年)
トヨタ自動車社長
第11代:(2009年~ )
次代:
 -

最終更新 2009年11月24日 (火) 04:10 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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