越後線

越後線の最新ニュースをまとめて検索!

越後線
越後線の路線図
路線総延長 83.8 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V (直流)
最高速度 85 km/h
新潟付近鉄道路線図

越後線(えちごせん)は、新潟県柏崎市柏崎駅と新潟県新潟市中央区新潟駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。

吉田駅 - 新潟駅間が新潟近郊区間に含まれ、同区間ではSuicaが利用できる(相互利用可能なICカードはSuicaの項目を参照のこと)。

目次

[編集] 路線データ

  • 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者
  • 区間(営業キロ):柏崎 - 吉田 - 新潟 83.8km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:32駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:無し(全線単線
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 保安装置:ATS-SN(内野-新潟間:ATS-Ps 併設)
  • 運転指令所:新潟総合指令室
  • 最高速度:85km/h

柏崎 - 吉田間の一部区間の架線には、JRの路線としては珍しい低コストの直接吊架式が採用されており、最高速度が85km/hに制限されている。これは電化された1984年当時の国鉄が慢性的赤字のためコストダウンを強いられたからである。なお、吉田駅で越後線と接続する弥彦線も直接吊架式による電化である。

現在営業しているJR線で旧国名を路線名に持つものは、越後線以外には相模線日高本線根室本線しかない。ラインカラーは緑色である。

[編集] 運行形態

新潟駅発着の列車を中心に運行されているが、吉田駅で運行系統が分離されており、柏崎 - 吉田間と吉田 - 新潟間の南北2区間に大別される。一部に新潟 - 柏崎間を直通する列車、新潟から信越本線・新津方面や白新線・新発田方面に直通する列車、柏崎方面から弥彦線・東三条方面に直通する列車などがある。

柏崎 - 吉田
昼間に最大で約4時間の運転間隔が開くなど、閑散区間となっている。
吉田 - 内野
昼間60分間隔、朝・夕は約20 - 40分間隔で運行されている。ただし、80分程度運行間隔があく時間帯あり。
内野 - 新潟
昼間時間帯は約20分間隔で運行されている。

かつては急行列車などの優等列車快速列車が全線通して運行されていた。1968年から1982年11月までは青海糸魚川 - 新潟間を越後線経由で走破する急行「ひめかわ」が運行されていた(1982年秋の改正で愛称無しの快速に格下げし、電化時に廃止)ほか、1991年3月から1993年12月には長野 - 新潟間の快速「やひこ」及び、新潟 - 内野間で快速運転をする普通列車が運行されていた。しかし「やひこ」廃止以降、定期列車は普通列車だけの運行になっている。ただし、沿線でイベントなどが行われる際に臨時の快速列車が運行されることもある(新潟 - 弥彦間:弥彦神社への初詣や弥彦神社菊まつり等、新潟 - 分水間:分水桜まつり等)。

また、信越本線が事故や災害などで不通になった際の迂回ルートとしても活用されることがあり、特急列車などが越後線経由で迂回運行されたり、代替の臨時列車が運行されたりした。例として、信越本線が柏崎市内の脱線事故で不通になった際に寝台特急日本海」が越後線に迂回したケースがある。また、2004年の新潟県中越地震の際には上越新幹線(越後湯沢以北)や上越線(水上以北)、信越本線(柏崎以北)などが運行不能となったため、長野 - 新潟間の臨時快速列車が越後線経由で運行された。しかし、近年は列車運行管理システムプログラムの都合上や前述した一部区間の簡易電化方式のため、信越本線と比較して高速での電車運行に支障が出るなどの理由で迂回運行はほとんど行なわれていない。

一方で新潟の平野部を走行することや、鉄橋が川の河口に近いなど地形的な原因から強風の影響を受けやすいというネックがある。特に大河津分水路に信濃川分水橋梁が架かる寺泊 - 分水間、水田が広がる越後赤塚 - 内野間、関屋分水路橋梁が架かる青山 - 関屋間、信濃川橋梁が架かる白山 - 新潟間の4区間は横風の影響を受けやすいため、徐行運転による遅延や運休になるケースがしばしばある。特に2005年JR羽越本線脱線事故発生以降は運行基準がより厳格化されたこともあって、とりわけ冬場には遅延・運休が増加している。

また内野 - 信濃川分水路橋梁間は新潟市西区坂井輪地区中部の砂丘地の南麓中腹部分を経由しており、地盤が軟弱になっている箇所が点在する。そのため1964年新潟地震1998年8.4水害などの大規模自然災害の際には路盤の一部が流出したこともある。

2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、柏崎駅の0番線に停車中の列車が脱線したほか、路盤が液状化現象などにより湾曲したり、線路際にある住宅が倒壊するなど被害が生じたため柏崎 - 吉田間で運休したが、8月10日から臨時ダイヤで運行を再開した(8月26日までは朝夕の通勤・通学時間帯のみ列車を運行し、かつ一部区間で徐行運行を行う暫定ダイヤで、昼間は代行バスを運行。通常運行再開は8月27日から)。

[編集] 使用車両

以下に示す車両はいずれも電車である。

  • 115系 - 新潟車両センター(新ニイ)所属(全線で使用。吉田 - 新潟間の1往復は弥彦線ワンマン車両の出入庫で、時刻表に「トイレはありません」の表示がある)
  • E127系 - 新潟車両センター(新ニイ)所属(吉田 - 新潟間で使用)


[編集] 歴史

[編集] 越後鉄道

信越本線が柏崎から内陸部に入り、長岡、三条を経由することとなったため、柏崎から日本海沿岸を経由して新潟に至る鉄道が計画された。これが越後線の前身である越後鉄道(えちごてつどう)である。越後鉄道は1912年から翌年にかけて全通した。しかし、越後鉄道は資金不足のため信濃川に架橋することができず、新潟側のターミナルは信越本線新潟駅とは信濃川を隔てた対岸の白山に置かれた。

越後鉄道は経営難に苦しみ、政治工作によって度々国有化を要請したが容易に実現しなかった。

1927年1月、水戸鉄道(のちの水郡線)・陸奥鉄道(のちの五能線)・苫小牧軽便鉄道・日高拓殖鉄道(のちの日高本線)の4私鉄に加えて越後鉄道の買収案が突如浮上、相前後して白山 - 新発田間の新線案(のちの白新線)も提示された。紛糾の末に国会議決を経て5社の国有化が決定、越後鉄道は同年10月に国有化された。

五私鉄の国有化は当初から政治的意図が指摘されたが、特に越後鉄道については強い政治介入がささやかれており、のち1929年に「越後鉄道疑獄」として表面化、元文部大臣小橋一太が収賄容疑で起訴される事態となった。

[編集] 白山 - 新潟間開通

1943年に新潟(旧) - 関屋間の貨物線(信越本線支線)が敷設され、両線が信濃川を渡って接続された。同線は1951年6月に旅客営業を開始し、同年12月にはこの貨物線上に白山駅を移転して関屋 - 白山(旧)間を廃止、同貨物支線を越後線に編入して、柏崎 - 新潟間が越後線となった。また、同年4月には、上沼垂から沼垂を経由せずに直接白山へ抜けるルートが形成(上沼垂 - 万代(貨)間の信越本線貨物支線を一部活用)され、関屋 - 万代(貨)間に営業キロが設定されている。

1956年には、新潟駅が上沼垂 - 関屋間の貨物支線上(万代(貨)への分岐点)に移転し、それとともに越後線も終点を新潟駅に変更した。

[編集] 現状

かつては非電化のローカル路線だったが、新潟大学が新潟市西部の五十嵐地区への移転を開始し始めた1970年代以降、沿線が宅地化し始めると次第に通勤・通学路線へと変貌し、1984年4月には弥彦線(弥彦 - 東三条間)と共に全線電化を果たした。

しかしながら、南側の柏崎 - 吉田間は運転本数が年々減少し、昼間には運転間隔が最大で4時間開くなど閑散線区となっており、専ら朝夕の通勤・通学需要に特化したダイヤが組まれている。柏崎 - 礼拝間には越後線とほぼ並行する形で長岡駅方面とを結ぶ越後交通の路線バスがおおむね1 - 2時間間隔で運行されているものの、西山以北には並行・競合する公共交通機関は存在しない。ただし出雲崎駅小島谷駅寺泊駅分水駅の4駅からは長岡駅方面、さらに分水駅からは長岡方面に加え、燕駅燕三条駅経由で東三条駅方面に至る同社の路線バスが運行されている。吉田以南の区間の利用者が減少傾向にある要因としては、並行する国道116号がバイパス化されるなど各所の道路改良が著しいこと、元来柏崎 - 新潟間は山側を経由する信越本線がメインルートであること、信越本線にほぼ並行する北陸自動車道経由の高速バスが運行されていること、沿線の観光地や史跡を訪れる際は、越後線を利用するよりも自家用車の方が便利なことなどが挙げられる。近年、沿線では住宅地開発も進捗しているものの、前述の通りダイヤ編成が不便なこともあり、沿線住民の日常の足は自家用車に偏重している。

一方、北側の吉田 - 新潟間は1960年代後半から住宅地開発が各所で進捗するなどして、人口は増加傾向にある。また沿線には高等学校大学が多く、燕・新潟両市近郊の通勤・通学の足として利用されており、吉田 - 内野間は昼間概ね60分間隔、内野 - 新潟間は20分間隔のパターンダイヤが編成されている。

また新潟市が2007年4月1日から政令指定都市へ移行したのに伴って、越後線沿線の西川、巻、岩室の各地区は西蒲区の区域となり、巻駅近くに区役所が置かれた(旧巻町役場、政令市移行前の巻支所)。同市内のJR線は市内8行政区のうち南区を除く7行政区を経由している。西蒲区を除く6行政区については、新潟駅から区役所等(北区中央区江南区秋葉区西区=各区役所、東区=東区役所石山出張所)所在駅までの運行間隔が昼間20分間隔となっているのに対し、西蒲区域全域を含む内野以西の区間は昼間60分間隔となっている。また交換設備が設けられていない駅が多いため列車の増発に限界があり、先述した強風による遅延・運休が頻発するなど設備上の問題点も山積している上、越後線に並行する国道116号も交通量の増加によって渋滞や速度低下が慢性化しつつある。このため燕・新潟両市などはJR新潟支社に対し、交換設備の増設など設備面の改善と、巻(もしくは吉田)- 新潟間の運行間隔を他区間同様、20分間隔に短縮するなど運行体制の改善を求めている。この越後線の問題については、新潟市が公共交通の振興を目指して策定した「にいがた交通戦略プラン」においても指摘されている。なお、2015年度末の竣工を予定している「新潟駅連続立体交差事業」では越後線の信濃川橋梁東詰 - 新潟間が複線化され、同橋梁西詰側の白山駅でもホームが1本増設される予定だが、橋梁部の複線化や強風対策などについての具体的な計画は無い。

[編集] 年表

  • 1912年(大正元年)8月25日 【開業】越後鉄道 白山 - 吉田(31.2km) 【駅新設】白山(初代)、内野、曽根、巻、和納、吉田
  • 1912年(大正元年)11月11日 【開業】柏崎 - 石地(18.7km) 【駅新設】比角、荒浜、刈羽、西山、石地
  • 1912年(大正元年)12月28日 【延伸開業】吉田 - 地蔵堂(仮)(8.3km) 【駅新設】地蔵堂(仮)
  • 1912年(大正元年)12月28日 【延伸開業】石地 - 出雲崎(3.9km) 【駅新設】出雲崎
  • 1913年(大正2年)4月20日 【延伸開業・全通】出雲崎 - 地蔵堂(仮)(16.7km) 【駅新設】与板、寺泊、地蔵堂 【駅廃止】地蔵堂(仮) 【駅名改称】吉田→西吉田、曽根→越後曽根
  • 1913年(大正2年)5月27日 【駅新設】村田(臨時乗降場)
  • 1913年(大正2年)11月15日 【駅新設】関屋
  • 1913年(大正2年)12月16日 【駅新設】礼拝
  • 1914年(大正3年)7月10日 【駅新設】粟生津(停留場)
  • 1914年(大正3年)10月20日 【駅新設】寺尾(停留場)
  • 1914年(大正3年)12月25日 【駅新設】越後赤塚
  • 1915年(大正4年)6月15日 【駅新設】新荒浜(停留場)
  • 1915年(大正4年)7月1日 【駅名改称】荒浜(初代)→西中通、新荒浜(停留場)→荒浜(2代)
  • 1915年(大正4年)10月1日 【駅名改称】与板→小島谷、寺泊→大河津
  • 1915年(大正4年)11月3日 【駅名改称】村田(臨時乗降場)→妙法寺(停留場)
  • 1916年(大正5年)4月15日 【駅新設】桃林(荒浜 - 刈羽間。春季の花見時期に限り毎年開設)
  • 1916年(大正5年)6月20日 【停留場→駅】粟生津
  • 1916年(大正5年)9月25日 【停留場→駅】妙法寺
  • 1918年(大正7年)3月25日 【停留場→駅】寺尾
  • 1919年(大正8年)12月5日 【駅新設】桐原(停留場)
  • 1920年(大正9年)12月28日 【停留場→駅】桐原
  • 1927年(昭和2年)10月1日 【買収・国有化】越後線 柏崎 - 白山(81.0km) 【駅廃止】桃林
  • 1943年(昭和18年)11月1日 【開業】信越本線 新潟 - 関屋(貨物支線)(4.6km)
  • 1951年(昭和26年)4月5日 【キロ設定】関屋 - 万代(貨)(7.2km)
  • 1951年(昭和26年)6月25日 【旅客営業開始】新潟 - 関屋
  • 1951年(昭和26年)12月15日 【区間統合】越後線 柏崎 - 新潟(信越本線新潟 - 関屋間を越後線に統合) 【駅新設】白山(2代) 【路線廃止】関屋 - 白山(初代)(-1.8km) 【駅廃止】白山(初代)
  • 1958年(昭和33年)4月29日 新潟駅移転 【キロ廃止】関屋 - 万代(貨)(-7.2km)
  • 1958年(昭和33年)6月25日 【駅新設】小木ノ城
  • 1959年(昭和34年)10月1日 【駅名改称】西吉田→吉田
  • 1960年(昭和35年)6月10日 【駅新設】南吉田、小針
  • 1965年(昭和40年)12月25日 【駅名改称】和納→岩室
  • 1969年(昭和44年)10月1日 【駅名改称】比角→東柏崎
  • 1983年(昭和58年)4月1日 【駅名改称】地蔵堂→分水
  • 1984年(昭和59年)4月8日 【電化】全線 【駅新設】北吉田、新潟大学前
  • 1986年(昭和61年)11月1日 【駅名改称】大河津→寺泊
  • 1987年(昭和62年)4月1日 【承継】東日本旅客鉄道 【貨物営業廃止】全線
  • 1988年(昭和63年)3月13日 【駅新設】青山
  • 2004年(平成16年)秋 新潟駅周辺の駅に自動改札 導入
  • 2005年(平成17年)3月1日 【駅新設】内野西が丘

[編集] 駅一覧

  • 全駅新潟県に所在。
  • 全列車普通列車(全駅に停車)。
  • 列車交換 … ◇・∨・∧:交換可、|:交換不可
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 列車交換 所在地
柏崎駅 - 0.0 東日本旅客鉄道信越本線 柏崎市
東柏崎駅 1.6 1.6  
西中通駅 3.4 5.0  
荒浜駅 1.6 6.6   刈羽郡
刈羽村
刈羽駅 3.3 9.9  
西山駅 2.9 12.8   柏崎市
礼拝駅 2.2 15.0  
石地駅 3.7 18.7  
小木ノ城駅 4.0 22.7   三島郡
出雲崎町
出雲崎駅 2.1 24.8  
妙法寺駅 4.6 29.4   長岡市
小島谷駅 3.0 32.4  
桐原駅 3.8 36.2  
寺泊駅 2.8 39.0  
分水駅 2.5 41.5   燕市
粟生津駅 4.3 45.8  
南吉田駅 2.0 47.8  
吉田駅 2.0 49.8 東日本旅客鉄道:弥彦線
北吉田駅 1.9 51.7  
岩室駅 2.1 53.8   新潟市
西蒲区
巻駅 4.0 57.8  
越後曽根駅 4.6 62.4  
越後赤塚駅 2.5 64.9   新潟市
西区
内野西が丘駅 3.8 68.7  
内野駅 1.6 70.3  
新潟大学前駅 2.0 72.3  
寺尾駅 2.1 74.4  
小針駅 1.9 76.3  
青山駅 1.4 77.7  
関屋駅 1.5 79.2   新潟市
中央区
白山駅 1.5 80.7  
新潟駅 3.1 83.8 東日本旅客鉄道:上越新幹線・信越本線・白新線磐越西線[* 1]
  1. ^ 磐越西線の正式な終点は信越本線新津駅だが、一部列車が新潟駅に乗り入れる

[編集] 過去の接続路線

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月23日 (月) 05:48 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【越後線】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!