郵便為替

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郵便為替(ゆうびんかわせ、postal money order)とは、郵政民営化以前に、郵便為替法(昭和23年6月26日法律第59号)に基づき日本郵政公社が行っていた、送金に関する事業のこと。郵便為替証書や電文によって送金する方式だった。

郵政民営化に伴い、ゆうちょ銀行が「為替」の名称で、郵便為替に相当する商品を提供しているが、郵便為替とは異なる。

目次

[編集] 概要

[編集] 取扱場所

  • 郵便為替業務は通常、全国すべての普通郵便局並びに特定郵便局で取り扱っているものであるが、特に取扱いを行わない一部の普通郵便局(区分専門局等)や特定郵便局(簡易郵便局については後述)については、その旨が公社により公示され、当該局局頭に掲出されることとされている。
  • 簡易郵便局では、全部又は一部の郵便為替業務の取扱を行わない場合がある(農協に併設される場合など)。
  • 同一金種で1,000枚以上など、大量の振出をする場合は、事前に振出局に申告し、承認を得なければならない。
  • 原則として窓口処理のため、利用は平日に限られる。

[編集] 印紙税の非課税

  • 郵便為替法第5条により、郵便為替に関する書類(証書等)には印紙税が課されなかった。
    • 民営化により、印紙税が課税されるようになったため、手数料の値上げが行われた。

[編集] 政府無保証

  • 郵便貯金郵便振替と違い、郵便為替法に政府による債務保証に関する規定がないので郵便為替に関する公社の債務は政府により保証されない。

[編集] 用語

  • 郵便為替では、差出人から公社に対して郵便為替について受入れた金銭を「為替金」、郵便為替証書を作成し、その交付を受ける事を「新規振出」、公社が、郵便為替証書に表示する為替金を受取人又はその証書の持参人に対して支払うことを「払渡」、公社が、郵便為替の為替金が受取人等に払渡されなかったときに、その為替金を差出人に対して支払うことを「払戻」と呼称する。
  • 郵便為替の振出を請求した者を「差出人」、この差出人が受取に指定したものを「受取人」と呼称する。

[編集] 郵便為替の種類

郵便為替は普通為替、電信為替、定額小為替の3種である。

[編集] 普通為替

普通為替とは、普通為替証書を発行して差出人に交付し、差出人が指定する受取人(指定がない場合は持参人)に普通為替証書と引換えに為替金を払い渡すものである。料金は、民営化以前の2007年9月30日までは1万円以下100円、 10万円以下200円、 100万円以下400円 、100万円を超える場合は、100万円ごと及びその端数について料金を合計した額であった。

  • 現行のゆうちょ銀行の「為替」での料金は、3万円未満の場合420円、3万円以上の場合には630円。

[編集] 電信為替

電信為替とは、電信を使用して以下の3種類の方法で送金するものである。

  • 2007年9月をもって廃止され、民営化後のゆうちょ銀行には引き継がれなかった。なお、民営化前に発行した電信為替証書は、有効期間内は郵便局の貯金窓口で現金との引き換えは可能である。

[編集] 証書払

受取人の管轄配達郵便局から、電信為替証書を速達郵便で送達し、その証書を郵便為替業務取扱郵便局窓口に提示して為替金を払い受ける方法。 ただし、受取人が速達配達地域外である場合には通常郵便であり、その為替金が10万円を超える場合は配達記録郵便として送達される。その場合は270円割引になる。料金は1万円以下620円、 10万円以下800円、 100万円以下1,410円であり、100万円を超える場合は、1,410円に、100万円を超える100万円ごとおよびその端数につき、端数が1万円以下270円、端数が10万円以下450円、100万円ごとに850円を加算料金を合計した額になる。

[編集] 居宅払

受取人の管轄配達郵便局から、為替金を速達の現金書留郵便で払い渡す方法。 ただし、受取人が速達配達地域外である場合には通常郵便で送達される。その場合は270円割引になる。料金は1万円以下1,040円、10万円以下1,220円、 100万円以下1,620円 である。

[編集] 窓口払

差出人が指定する郵便為替業務取扱郵便局窓口において、出局した受取人が為替金を払い受ける方法。料金は1万円以下 240円、10万円以下400円、 100万円以下760円、100万円を超える場合は、100万円毎と、その端数について料金を合計した額である。

[編集] 特徴
  • 窓口終了の16時までに手続きをすれば、17時以降の配達便に載せることが可能なので、当日中に現金を送金したい場合に使われる。
  • 外出先で現金を紛失した相手に、ATMが遠隔地にある場合、宿泊地や出張先に送ることも出来る。
  • レタックスとの同時配達が可能のため、祝金や香典などを送りたいときに利用される。
  • 普通為替、定額小為替より手数料が高い。

[編集] 定額小為替

定額小為替とは、50円、100円、150円、200円、250円、300円、350円、400円、450円、500円、750円、1000円の12種類の定額小口の証書により送金するもので、取扱は基本的に普通為替と同じである。料金は民営化以前の2007年9月30日までは1枚10円。

  • 2007年10月1日の民営化後、ゆうちょ銀行での「為替」における料金は1枚につき100円。民営化当初10倍という急な値上げに反発の声もあったが、長い間の値上げ据え置き、及び証書という形状から人の手を介する作業が多く、100円の手数料でも赤字であり、ゆうちょ銀行の算定によれば1枚当たり403円のコストがかかっていたという[1]
  • なお金額によって、証書の色が異なる。旧様式は一律に緑色で、「緑の小為替」と呼んで珍重するファンもいる。
  • 基本的に日本郵政公社発足後から民営化までは「日本郵政公社」発行の定額小為替証書が発行されていたが、それ以前の「総務省郵政事業庁」や、さらに「郵政省」発行の証書も簡易郵便局を中心に在庫があった。
  • 発行手数料が高くなった為、従来よりも「安く送金する」点においては存在意義が薄れたが、普通郵便での送達が可能である点について、普通為替と定額小為替には現在でも一定の利用価値がある(現金書留などと異なりポスト投函が可能で、不在がちでも受け取れるなど)。

[編集] 国際郵便為替

海外へは国際郵便為替(International money order)を利用すれば割安な手数料で送金できる。

[編集] 付記事項

  • 使用者が労働者に賃金を支払う場合、労働基準法通貨払いの原則があるが、郵便為替での支払いも是認されている。
  • 発行した証書には局名・日付・取扱局番号が記されている為替印を押す。為替印は、郵便物の切手に押印される消印と類似している。なお最近は、インク浸透式為替印を導入している局が多く、従来からある局名・日付・取扱局番号の他に担当者名が記される。
  • 50円や100円の定額小為替を購入し、為替印の収集をする収集家も存在する。郵便局では通常、端末機(CTM)で普通為替証書を発行するが、端末機の無い簡易郵便局において昔ながらの手作業で発行された為替証書は収集家に珍重されている。

[編集] 脚注

  1. ^ 【郵政4事業会社トップに聞く】(上)(古川洽次ゆうちょ銀行会長兼CEOのインタビュー記事)、MSN産経ニュース、2007年10月31日付、2008年6月8日閲覧。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年8月17日 (月) 00:00 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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