野中郁次郎

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野中郁次郎(のなか いくじろう、1935年5月10日 - )は、日本経営学者。2002年紫綬褒章受章。一橋大学名誉教授、カリフォルニア大学バークレー校経営大学院ゼロックス知識学特別名誉教授。知識経営の生みの親として知られる。

2004年講書始の儀進講者。

エーザイ取締役・指名委員会委員長、富士通取締役、元雪印乳業監査役(2002年まで)等を歴任。 2006年事業創造大学院大学非常勤教員就任。

東京都生まれ。

[編集] 略歴

[編集] 学説

野中は、何よりも知識経営の生みの親として知られている。英語で出版された『知識創造企業』は多くの賞賛と賞を受賞し、ハーバート・ビジネス・レビューにもその論文は掲載された。 これ以外にも、多くの著作が英語で出版されており、アメリカで知られる数少ない日本人経営学者であるほか、近年中国などでも知られる存在となっている。

彼の理論の特徴は、知識がもっとも重要な経営資源とよばれる「知識社会」においていかにして知識を上手く経営するかというところにある。彼は当時躍進目覚しい日本企業に注目し、その知識のマネジメントに注目した。彼によれば西洋は形式知、東洋は暗黙知重視の文化を持っており、日本企業が優れているのは組織の成員がもっている暗黙知と形式知をうまくダイナミックに連動させて経営するところにあるとする。合宿や飲み会などの「」を通じての暗黙知の共有、暗黙知の形式知化を促すコンセプト設定などが例として挙げられる。この暗黙知と形式知のダイナミックな連動を理論化したものにSECIモデルがある。

野中の提唱した知識経営は、多くのアメリカ企業が取り入れるところとなり、多くの研究者もこの分野に取り組むことになった。結果、日本企業はアメリカ企業に比べ知識経営への取り組みで遅れているという皮肉な批判もでている。

ちなみに野中は、企業以外にも多くの分野に興味を示し研究をおこなっている。日本軍の組織的失敗を取り上げた「失敗の本質」や米海兵隊の歴史を取り上げた「アメリカ海兵隊-非営利組織の自己革新」はその好例である。彼の理論の特徴は、哲学や歴史などの広い分野への知識からうまれるスケールの大きさとダイナミックさにあるといえる。

[編集] 著書

  • 『組織と市場』千倉書房
  • 『失敗の本質』ダイヤモンド社 太平洋戦争における日本軍の失敗をさまざまな筆者が分析した名著。
    戸部良一寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀との共著)
  • 『知識創造企業』(竹内弘高との共著、梅本勝博訳)東洋経済新報社 日本企業の分析を通じ、「ナレッジ・マネジメント」を一気に経営学の世界で広めた名著。知識に関するさまざまな哲学的考察から書き起こし、企業の商品開発などにおける知識の活用を分析。SECIモデルなど多くの画期的な学説を提唱した。
  • 『アメリカ海兵隊―非営利型組織の自己革新』中公新書
  • 『知識創造の経営』日本経済新聞社
  • 『ナレッジ・イネーブリング』(2001)東洋経済新報社
  • 『知識創造の方法論』(2003)東洋経済新報社
  • 『イノベーションの本質』(2004)日経BP社
  • 『イノベーションの作法』(2007)日本経済新聞出版社
  • 『組織は人なり』 (2009) ナカニシヤ出版 世界最大の原子力発電所である「柏崎刈羽原子力発電所」は、2007年夏に原子力発電史上未曾有の地震に襲われた。この深刻な苦境を打破すべく、野中郁次郎を中心とした研究者陣は柏崎刈羽発電所復活を目的とした支援研究を立ち上げ動き出した。本書は、柏崎フィールドワークを起点とし、日本企業復活の道筋までをも示した「経営学の教科書」となっている(平田透、磯村和人、咲川孝、成田康修、吉田久、坂井秀夫との共著。東京電力技術開発研究所ヒューマンファクターグループ編)。

最終更新 2009年11月8日 (日) 13:31 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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