電気

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電気(でんき)とは、電荷の相互作用によって発生する物理現象の総称である。

目次

[編集] 物理学における電気

電子陽子などの素粒子固有の性質に由来する。古代より、摩擦した琥珀(こはく)に物が吸い寄せられるなどの電気現象が知られており、物質にはこのような性質を持つものと持たないものがあるということがわかっていた。

物理学により、これらの現象(電気)は、定量化することができ、また保存されるということがわかった。電気の現象を研究する物理学の分野は電磁気学と呼ばれている。電気が多量にあると思われる場合や逆に少量しかない場合に応じて、物が吸い寄せられるなどの電気現象にその程度の相違が観察されたり、雷の火花の大きさの程度により、電気にも水量と同様にその嵩があるとして、電気の嵩の多少を示す量として電気の量、即ち「電気量」というものが考えられている。これに対して「電荷」とは「電気量」の多少を特に問わずに電気が存在しさえすれば足りる時に「電荷」があるなどといい、「電気量」とは少し、視点が異なり、電荷量とは言わないことが多い。

電気はの二種類がある。正と正または負と負に帯電した物体同士は反発し合い、正と負に帯電した物体同士は引き合う。その引力あるいは斥力の強さはクーロンの法則により計算することができる。また、これにより「電気量」の単位を決めることもできる。

[編集] 日常用語における電気

日常的に電気という場合、下記のように様々な意味で用いられる。

電気エネルギーは他の様々なエネルギーに変換でき、また逆に他のエネルギーから電気エネルギーにも変換できる。

他のエネルギーと比べ効率が良く伝送が容易なため、現代では広く利用されている。

[編集] 歴史

バグダッド電池
ライデン瓶、Boerhaave博物館、ライデン [3]

紀元前600年ごろミレトスタレスが、毛皮でいろいろな物質(例えば琥珀)の表面をこすると、2つの物質の間で引力が生まれると、記述したと伝えられている。静電気の存在は古代ギリシア人は知っていたと考えられる。古代ギリシア人は、琥珀のボタンが髪の毛のような小さい物を引きつけることや、十分に長い間琥珀をこすれば火の粉をとばせることも知っていた。イラクで1938年に発見された、紀元前250年頃のものとされる、バグダッド電池なるものはガルバニ電池に似ている(ただし、この壺は電池ではなく、金属棒に巻物を巻いて収め、地中に埋めたもの、とする説がある)。

[編集] 近代

イタリアの物理学者カルダーノは、『De Subtilitate』(1550年)のなかで[1]、電気による力と磁力とをおそらくは初めて区別した。1600年にイギリスの科学者ウィリアム・ギルバートは、『De Magnete』のなかでカルダーノの業績について詳細に述べ、ギリシア語単語「琥珀」elektron からラテン語単語 electricus を作り出した[2]electricity という英単語の最初の使用は、トーマス・ブラウン(Sir Thomas Browne)の1646年の著作『Pseudodoxia Epidemica』の中であるとされる。ギルバートに続いて、1660年ゲーリケは静電発電機を発明した。平賀源内は、18世紀半ばにエレキテルを発達させた。ロバート・ボイル1675年に、電気による牽引と反発は真空中で作用し得ると述べた。スティーヴン・グレイ1729年に、物質を導体絶縁体とに分類した。デュ・フェは、のちに positive(陽)、negative(陰)と称ばれることになる、電気の2つの型を最初に同定した。大量の電気エネルギーの蓄電器の一種であるライデン瓶は、1745年ライデン大学で、ミュッセンブルークによって発明された。ワトソン (William Watson) は、ライデン瓶で実験し、1747年に静電気の放電は電流に等しいことを発見した。

1752年6月にベンジャミン・フランクリンは、 雷を伴う嵐のなかを揚げるという実験を通じて、電気の研究と理論を進めた。この実験からフランクリンは避雷針を発明し、また雷光と電気とを結ぶ環をつくった。フランクリンは陽電気および陰電気の発明の確立者と見なされることがおおい。フランクリンの観察によって、ガルバーニ、ボルタ、ファラデー、アンペール、マックスウェル、オームのような現代の電気技術の基礎を築いた後代の科学者の研究に焦点が当たった。

ボルタは、化学反応が正電気を帯びた陽極と陰電気を帯びた陰極をつくるために使用されることを発見した。導体がこれらの間に取り付けられたとき、電位差(ボルト数としても知られる)がそれらの間の導体を通じて電流を走らせる。2点間の電位差は、ボルタの業績を認めてボルト単位で計測される。1800年ボルタは、のちに電池として知られる、大電流を発生させる装置をはじめて設計した。

[編集] 電磁気に関する発明・発見

ルイージ・ガルヴァーニ
自然界に偶発する電気を人間が生じさせる事を発見した(電磁気学の口火)
アレッサンドロ・ボルタ
金属板と電解質の水溶液からなる1次電池の発明
ハンス・クリスティアン・エルステッド

電流が流れる際に生じる磁気作用の発見


アンペール
電磁気に関する相互作用の発見(右ねじの法則ほか)
マイケル・ファラデー
電磁誘導の発見、電気力線・磁力線ほか近接作用的概念の導入(後のマクスウエル方程式の一部)
電解質溶液中の電気分解、電池による電流発生のメカニズムの発見
マクスウエル
古典電磁気学の完成、電流、電場、磁場の相互作用の方程式を確立した。

(本来ならばハインリヒ・ヘルツをここに入れるべきたが、電波の記事に譲る)


ジャン=バティスト・ビオフェリックス・サバール
電流と磁場の相互作用を方程式にした(ビオ・サバールの法則)
ゲオルク・ジーモン・オーム
電圧、電流、抵抗の関係を発見した
シャルル・テブナン鳳秀太郎
電気回路に関する電圧、電流、電源の考え方を確立した。
ニコラ・テスラ
交流を応用した電気機器(交流発電機ほか)の発明。後の電気の発電、送配電に大きな影響を与える。蛍光灯や無線機の発明も行った。

[編集] 語源

電気を表す英単語 electricity はギリシア語の ηλεκτρον ([elektron], 琥珀)に由来する。上述の通り、古代ギリシア人が琥珀をこする事により静電気が発生する事を発見した故事によるものである。

一方で漢語の「電気」の「」はの別名であり、いわば「電気」というのは「雷の素」といった意味になる。ベンジャミン・フランクリンによる研究はしばしば「雷の正体が電気である事を発見した」と紹介されるが、この文章は字義的な矛盾を含む事になる。もちろん「電気」という漢語がフランクリンの時代以後に作られたからである。

[編集] 自然現象

[編集] 脚注

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  1. ^ Cardano, Girolamo, De subtilitate rerum. Libri XXI. Nuremberg, Johann Petreius, 1550. Described at [1], [2], facsimile here.
  2. ^ Douglas Harper (2001). Online Etymology Dictionary: electric. Retrieved August 29, 2006.

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

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最終更新 2009年11月1日 (日) 10:28 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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