高張力鋼
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高張力鋼 (こうちょうりょくこう、High-Tensile Steel)は合金成分の添加、組織の制御などをおこなって、一般構造用鋼材よりも強度を向上させた鋼材。日本ではハイテン、高抗張力鋼とも呼ばれる。
一般構造用圧延鋼材(JISのSS材 S:Steel S:Structure)は引張り強度のみが規定され、最も一般的なSS400材の引張り強度の保証値が400 MPaである。どれだけ強いものを高張力鋼とするのかは国や鉄鋼メーカーによって異なっているが、490 MPa程度以上のものからが高張力鋼とよばれる。引張強度が590 MPa、780 MPa程度のものが主流だが、近年は1 GPa級のものもあり、これは超高張力鋼とも呼ばれる。
自動車の部材などを設計する際、同じ強度を確保するに当たって、一般鋼材を用いる場合に比べて薄肉化できるので、フレームなどの主要構成部の軽量化に貢献している。また、1950年代以降の普通鋼製鉄道車両にも多用され、鉄道車両の軽量化が図られた。 鉄鋼メーカーのシミュレーションの結果では、比強度が一般的な鋼材よりも大きいために、アルミニウム合金を用いた場合よりも軽量化が可能であり、さらにコストも低いということで、近年の車体のハイテン化率は急速に伸びている。一方で、一般的に強度が高いものほど延性が低下する傾向にあり、板材などをプレス加工した際には「割れ」などの成形不良が発生しやすくなる。このため、各メーカーが成形性と高強度を両立させたハイテン材の開発に尽力している。
炭素をはじめ、シリコン、マンガン、チタンなど、10数種類の元素の配分を0.0001パーセント単位で管理する技術は門外不出である。日系自動車メーカーの生産工場が多く、高級鋼板の需要が増えている東南アジアや中国の場合も、現地での生産は行われておらず、日本国内の転炉を持つ工場で工程半ばまで受け持ち、半製品の状態で輸出された後、シートメタル化までの下工程のみを現地で行う方法がとられている。
[編集] 関連項目
- 東急5000系電車 (初代)
- 出光丸 二代目は竣工時世界最大の高張力鋼製船舶
最終更新 2009年9月29日 (火) 19:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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