MG・MGB
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| MG・MGB | |
|---|---|
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MGB Mk.1
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| 製造国 | イギリス |
| 乗車定員 | 2名 |
| ボディタイプ | 2ドア・オープン |
| エンジン | 1,789cc 直列4気筒OHV |
| 変速機 | 4速MT(機械式OD設定あり)、3速AT |
| 駆動方式 | FR |
| サスペンション | 前:独立懸架ダブルウィッシュボーン、 後:車軸懸架縦置半楕円リーフ |
| 全長 | 3,890mm |
| 全幅 | 1,520mm |
| 全高 | 1,250mm |
| ホイールベース | 2,310mm |
| 車両重量 | 910kg |
| 先代 | MGA |
| -このスペック表は試行運用中です- | |
MGB(エムジービー)は、イギリスのスポーツカーブランドである「MG」の主要車種の一つで、1962年の発表から1980年の製造終了迄に、全世界に於いてシリーズ全体で実に52万台以上も製造・販売された、2ドア・オープンカーの代名詞存在である。
ここでは、同モデルに屋根を取り付けたクーペ型の「MGB GT」や、エンジンが異なる「MGC」、「MGB GT V8」等についても言及する。
目次 |
[編集] 概略
1962年にMGブランドにおける主力車種として発売された2座席2ドア・オープン型のスポーツカーで、軽量な車体がもたらす軽快なハンドリング特性や、比較的高い信頼性、単純な機構による維持のし易さ等から人気に火が付き、1980年までにシリーズ全体でおよそ52万台が製造・販売される大ヒット作となった。現在では2ドア・オープン・スポーツカーの代表車種として認知されている。
基本構造は、ソフトトップを備えたオープン型のモノコックボディに、1.8Lの直列4気筒エンジンを搭載し、4速マニュアルトランスミッションで後輪を駆動するというものだが、ボディタイプはオープンだけではなく、屋根を付けた2ドア・ハッチバック・クーペ型のボディも設定され、「GT」という名称が与えられた(これに対しオープン版は英国では「ツアラー(Tourer)」」又は「ロードスター(Roadster)」と称される)。 また、搭載エンジンは直列4気筒だけでなく、直列6気筒も設定し、これには「MGC」という別の車種名が与えられた。 また、V型8気筒が「GT」ボディにのみ設定され、これは「MGB GT V8」と称された。
整理すると、ボディーバリエーションは以下の2種類。
- ツアラー(ロードスター)・・・2座席のオープンモデルで、MGBの基本モデル。単に「MGB」と呼べばこのボディ形式を差すことが多い。
- GT・・・・・ロードスターをベースに屋根を取付けたハッチバッククーペ。1965年に登場。
エンジンバリエーションは以下の3種類。
- 直列4気筒搭載モデル・・・・MGBの基本モデル。1962年より1980年まで通して製造された。
- 直列6気筒搭載モデル・・・・「MGC」というモデル名が与えられた。1967年に登場。
- V型8気筒搭載モデル・・・・「MGB GT V8」としてGTボディのみに搭載された。1973年に登場。
ロードスター・GT共に、20年近くのモデルライフの間、幾度かマイナーチェンジが施されており、1967年には「MkⅡ」に、1969年には「MkⅢ」に発展した。更に1974年になると、アメリカ合衆国の衝突安全関連の法令を満たす為に、前後に衝撃吸収機能を有するゴム(ウレタン)製バンパーを装着する等、外観を中心として大幅な改良が施された(通称「ラバーバンパーモデル」)。なおこのMkナンバーによる区分は諸説あり、本項目においては形式がGHN3、GHN4、GHN5と変更された時期をMkナンバーの区分と考えている。ラバーバンパー装着モデルをMk IVとする資料もある。
また、メーカーが生産したモデルでは無いが、正規にGTモデルが登場する以前にベルギーのコーチビルダーにより製造されたクーペボディへの改造車両である「MGBベルリネッタ」も少数存在する。また4気筒エンジンのMGBにV8エンジン搭載する改造(ツアラー/GTとも)も積極的に行われた。特に後期モデルではボディがMGB GT V8のものと一部設計共通化のため行いやすい。現在でもイギリスの愛好家クラブである「MGOC」(MG Owners' Club)などでは改造に必要なボディパネルや部品類を販売している。日本にも極めて少数ながら輸入されている。 なお、1992年10月にはローバー社から「MG RV8」が発表されたが、モノコックボディとボディパネルの多くは、このMGBのものを流用して作られていた。(詳細はMG RV8を参照)
[編集] メーカー(生産会社)の変遷
MGブランドの人気車種として20年近くに渡り生産され続けたモデルであったが、MGブランドを有する親会社たる生産会社自体は、以下の様に幾度も変遷している。
- 「BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)」
- 「BMH(ブリティッシュ・モーター・ホールディングス」)
- 「BLMC(ブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーション)」
- 「British Leyland(ブリティッシュ・レイランド)」
- 「BL Cars LTD.(ビーエル・カーズ)」
なお、生産はイギリスのアビンドン工場にて行われ、北米や西側ヨーロッパ諸国、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどに輸出された。但し一部では現地ノックダウン生産(オーストラリア等)も行われ、およそ1万台が生産された。
[編集] メカニズム
前述の通り、主力モデルである「MGB」は、1.8L直列4気筒OHVの「BMC Bタイプ」エンジン(およそ90-95馬力)をフロントに搭載し、4速のマニュアルトランスミッションを介し、リジッドアクスルの後輪を駆動する設計とされた。 これを軸に、クーペ型ボディを持つ「GT」、更にエンジン違いの「MGC」(=3Lの直列6気筒)、「MGB GT V8」(=3.5LのV型8気筒)という構成となっている。
[編集] ボディ
前身モデルであるMGAの構造を基に開発が始まったが、ボディ全体は独自設計のスチール製モノコックに改められ、ラダーフレームを持つMGAとは根本的に異なる構造となった。このモノコックボディに、親会社BMCが保有する他ブランド用の既存部品を組み合わせ、開発・生産コストを抑える設計とされた。結果的にMGAと比べると剛性が著しく向上したお陰で運動性能が向上し、また同時に室内空間が前後左右上下とも拡大し(特に足元の拡大が顕著)快適性も向上した。 外観は、現代の目から見ればクラシックカーの趣を持つデザインであるが、発表当時その流れるようなボディラインは、斬新で前衛的な車として受け止められていた。 GTモデルは室内の上下方向の空間を稼ぐ為、ツアラーよりも天井が高くなっており、フロント及びサイドのウィンドー面積も上下方向に拡大して専用部品となった。 初期モデルではアルミ製のボンネットを採用し車体の軽量化に寄与していたが、後にスチール製に改められた。 なお、現代車のモノコックボディの多くはサスペンションがボディに直付けにされているが、MGBではフロントサスペンション取り付け用のサブフレームが設置されており、これにはステアリングラック等も取り付けられている。
オープンモデルの幌は発売当初、取外しが出来る組立式の「Pack Away」と呼ばれる物が標準装備であったが、後に幌は車体に固定される形式となった。幌と幌骨のセットであれば互換性があり、最終モデルにも組立式幌の装備が可能である。純正オプションとして、FRPとアクリルガラスの脱着式屋根(ハードトップ)も用意された。固定式幌であれば畳んだまま装着が可能である。
[編集] エンジン
1.8Lの直列4気筒が基本となるが、前述の通りMGCには3Lの直列6気筒、MGB GT V8には3.5LのV型8気筒が搭載された。それぞれの詳細は以下の通り。
- 直列4気筒OHV (排気量=1,789cc、最高出力=95ps/5,000rpm、最大トルク=14.7kgm/3,500rpm)
- MGBシリーズの基本エンジン。呼称は「BMC Bタイプ」。MGAに搭載されていたエンジンの排気量を拡大したもので、MGB搭載にあたり幾つかの改良が施されている。MGB生産終了まで基本構造に大きな変更はなかったが、モデルライフの初期(1964年10月)には、クランクシャフトのメインベアリング数が3つから5つに増やされ、耐久性が若干上がっている。
- その他、幾度か細かい仕様変更があったが、組み合わされるキャブレターの変更や、それに伴う圧縮比の変更、吸排気系の調整変更、未燃焼ガスの燃焼促進機構(エアポンプ)付加等、何れも比較的小規模なものに留まった。尚、これら仕様変更により出力は年代によって僅かに異なっており、初期モデルは95馬力程度、排気ガス規制装置等が付加されていった後期モデルでは出力は落とされた(北米・日本仕様は80馬力から65馬力へ、それ以外は90馬力程度)が、英国最終モデルは再び95馬力程度となった。現在残存している各車は、年代的にエンジンがオーバーホールを受けたり換装されている物が多く、その際にチューンナップされるなどで、出力が製造当時より向上していることが多いと考えられる。特に後期型18V型エンジンは出力向上させやすいとされる。
- 元々「BMC Bタイプ」エンジンは、BMC社の中級乗用車用エンジンとして1954年に「オースチン・A40ケンブリッジ」等に1.2Lの排気量にて搭載されデビューした物だが、高い生産性と信頼性を備えていたことから排気量が順次拡大されつつ、MGマグネット、MGA、ナッシュメトロポリタン、TVR・グランチュラ等多くの車種に活用され、MGB搭載にあたって排気量はついに1.8Lにまで拡大された。近年においては各部に改良を施す事を前提に、排気量を2L近くまで拡大したチューニングエンジンも登場し、必要な部品や再生エンジンが流通している。交換パーツやチューニングパーツも豊富に用意されており、現存するエンジンの大半は、オーバーホールの課程で何かしらの改造・改良が施されていると推測される。
- 直列6気筒OHV (排気量=2,912cc、最高出力=147ps/5,250rpm、最大トルク=23.5kgm/3,500rpm)
- MGCに搭載されたエンジン。呼称は「BMC Cタイプ」。グループ企業であるオースティン・ヒーレー社の「3000」と同形式。
- 「BMC Bタイプ」の4気筒と比べて出力は向上したものの、エンジン自体の重量は約95kgも重くなり、その重量増加分の殆どが前輪に集中した為、MGB本来の美点であった軽快なハンドリング性能はスポイルされてしまった。
- 元々スペースに余裕のあるMGBのエンジンベイではあるが、エンジン自体の体積が大きくなった事から、エンジンベイは若干の構造変更を受けている。また、大きくなったラジエーター等を避ける為のクリアランスとして、ボンネットにバルジ状の膨らみが設けられ、更に2基のSU社製キャブレターを避ける為、ティアドロップ型の盛り上がりも設けられている。サスペンション形式も変更を受けた。
- V型8気筒OHV (排気量=3,528cc、最高出力=137ps/5,000rpm、最大トルク=26.6kgm/2,900rpm)
- MGB GT V8に搭載されたエンジン。「BMC Bタイプ」の4気筒と比べて排気量は倍近くまで増やされたが、オールアルミ合金製の構造により、エンジン重量は「BMC Bタイプ」の4気筒と比べて、むしろ18kgも軽く仕上がった。その結果、MGBの美点である軽快なハンドリング性能をスポイルする事なくパワーを増大する事が可能となり、MGCでの汚名を返上する事が出来た。
- このエンジンは元々GMにより設計され、1961年にビュイック215に搭載されデビューした物で、軽量・コンパクトという美点を備え、後にローバーの生産により「Rover V8 engine」として、ローバー・P5・P6やレンジローバー、モーガン・プラス8等に搭載されたエンジン。MGB GT V8に搭載された後は、3.9L版も用意される等して、永きに渡り様々な車種に搭載されていった銘機である。
[編集] トランスミッション
トランスミッションは4速フロア式マニュアルで、2~4速はシンクロメッシュ機構が装備されている(1967年10月以降のモデルは1速もシンクロメッシュ機構を装備)。リバース(後退)ギアにはシンクロ機構は備えない。後にこの機械的な4速ミッションに、油圧作動式オーバードライブがオプション設定(1967年からは標準装備)された。
オーバードライブとは、エンジン回転数よりもプロペラシャフト(=リヤタイヤ)の回転数の方が早まる事であり、結果として高速走行でも低いエンジン回転数で走行する事が可能となる快適装備である。4速で走行時にスイッチを入れて使用する事で5速目の役割を果たす(西ヨーロッパ・イギリス向け仕様では3速と4速で走行時に仕様する事が可能で、実質6速となった)。 このオーバードライブ装置の作動原理は、まず室内にあるスイッチ(前期モデルではインパネ、後期モデルではシフトノブ頭頂部にある)を入れる事により、ソレノイド・バルブを作動させ、トランスミッションに付属のポンプで発生されている油圧を、作動ピストンに与える。そしてその油圧により、環状ギアと共に回転していた円錐クラッチが外れ、オーバードライブ本体に取り付けられたブレーキリングを押し付ける。するとインプットシャフトに結合している遊星ギアが環状ギアを回転させ、環状ギアに結合しているアウトプットシャフトがインプットシャフトよりも速い速度で回転する、というもので、一般的なオートマチックトランスミッションと同様、クラッチペダルを踏まなくても変速が可能である(但し機構を労わる観点からはクラッチペダルを踏んでの変速が望ましい)。MGBの欠点の一つとして、このオーバードライブ機構の故障が上げられる。作動スイッチの電気的故障、ソレノイド・バルブの故障、油圧系統の詰まり、円錐クラッチの摩耗などが考えられる。この欠点を嫌うユーザー向けに、フォードなど他社製の5速マニュアルミッションへ交換するキットも市販されている。
一方、1967年後半にはトルクコンバータ式3速オートマチックトランスミッションもラインナップに加わったが、最終的に3千台余りが出荷されたにすぎなかった(MGB GT V8には設定無し)。
[編集] サスペンション・ブレーキ
フロント・サスペンションは、独立懸架のダブルウイッシュボーン式で、特徴としてアッパーアームがレバー式ショックアブソーバーのアームを兼ねている。なおこのサスペンションは車体から取り外し可能なサブフレームに取り付けられている。一方リア・サスペンションは、開発過程ではストラット式の独立懸架方式も検討されたが、結局は半楕円リーフ式(板バネ)によるリジッドアクスルとされた。 尚、MGCではエンジン搭載スペースの関係からトーションバー方式が採用されており、15インチのタイヤと相まってMGBより車高が上がっている。 フロント・リヤ共に装着されているダンパーは、Armstrong社製の複動式レバーダンパーである。(下段"ウィーク・ポイント"の項を参照)
ブレーキは、前輪がソリッドのディスクブレーキ、後輪はドラム式が標準。1974年後期モデルからは倍力装置が標準装備された。また、MGB GT V8には大出力に耐えるべく厚みを増したフロント・ディスクと若干大面積のブレーキパッドが標準装着されている。
[編集] 開発の背景と北米マーケット
第二次世界大戦後、イギリスに駐留したアメリカ合衆国軍兵士は、小型で軽量なMGを初めとするスポーツカーに魅了されていた。またイギリスの自動車産業は、疲弊した国内向けだけではなく、戦禍に遭わなかったアメリカ合衆国を中心とした北米マーケットへの輸出を増やす必要に迫られた。
MGブランドを傘下に持つ、企業体ナッフィールド・オーガニゼーションは、戦後モデルを北米向け左ハンドル仕様に転用し易いように予め設計を行っており、MG TC(1945年)、TD(1950年)及びTF(1953年)において多数の輸出実績を残した。 そして、1952年のナッフィールド・オーガニゼーションとオースティン・モーター・カンパニーが合併し誕生したBMCにおいて、MG部門は1955年、流麗なボディをラダーフレームの上に架装した、MGAを送り出した。オープンモデルとクーペモデル、DOHCエンジン搭載モデル合わせて10万台あまりを生産、ほぼ半数を北米に輸出した。
1950年代後半になるとMGAの後継モデルの開発がスタートし、1962年前半には後継モデルの試作先行生産が行われた。そして同年9月、MGBが正式に発売されたのだが、量産第1号車は、アメリカ合衆国向けの左ハンドルモデルであるように、当初から北米マーケットを重視した設計を行っており、総計52万台の生産台数のうち三分の二が北米へ輸出された。1960年代中の北米マーケットでは、MGBに限らずイギリス車は好調に販売され続けた。
1970年代以降は北米マーケットでの日本製スポーツカーフェアレディZや、欧州製スポーツカーとの競合に悩まされた。 また、北米のマスキー法と呼ばれる排気ガス規制による、燃料供給系統の設計変更でのエンジン出力の低下と、1974年の衝突安全基準の規制による大型の衝撃吸収バンパー(通称ラバーバンパー)の装備などによる重量増加と外観デザインの変更により、スポーツカーとしての魅力を失ったとされる。 時代の趨勢は、オープンカーよりも快適なクーペやGTカーを求めると共に、安全面でもオープンカーは不利であった。
1980年1月、当時の生産会社のBL首脳陣は、北米市場での販売の低迷を主たる理由として、1980年10月を持ってMGBの生産を中止、MGそのものの歴史の終焉を意味するアビンドン工場の閉鎖をも決定した。数々の反対運動も盛んに行われたが、結局は1980年10月22日をもってMGBの生産は終了、直後にアビンドン工場は閉鎖となった。
MGBの歴史は、北米での各種規制と、オイルショックとの戦いでもあり、またコストダウンとの戦いでもあった。 初期モデルにおけるアルミ軽合金製エンジンフードや、スチール外部パネルの接合面ハンダ処理、インテリアにおけるレザーシート、メッキ部品などは、後期モデルでは無くなってしまうが、その代わりに、衝撃吸収型ステアリングコラムの採用を初めとする安全装備の充実などが計られている。
[編集] モータスポーツ
MGは創業のそもそもがレース活動と関わりがあるように、MGBにおいても多くの戦歴を残している。 1960年代前半には、改良型ボディでのル・マン24時間耐久レースへの参戦、競技専用モデルの MGC GTSでセブリング12時間などのサーキットレース、モンテカルロ・ラリーなどのラリー競技にも親会社BMCのワークス活動の一環として活躍した。(ラリーでのBMC社のワークス活動では、BMCミニ・クーパーが有名)これらレースでハンドルを握ったのは、ラリードライバーとして世界的に有名なバディ・ホップカーク(Paddy Hopkirk)である。
プロレースの他に、プライベートチームでのトライアル競技への参加や、イギリスのMGオウナー団体であるMGCC及びMGOCでの模擬レースへの参戦は、現代でも盛んに行われている。
日本でも1963年の日本グランプリに、当時の輸入元である「日英自動車」のプロデュースで出走していた。 現在でも、比較的手が出しやすい価格帯にあるクラシックカー(ヴィンテージカー)である事、また豊富なパーツが入手し易い状態にある事などから、愛好家によってモータースポーツ活動が行われている。特にSCCJが開催するインタークラブレースのカテゴリーの一つである「MG CUP」は現在(2009年)でも毎年年間3~4戦が開催されており、毎回10~20台程度のMGB(及びMGB GT、MGC GT、MGB GT V8、MGミジェット等)が参加している。
[編集] 維持・メンテナンス
[編集] 比較的容易な維持管理
2009年現在、最終モデルの生産終了から30年近くが経過し、MGBはクラシックカー(ヴィンテージカー)の域に入りつつあるが、比較的単純な構造であった事、販売された台数が極めて多かった事、維持管理についての専門書が多数出版され且つノウハウが専門店や愛好家の中で広まっていた事(特にイギリス・アメリカに於いては多くの愛好家クラブが熱心な活動を続けている)、等が背景にあり、結果として維持管理についてはクラシックカーの中では比較的「楽」な車であるとされている。 また1988年には、旧ローバーグループの一員の財団BHMIT(ブリティッシュ・ヘリティジ・モーターインダストリー・トラスト)傘下のBMH社(ブリティッシュ・モーター・ヘリティジ)が、MGBのボディ生産用治具や専用工具を収集し、モノコックボディを含む殆どの部品の再生産を開始した。新品入手が不可能な部品も一部見受けられるが、エンジンについてはオーバーホールされ保証付きの"リビルト"エンジンが流通している。また、生産当時の純正部品を置き換える部品供給に加え、近年の技術を加味した改良部品や、競技向け部品もイギリスでは豊富に入手でき、その大半は日本国内でも専門店や海外通信販売等により入手可能である。 なお、前述のMGOCでは、MGBオーナーに対し、パーツの供給サービスの他に、V8エンジンへ換装出来るサービスも提供している。 日本国内での維持については、前述の通り現在でも比較的容易にパーツが入手できる事を背景に、MG専門店(スペシャルショップ)、或いは英国旧車専門店(旧ミニ等)であれば適切なメンテナンスを依頼する事が出来る。また専門店でなくとも、多少年式の古い車の面倒を見ることが出来る店であれば、基本整備は可能である。
[編集] ウィーク・ポイント
適切にメンテナンスが施されてきた個体であれば現在でも維持管理は比較的容易ではあるが、他車と比較して留意すべきポイントがある。以下に、あくまで゛一般論゛という前提でポイントを挙げる。尚、以下に特記しなかったトラブル(水回り、オイル漏れ、ブレーキ、電装系、幌の割れや曇り、ボディの錆、マフラーの腐食等)については、一般の旧車と同等かそれ以下とされる。
- ミッションのオーバードライブ装置 =
- 不適切なオイル選択や部品の消耗等により稀にスリップする事がある。根本的解決にはオーバーホールかリビルト品への交換等が一般的であるが、ドライブシャフトの延長部品を組み合わせ、オーバードライブを切り離すことも可能である。また前述であるが、社外部品としてフォードやトヨタ、ニッサンなどの5速マニュアルミッションと換装するキットも流通している。
- 前後サスペンションの複動式レバーダンバー =
- 分解調整が難しいので、修理再生品や再製造新品も流通しているが、一般的なテレスコピック型の筒状ダンパーに換装されることも多く、その為のキットが幾つか市販されている。
- サスペンション関連のゴムブッシュ類 =
- 比較的多くの部位にゴム製ブッシュが使用されている。特にフロント・サスペンション部分は劣化が早く、交換するとハンドリング性能が改善するケースが多い。
- 吸気系のセッティング =
- 特に排気ガス規制装置のついた後期北米仕様モデル(=日本国内に多い)では規制装置やキャブレーターが比較的複雑な構造を持つ為、調整は難しい。根本的改善を求めるには規制装置を適切に処置するか、キャブレターをSU社製やウェーバー社製等に換装する事等が挙げられる。点火系統もフルトランジスタ方式が標準装備であったが回路の寿命の為、ポイント式に交換されていることも多い。
- バッテリー搭載位置 =
- 搭載位置が室内リヤ床面(シート後方の床面)である為、一見判りずらい。尚1974年以前のモデルは6Vバッテリーが直列に2個繋がれていたので、その為のトレーの名残がリヤ床面にある。また、1967年10月以前のモデルではアースがマイナスでは無く、当時一般的であったプラスのままの場合が稀にあるので留意する必要がある。またバッテリー搭載部床面の腐食からの保護も重要である。
[編集] ジャッキアップ・ポイント
純正ジャッキはネジ溝に沿ってバーが上下する方持ち式のジャッキで、車体側面中程に取り付けられたパイプ状の穴にバーを差し込み、ハンドルを回転させる事で作動させる。しかしこのジャッキは単純な構造であるが故に、損傷、紛失しているケースがあり、また車体の穴も損傷(潰れて)しているケースが多い為、機能しない場合がある。 また、現代の乗用車と異なり車体側面の所謂サイドシル下面部分に強度のあるジャッキアップ・ポイントが用意されていない為、誤ったジャッキアップにより車体を損傷させるケースがあるので次の通り注意が必要である。(何れの場合も安全を十分に確認し慎重に行う必要がある)
- リフトを用いて車体を上げる場合 =
- サイドシルのタイヤハウスに近い部分(前後タイヤハウスから、それぞれ数センチ程度車体中心側)に厚めのゴム板等の緩衝材を噛ませた上でリフトアップをする(但しその際、前述の車体のジャッキ用のパイプ状の穴を潰さないように配慮する)。
- サービスジャッキを用いて車体を上げる場合 =
- 車体前側を上げる場合は、安全なゴム板等の緩衝材を噛ませた上で、フロントのサスペンション・メンバーにジャッキ皿部分を当てて持ち上げる。車体後側を上げる場合は、安全なゴム板等の緩衝材を噛ませた上で、リヤのデフケース(リアアクスル中央)にジャッキ皿部分を当てて持ち上げる。作業中は車止めや馬(固定式ジャッキ)等を兼用する事が安全上必要である。
[編集] 画像
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月24日 (火) 05:39 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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